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「恥ずかしがることをやめて、ど新人丸出しで行こうと決めた。」センクシャの本音と野望|橋本彩乃

エンタメ業界にアップデートを仕掛けるセンクシャの、メンバーの素顔に迫るインタビュー連載「センクシャの本音と野望」。

今回は営業/空間プロデューサーの橋本彩乃。

前職の株式会社デコラートに新卒入社。10年間営業として展示会やイベントの空間プロデュースを手掛け、2023年4月にセンクシャにジョイン。

社会人11年目で初の転職、新たな業界への挑戦。「入社からたった3ヶ月とは思えないほど濃密だった」と語る彼女が2ヶ月目でぶつかった壁と葛藤、気持ちの変化とは……その本心に迫る。

▼目次
・数ある会社のなかで、「辛いものは辛い」と言える正直さが響いた。
・個性はバラバラ。だけど、芯が似ているのがセンクシャのメンバー。
・期待に応えなきゃ。自分のなかのプレッシャーで、凝り固まっていた。

数ある会社のなかで、「辛いものは辛い」と言える正直さが響いた。

――:キャリアを教えてください。

2012年から10年間、展示会やイベントを手掛けるディスプレイ系の会社に勤めていました。東京ビッグサイトなどで行われる、展示会でのブース制作が多かったですね。毎週いろんな専門展があるので、週に何ブースも担当していました。

展示会のブースは基本的にコンペで受注するんです。クライアントさんからのヒアリングを受けて、デザイナーと協議しながら提案書と見積もりを作って、プレゼン。受注したら、発注作業。ものづくりのところまで図面を出して作ってもらって、チェック、撤去。

私は営業だったので、自分の案件の手配は全部自分でやっていました。ディレクションに近いですね。

現場に行きつつ、さらに新規営業も合間で回りつつやっていたので、結構大変でした。苦しい時期はすごくたくさんあって、やりきるのに必死。

なんで10年も続けられたのかなと思い返すと、クライアントさんが最終的に喜んでくれて、「無事終わってよかったね」という声を聞けたときに、「辛かったけどやってよかったな」と思うんですよね。ハプニングが起こって、もがいたときほど、すごい記憶に色濃く残る。

ハプニングも「次に活かしていこう」と話しながら、クライアントさんとの関係性も深まっていって…と、次に進んでいく過程がクセになっていたというのはあるかもしれません。

――:センクシャへの入社の決め手はなんでしたか?

前の会社を2022年7月に辞めて、そこから半年間、韓国に語学留学に行っていたんです。

辞めた後は、転職したとしてもイベント業界に戻るつもりは全くありませんでした。やっぱり、忙しすぎて体力的にしんどかったし、この先、40歳、50歳と続けていけるのか不安だった。

韓国での留学期間中は、完全にリラックスしている状態で、ストレスフリーな時間を過ごせました。そのなかで、ポップアップストアやアートイベント、美術館に行く時間もたくさんあったんです。足を運ぶと、「これ、どうやって作っているんだろう」とつい写真を撮ったり、調べたりしてしまう。

「やっぱり私はこういうのが好きなんだな」と感じて、イベント業界に戻りたいかも…と思うようになりました。

センクシャを見つけたとき、「この仕事、私が今までやっていたことに似ているけど、ちょっとステップアップできそうだな」「展示会という分野から離れた、また違うプロデュースができる仕事なのかな」と思いました。

興味を持ってホームページに飛んで、メンバーインタビューの記事をたくさん読んだんです。そうしたら、すごく共感できる部分が多くて。

自分が今まで仕事で感じてきたことを、みんな同じように感じていたり、同じようにやりがいを持っていたり。それが応募につながる一番大きな部分でしたね。

私、初めての転職だったので、すごく疑っていたんですよ。「楽しくてやりがいもいっぱいあって、素敵なオフィスで働けますよ」って、いろんな会社で謳っているんですけど、表のいいところだけしか見えていないななって。

でも、センクシャは「辛いものは辛いです。休みも多くはありません。大変です」ということもちゃんと伝えていた。

――:メンバーインタビューでも、みなさん辛いって正直に言っていますもんね(笑)

「だよね!わかるわかる」ってなったんですよね(笑)この仕事は辛くないはずがないんですよ、絶対。

「今から成長していくんです。だから今はまだ揃っていないけど、これからみんなで頑張って作りましょう」と書かれていること心に響いたし、すごくワクワクしました。

個性はバラバラ。だけど、芯が似ているのがセンクシャのメンバー。

――:これから人が増えていくと、またチームの雰囲気が変わりそうですよね。

センクシャをみんなで良くしていきたいという根本の思いさえ一緒であれば、個性が違っても合うと思います。今でさえ、だいぶ個性が違います。だけど、芯のところが似ているんです。みんなすごく人が好きで、温かい人達の集まり。

