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こんにちは!80&Company採用担当の高谷です。今回は、インタビュー記事第2弾!
優しくて面倒見が良く、メンバーからの信頼も厚い、COO吉野さんの素顔に迫りました!80&Companyのリアルを感じて頂ける記事になっていると思います!是非ご一読ください~!
吉野 崇史(よしのたかふみ)
1989年生まれ。北海道余市郡出身。
東京大学および同大学院(物質系)を卒業後、2014年に三菱商事株式会社に入社。
農業分野にて、インド現地JVでの経営改善や、国内最大農協とのJV設立・事業基盤確立に尽力。
2019年にAI・画像解析系ベンチャーの株式会社SkymatiX(2021年度J-Startup)に参画。
ビジネスPMとしてAI画像解析アプリ等複数サービスを生み出す。
その後独立し教育事業を行いながら、2021年10月に80&Companyに参画。
2022年1月に執行役員COOに就任。書道家。
ーー前職までの経歴を教えてください!
北海道の余市町という田舎町出身で、小中高も地元で過ごしました。大学から東京に出て来て、学生の6年間+社会人の7年間を東京で過ごし、2020年11月に京都に引っ越してきて今に至ります。
大学は東京大学理科一類に進み、大学院まで進学。新しい電池の開発をしていました。スポーツはラクロスを少しかじった後に格闘技を。その他は、飲んで遊んでバイトして、旅行が好きで海外にあちこちに行ったりと、普通の学生生活を送っていました。
修士1年のキャリアを考えるタイミングで、それまで考えていた研究者というキャリアをやめて、紆余曲折を経て新卒で三菱商事に入社し6年ほど働きました。その後SkymatiXというディープテックベンチャーで半年ほど働いて独立し、今80&Companyにいます。
ーー新卒で総合商社に入社したのはなぜですか?
小さい頃から、発明家になりたかったんです。「ノーベル賞かっこいい!」って思っていたタイプで。大学院まで進んで、実用に近いような電池の研究をしていました。
キャリアの選択肢としては、大学研究者の道と、メーカー研究者の道のどちらかを元々考えていました。しかし前者は自分よりはるかに頭が良い人が周りに沢山いて、研究の分野で自分はトップになれないと感じたのでやめました。また後者は、就活当時、日本の代表的な家電メーカーの業績不振がニュースに連日取り上げられていたような時期で、メーカー勤務の先輩も厳しい話をしていたので、やめました。(笑)
海外やスタートアップに目を向ければ別の選択肢もあった筈ですが、当時は情弱で限られた選択肢しか見えていなくて。研究で生きる道は自分には無いという判断をしました。
そこでなぜ総合商社かというと、ユニクロのヒートテックや東レの素材の様な”技術的にかっこいいモノ”に対する憧れは引き続きあったので、「それなら作るのではなくて、今ある良いモノを世の中に広める仕事をしよう!」と思ったからです。当時としては最善を尽くして出した答えでした。
ーーなぜ転職をされたのでしょうか?
段々と、何のために仕事をしているか分からなくなっていったんですよね。よくある話ですが、個人としての目的意識やキャリア観の欠如です。刺激はあるし、経験も積めるし、お金もそれなりにもらえる。そういう満たされ方はあったんですけど、周りで起業する友達とか、ベンチャーに転職して成果を出している友達とかがどんどん出始めて、漠然とした焦りもあったりとか。そもそも自分はなぜこの仕事をしているんだろう?と悩みました。当初は高い志で入ったはずなのに、そんなのいつの間にか忘れていて。
そんな時にインドに赴任して、自分を振り返る時間がたくさんありました。そこで、自分は本当は何がしたいかな?死ぬまでに達成したいことは何だろう?どんな課題を最も解決したいかな?と考えたんです。就活でよくある「自己分析」をもう一回やった感じですね。その時に出した答えが「地方の教育」でした。
それには原体験があって。私は色んな幸運が重なって田舎から東大に行ったのですが、東大の中で田舎出身者の割合ってかなり低いんですよ。で、東大に入学して周りを見渡した時のカルチャーショックが凄くて。同い年なのに、価値観や見ている世界があまりにも違った。狭き日本といえど凄い差だな、と感じました。地元にも賢い人やポテンシャルが高い人は沢山いたけど、田舎という環境ゆえに選択肢や可能性を認知する機会、それに向けてモチベーションを持続させる環境がほとんど無くて。もったいないなと思っていたんです。個人としても日本全体としても、機会損失が極めて大きいなと。
だから、自分の人生目標として「地方の子供の、人生における機会損失を無くそう」と決めました。
ーー『本当に自分がやりたい事』が分かり、それに向けて動き始めたんですね。
そうですね。そして、総合商社からたまたま友人が働いていた、SkymatiX