下平さんの現場に入ったとき、すごく実感するんですよね。色々緊急事態が発生しても、協力会社さんや現場のスタッフの方みんなが助けてくれる。その場で素晴らしいアイディアを出してくれて、みんなが一つのプロジェクトを成し遂げるために一緒になって考えてくれて、助け合えるという環境を作れている。

それは、下平さんがその人たちが好きだからなんじゃないかな。そういうチームを作れているのがすごくいいなって思っています。

私には、まだまだこれから関係性を築いていく人たちがたくさんいます。コミュニケーションをちゃんと取りながら、お互いに助け合えるような関係性、協力会社さんやクライアントさんも含めてそういう関係性を作れるように頑張りたいです。

――:その環境を作るためには、何が一番大事だと思いますか?

対話すること、かな。

やっぱりその人に会って、話をちゃんと聞いて、人間性を知って、私のことも知ってもらうというのが大事かなと思います。実際に会って話したことがないと、この人が本当はどう考えているのか、読み取れない部分がたくさんある。常に会って打ち合わせしてというのは難しいし、色々なツールを上手く使って業務をスムーズに進めることも重要ですけど、1回も会わずに仕事が成功するということはないと思います。

私、「この人、私のこと苦手そう」と思うとあまり行けないんですよね。そこが自分の中では欠点だなと思っていて。そこをどう変えていくかがポイントかな。

入社してから、2ヶ月目はそこが辛かったなと思います。仕事が辛いというよりは、人間関係の構築が辛かった。今まで、自分はコミュニケーション力がある方だって思っていたのに、「あれ?」みたいなことが多くて…。

前の会社では10年働いていたので、昔からお付き合いのあったお客さんや、協力会社さんとの思い出、怒られたこと、うまくいかなかったこと、全部含めて仲良くなった人たちばかりで、その人たちに甘えていたんだなって。自分がコミュニケーション力が高いんじゃなくて、みんなが引っ張ってってくれていたことに気付きました。

コミュニケーションがうまくいかなくて、歯車が狂っていく状況に陥って、自分もどんどん落ち込む。そうするとまたコミュニケーションがうまく取れなくて…と無限ループにハマっていました。

期待に応えなきゃ。自分のなかのプレッシャーで、凝り固まっていた。

――:どうやって無限ループから抜け出したんですか?

とにかく友達に会いまくりました。会って、喋って、吐き出した。そうしたら冷静になれました。

みんなが「そんなに無理しなくていいんだよ」って言ってくれると、私も天邪鬼なので「いや、やっぱり頑張る」みたいなモードになる。面倒くさいですよね(笑)

そこからちょっとスッキリできて、今までの行動を変えてみようとか、もうちょっとしがみついてみようとか、何がだめだったのかを考えられるようになって。そこから動きやすくなりましたね。

今から伸びようとしている会社に選んでもらったわけで、それなりに期待に答えなきゃ、自分のやってきたことを活かさなきゃ、というプレッシャーが自分のなかで大きかった。そういうことを考えすぎて凝り固まっていたと思います。

できない自分を見せるのが恥ずかしかったんですよね。今までやったことがないからできなくて当たり前なのに。そんなつもりは全然なかったけど、みんなにプライド高いって言われました。

そういう気持ちに向き合って、恥ずかしがることをやめようと決めました。恥ずかしがらずに、ど新人丸出しで行こうって。みんな愛を持って指摘してくれているので、ちゃんと素直に受け止めて活かそうという気持ちになりましたね。

いま、気持ちを切り替えてから1ヶ月ちょっと。この間、小松﨑さんと下平さんとの面談でも「一個抜けたよね」って言ってもらえました。外から見ても変わってきたのかな。

――:センクシャというチームは、橋本さんにとってどういう存在ですか。

切磋琢磨して、刺激し合える存在ですかね。

みんな今までの経歴も、大きくは似ているけど、細かくいったら違う業種から来ている人たちが集まっている。なので、今まで自分が経験していないことに対しても、引き出しがある人がたくさんいるんです。逆に自分が助けになれることもあります。そういう知恵をお互い共有しながら、共に成長していける存在です。

新しく入ってくる人とも、そういう関係になりたい。

小松﨑さんがよく「たくさんの木がある大きい森になる」と言っていますけど、そういうイメージで、センクシャという巨大な森になればいいな。

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