というドローン画像のAI解析やwebGISに強みを持つディープテックベンチャーに転職しました。これから教育分野もやりたいと伺っていたので、「会社のアセットを使って自分のやりたいことがどれくらい出来るかを試そう」というスタンスで仕事をしました。
自分で教育分野向けの新しいプロダクトを発案したり(その後「SEKAIZ」という名前でリリースされました)、既存プロダクトの学校向け案件をやらせてもらったりもしました。勢いのあるキレッキレのベンチャーだったので、教育以外の仕事も結構やって、ビジネスサイドのプロダクトマネージャーとして複数のプロダクトの立ち上げやリリースにも関わらせてもらい、かなり良い経験になりました。ただ、半年くらいたった時に、「"自分が望む形での教育周りの仕事"はこの会社にはもうないかな。やはり自分でやるしかない!」と感じ、会社を辞めて独立しました。丁度コロナ禍でオンラインが当たり前だったので、東京にいる必要も無いと判断し、勢いで京都に引っ越しました。
そして、ツテを使って教育関係の仕事を始めました。ただ、やろうとしてたことが福祉に近いことから、マネタイズが難しいな…とか、個人ができる事には限界があるな…と感じていました。企業でも何かしつつ、個人でも何かするという二足の草鞋を履こうか…と考えていた時に、もともと知り合いだった80&Company CMOの上田さんが声をかけてくれて、2021年10月頃に80&Companyのオフィスに遊びに行きました。1時間くらいミーティングして、「じゃあ明後日から業務委託でお願いします」となりました。「会社のことは詳しくわからないけど、二足の草鞋を履く上では融通利きやすそうで良いかな、くらいな気持ちでぬるっと入ったんですけど、気付いたらがっつりコミットしてCOOになっていました(笑)。
ーーCOOとして、80&Companyをどういう会社にしていきたいですか?
目標としては、新規事業開発を通じて、日本中の色んな企業のポテンシャルを開花させる存在になること。そうすると企業が発展し、その企業の価値提供で世の中が良くなり、雇用が生まれ、給与も上がり、その企業で働く人たちも幸福度高くパフォーマンスを発揮できる。それがひいては日本を良くしていく事だと考えています。企業が元気になれば、その地域が豊かになり、教育も豊かになるので、先に述べた個人的な教育周りのビジョンも達成されるとも考えています。私がPMとして担当している案件の中には、日本や世界を変え得るような教育事業もあるので、それも頑張っています。
80&Companyという組織が、世の中に対して大きなインパクトを与えていくためには何が必要か?と考えた時、もちろんビジネスとして1つ1つの手掛けている案件を成功させることや、新しい案件をどんどん取っていく、というのは大事なんですけど、それに耐えうる組織を作らねばならないというのが大前提としてあるので、組織構築は重要視しています。80&Companyはいわゆる正社員だけでなく、分野も関わり方も多様なパートナー(業務委託)がたくさんいて、これから更に人が増えていくフェーズです。ここで組織の体制が脆弱だと、人が育たないし、定着しない。本来発揮できるパフォーマンスも発揮できないという状況になりかねません。
役員陣はサラリーマン経験が少ない方がほとんどなのですが(笑)、私はTHE・サラリーマン組織で働いた経験ががっつりあって、かつ他社のベンチャーの経験もある。80&Companyの組織設計で自分が提供するべき一番の価値は、色んなバックグラウンドを持つ人が来てくれて、定着して、最速でパフォーマンスを出して成長していける組織にしていくことだと考えています。だから、必要と感じたことは全て発信して、手を動かしてきました。今はその道半ばですね。
ーー組織設計を重要視するのはなぜでしょうか?
過去の経験から、大きい組織での課題感と、小さい組織での課題感は違って、80&Company はこれからこういう課題にぶち当たりそうだなというイメージが何となく浮かぶのが理由です。また、同じ人でも、環境Aと環境Bではパフォーマンスが大きく変わります。その人が本当にパフォーマンスを出せる組織・環境であるかどうかは、その人自身の能力よりも実は遥かに重要なのではないかと感じることすらあります。だからこそ、良い組織にしなければと。
人が増えるということは、それだけ経営側との距離が遠くなって、色々な事が届きにくいということ。だからこそ良い「型」を今作らないとやばい、という危機感を感じています。一般的に、経営層と社員って、考え方が違って当然なんですよね。普通、「自分の会社は自分で変えるんだ」なんてことは、組織が大きくなればなるほど考えづらい。でも80&Companyのメンバーには、これからもずっと、自分のやりたいこと・大切だと思うこと・組織内の変えたいところは遠慮せずに発信して、自ら動いて、変えていってほしい。実際に変えられますし。そう考えて取り組んでいます。
ーー新規事業開発のプロジェクトマネージャーとしても活躍されていますが、どんなお仕事内容ですか?
まず、80&Companyで定義している新規事業のプロセスって、ざっくり分けるとこんな感じです。80&Companyでは、各プロセス全てをクライアントに提供することができます。クライアントに合わせて全て提供するケースもありますし、一部だけ提供するケースもあります。
メンバー毎に得意領域があって、それぞれが各プロセスで強みを発揮しているんですが、僕は「要件定義・プロジェクト推進」と「オペレーション」を担当することが多いですね。前者は、この新規事業をやりましょう!補助金も獲得しました!必要な外部パートナーも揃えました!となった後に、「どうやって事業の形を作って、どうやって進めていきますか?」を考えて、進めること。実際に実現していくための絵を描き、実行していくことです。後者は、お客さんがそのサービスを使い始めた時に、ちゃんとビジネスとして回るように仕組みを考えて、実際に整えていくことですね。
具体的な事例を1つ挙げると、今、京都新聞さんと「伝統工芸品のサブスクリプションレンタルサービス」を立ち上げ中なのですが、私はその事業のオペレーション設計を担当しています。「ユーザーがお金を払って、職人が作った伝統工芸品を選んで、レンタルして、返す」っていう一連の流れがある中で、じゃあ実際には、商品をどうやって輸送するの?どこに保管するの?どういうリスクをどうやってヘッジするの?といった、必要なオペレーションの要素を全て洗い出す。そして、それぞれ最適な方法を考えて、かつお客さんが100人200人と増えていった時にも、耐え得る仕組みにする。勿論、ビジネスの経緯や全体感を踏まえた上で、クライアントと密に会話しながら。そういう事をやっています。
ーー新規事業開発において、大変なところはありますか?
新規事業開発という時点で全てが大変ですが、80&Companyならではという意味では、クライアントワークであるところですね。自社事業とは異なる難しさがあります。80&Companyは何をしようと基本的に「黒子」で、その新規事業の保有者はクライアントです。つまり、最終的に成功してもクライアント自身の名誉だし、失敗してもクライアント自身の責任。新規事業に必要なプロセスは80&Comapnyは大体何でもやるけど、結局はクライアントの持ち物。だから、お金を払っているクライアントからしてみれば、やっぱり色々リクエストしたくなるし、時には心配にもなる。プライドもあるし、自社の流儀と異なることもある。でも全てにYESと答え続けてしまうと、結局クライアント自身の限界値を越えられないアウトプットになってしまうので、80&Companyが存在する価値が大きく減ってしまう。
だから80&Compnayをどれだけ信頼していただき、どれだけ任せていただけるかが、極めて重要です。新規事業を成功させるためにはそもそもどういう考え方・進め方をすべきか。ただでさえ難しい新規事業というものを複数社(80&Company+クライアント+場合によっては外部パートナー)で成功させるためにはどういう関係性・スタンスであるべきか等、色々な角度からのすり合わせも常に発生します。
「新規事業」って聞こえはいいんですけど、クライアントと一緒にゼロから事業を作るので、全く甘くないですし、実際にやることは極めて泥臭いです(笑)だから、それなりの覚悟で来てもらった方がミスマッチは減るかなと思います。
ーー80&Companyの良いところは何でしょうか?
会社のHPでも書きましたが、私たちのビジョンである「Realizing Our Potential」は、クライアント企業のみならず、80&Companyメンバー全員に対しても向けられているものなんですよね。つまり、「あなたが、そしてあなたの周りが、最も快適で最もパフォーマンスを発揮する環境を、合理的に一緒に作っていきましょう」という意志を会社として持っています。
例えば、以下の「行動指針」を社内で公開し、かつ評価制度にも織り込んでいます。
・プロフェッショナルになろう
・心身の健康とパフォーマンスの向上を追求しよう
・心理的安全性を確保しよう
・報酬は成果に対して発生することを肝に銘じよう
・すぐに、ためらわずに、何度でも質問しよう
・孤独にならないようにしよう、チームで解決しよう
・自分のキャリア観・自己実現のために会社を利用しよう・会社を変えよう
・成功してほしいと願う範囲を、広げよう
・意識的に、生産的な関係を築こう
・家族や大切な人との時間を大切に
・利他も含めた欲深さを持とう
他社比較で顕著かなと思われる点を具体的に挙げると、
幅広い経験を積める一方で、自分のキャリア観やライフステージに合わせて、働き方の融通をきかせられるところかなと思います。クライアントワークで対面の会議が発生することもありますが、原則フルリモート・フルフレックスですし、業務量の調整も随時行なっています。
例えば子供を保育園に送り迎えする必要があったとしても、他社に比べればかなりストレスフリーで両立できると思います。若手のメンバーに「こういう仕事をやってみたい」と言われたら、よほどの理由が無い限りはすぐにやってもらいます。
一方で、とにかく幅広く経験してキャリアアップしたいという人にとっても、いくらでも経験値になるような仕事・経験を得ることができると思います。ビジネスメンバーで言えば、新規事業の端から端まで経験できるのは勿論、業界も多様で、自分には無い得意領域を持つメンバーとのチームで動くことが多いので、学びに溢れています。
「子供が家にいるので、ちょっと今日は仕事を調整します」みたいなことがあった時に、白い目で見る人は誰もいませんし、否定的な発言を聞いたことがありません。役員含め、多くのメンバーが小さい子供を育てているし、大変だよねって皆分かっています。
一方、フルリモート・フルフレックスという自由さの裏返しとして、自己管理や自走力、積極性・自発性が求められます。
また、エンジニアサイドとビジネスサイドの壁が「本当に」無いことも、良いところの一つかなと思います。CTOの大川さんやVPoPの多田さんが「ビジネスが分かるトップエンジニア」なので、ビジネスサイドからすると非常に話がしやすいですし、お二人の元で育つエンジニアも同じマインドに育っている。もちろん、ビジネスメンバーもエンジニアに敬意を持って案件を進めたり会話したりしていますし、私もエンジニア勉強会に参加しています。
プロダクト開発において、クライアントが描く絵、80&Companyのビジネスメンバーが描く絵、エンジニアが描く絵というのは、往々にして全て違うんですよね。(笑)
その差を埋めるために、まずは80&Companyの中でエンジニアメンバーとビジネスメンバーのギャップをすぐ無くせるようにしておき、その上でビジネスメンバーとクライアントのギャップを縮めにいくというのが大切だと考えています。
ーー80&Companyの課題は何だと感じていますか?
まだまだ透明感が少ないことが課題と考えています。具体的には、クライアント目線、そして80&Companyに興味を持ってくれている人や入社したばかりの人の目線に立った時に、会社のことをすぐに理解できる状態になっていない。だから、最近はHPのリニューアルや採用HPをリッチにしたりといった「可視化」への注力やルールの明文化に加え、社内報告会&質問会の企画等もしています。
後は、フルリモートゆえのメンバー間の繋がりというか、心理的距離ですね。原則フルリモートだからこそ、オフラインの重要性をヒシヒシと感じています。
オンラインでの全社朝会を毎週金曜日に開催したり、京都のオフィスに出社できるメンバーには月曜日を出社推奨日にしたり、定期的にオフラインの全社集会を開いたりしていますが、今後もどんどん新しい施策を打ち続けて、良い形の繋がりを作っていきます。
ーー吉野さんの夢は何でしょうか?
先に述べた、地方の子供に対する教育、そしてそれに紐付く地方創生は必ずやりたいです。80&Companyとしても、地方創生をビジネスの観点からやっていく。私のやりたい課題解決に近い事を、より大きなインパクトで80&Companyとしてできたら嬉しいなと思っています。あとは、80&Companyの仕事以外でも、個人的に教育事業はちょくちょくやっているので、それも通じて自己実現は図っていきます。
あとは海外事業ですね。今、80&Companyの仕事はほとんどが国内です。しかし、海外には日本よりもっと深刻な課題を抱えている国、地域、企業、人がいますし、80&Companyが出来ることもたくさんあると考えています。総合商社時代につくづく感じましたが、日本の外を見ないと日本を客観的に見れないですし、評価もできません。また、海外の仕事をする方が会社としての視野が広がります。4月から外国籍のメンバーが入社してくれて海外事業を始めていくので、頑張りどころです。
ーー最後に、80&Companyに興味を持っている方へ一言!
メンバーの自己実現・ポテンシャル発揮を本気で考えている会社です。
仕事もプライベートも両方本気で追える会社です。
何でも作れるエンジニアがいる中での「クライアントワーク✖️新規事業」という、大変さもありますが可能性に満ちた会社です。
広い分野で、違う専門性を持つチームメンバーと協力しながら、新規事業創出の端から端まで携われるので、幅広い知見と豊富な経験値を得ることができます。
広い分野の色々な会社、そしてその先にいる人達に良い影響を与えることができます。
少しでも興味を持ってくれた方は、是非80&Companyの門を叩いてください。お待ちしています。