【#オフィス紹介】第2話. オフィス移転白紙の危機 | #ワークスタイル
この記事はシリーズ続編になります。ぜひ第1話よりご覧ください。■前回までのあらすじデジタルインタラクティブ事業本部の新しいオフィスへの移転が計画され、(成り行きで)プロジェクト担当となった僕。W...
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本記事ではデジタルインタラクティブ事業本部のメイン拠点である渋谷ファーストタワーを紹介すべく、どのように現在のオフィスが出来上がってきたのか詳細に書き綴っていく。
そう、これは2020年最大級の社内プロジェクト「新オフィス移転」に巻き込まれた僕の闘いの記録である。
宮園 康太(ミヤゾノ コウタ)
この話の主人公。いわゆる中間管理職。音楽と旅行と勉強を愛する少数派。在宅快適ですよ、といいながら本当は寂しくて出社したい。頼られると照れてなんでもやってしまう穏健派の何でも屋。
所 年雄(トコロ トシオ)
デジタルインタラクティブ事業本部(以下DI事業本部)をまとめあげる担当常務執行役員。オンライン会議中に子供にチョップされていた愛すべき上司。本人の行動力が爆速で、周りがついていけないのがたまにキズ。
2020年1月某日、トランスコスモス本社。
僕はDI事業本部のトップである所さんに呼び出された。
【所】飯田場オフィスも手狭になってきたし、オフィスを渋谷に移そうと思うんだよね。
【宮園】はい。(なんで僕に言うんだろう…)
飯田橋オフィスとは、2017年に渋谷から移転した僕たちのオフィスである。
そう、今まで僕たちのオフィスは渋谷のトランスコスモス本社内にあった。
IT企業が集結する渋谷。
東京を代表する都市である渋谷。
ランチ代が高いけど、交通の便もよく、会社帰りの買い物や飲み会やボーリングやダーツにも便利な渋谷!
しかしメンバーが増え、渋谷から飯田橋にオフィスを移転したのである。
そうして間もなく・・・メンバーからめちゃくちゃ不満が出た(笑)
飯田橋は良い場所だ。すぐそばには神田川が流れ、おいしいご飯と情緒ある神楽坂があり、東京ドームも徒歩圏内のため仕事終わりに野球観戦やライブへ導線が完璧だ。(ちなみにそのままラクーアスパに行くコースもある)
ただ、飯田橋オフィスは、”今までより”不便な点が多かったのだ。
神奈川や西東京から通勤していたメンバーにとっては、渋谷に比べて物理的に通勤距離がのびたし、飯田橋駅からも徒歩10分と少し遠かった。
オフィスの場所が変わったら、良かったと思う人もいれば不満がある人もいる。
不平不満が出るのはしょうがないことだったが、思っている以上に文句が多かったのだ。
そして今、渋谷へ戻ろうとしている。(ちなみに本社ではなく渋谷ファーストタワーという住友不動産様のビル)
▼笑顔で無茶振りをする人
【所】オフィスの移転、なるべく早くやりたいんだけど、どのくらいでいけるかな?
【宮園】そうですね…(なんと答えるか…)
所さんは爆速の行動力を持つ。
基本的に、何ごとも2か月は待ってくれない。1か月でも反応は良くない。1~2週間で及第点。翌日までなら90点。当日中なら満点だ。
でもだからこそ、その無茶ぶりをやり遂げるのが、中間管理職に求められることであり、やり切った時の達成感が最高だ(周りの人はとんだ迷惑ですが・・)
ここは、、、1か月か・・!!?
…いや流石にオフィス移転はもっとかかるか。
僕は所さんに「確認します(この言葉万能すぎ。1年で1000回くらいは言ってる)」とだけ伝え、話を切り上げて席に戻った。
そして急いで、関係しそうな人に会議招集メールを投げたのだった。
こうして僕の波乱のオフィス移転プロジェクトは唐突に幕開けしたのである。
▼※画像はイメージです。
早速関係者が集まった。
各々の分野の長たちだ。そして一応一番年下の僕。
【宮園】・・・というわけで、所さんからオフィス移転の打診がありました。誰が担当しますか?
【全員】・・・
まぁ、この反応は当たり前といえば当たり前だ。
僕たちはデジタルマーケティングのプロフェッショナルであって、オフィスの引っ越し屋ではないのだ。
“オフィスを移転する”というゴールは決まっていても、どうやったらいいかはさっぱりわからない。
そんなとき、ふと視線を感じた。
みんなが僕を見ている?いや見ていない。。。いや見ている・・・!
いや、僕にはやらなければいけないことが他にもたくさんある。。
僕は議事録をとってる風の演技で視線をそらした。
そんな均衡状態に耐え兼ねたとある人が・・・
【ある人】じゃあ担当決まるまでは、みんなでやろうか。
出たーーーーーー!!!
『みんなで』というパワーワード!
いや、プロジェクトにおいてそれはだめなのだ。各方面とのやりとりをみんなで行うわけもいけないし、問い合わせ先を一本にしておかないとステークホルダー全体でコミュニケーション効率が悪い、つまりその「みんな」をまとめる担当が必要なのだ。
そして、一番年下の私は空気を読み、「とりあえずの」×「窓口」という肩書をゲットした。
ちなみに一般社会において、「とりあえずの」×「窓口」=「最後まで主担当」という方程式が成り立つことは言うまでもない。
結局、所さんに僕が呼ばれた時点で結果は決まっていたのだ。
僕は所さんやみんなの思惑通り、Web屋なのに2,000名を超えるメンバーのオフィスの引っ越しを指揮することになったのだった。
オフィス移転プロジェクトが始まると、やったことがないことで、てんやわんや・・・には意外とならなかった。
蓋をあけてみれば、みんながとても協力してくれたのだ。
まずは、テンションをあげるためにも移転先のオフィスを見学した。
普段は強面なDI事業本部のリーダーたちも新しいオフィスを前にちょっとウキウキしていた。
みよ!高層階からみた渋谷の絶景を!!
(・・・と思ったら、全然ちょっとしか写ってませんでした、、、)
実際に移転する場所を視察することで、一気にテンションがあがるメンバーたち。
【源】ここにカフェつくってみんなでリラックスしながら打ち合わせしたり。
【所】いや、ここはキッチンで、俺がみんなにカレーを炊き出しするよ。
【田村】ここなら社外向けのセミナーができるな・・・
【齋藤】テレビ置いてサッカー観戦しようぜ!
【宮園】にこっ(みなさん、予算内でですよ)
渋谷の高台から望む絶景を前に、次々と楽しい未来と希望が湧きあがって夢を語り合う大人たち。
空間の活用方法については、今回はその道のプロであるバッタネイションさんに手伝っていただくことにした。
当初、海外などのカッコいいオフィスを見て「こんな感じ!」と、ミーハー感全開で見た目の希望ばかり伝えていた僕を、大人対応でたしなめてくれた。
「DI事業本部として社内外にどう見られたいか」「従業員の働き方をどう進化させたいか」「それを実現するためにはプロジェクトの進め方も重要である」など、本質的な課題やあるべき姿とのギャップを定め、これを解決すべきと導いてくれた。
社内メンバーのヒアリングの中では、本当に人それぞれの意見が出た。
みんなの希望をすべて叶えたいがそうすると:
「活気があって議論が白熱する場所で」「狭くていいからチームに区切られたエリアが欲しくて・・・」「ジムがあって」「仮眠スペースがあって」「広くて夜景がきれいに見えて」「ゆっくりできるカフェがあって」「社食があって」「サッカー観戦できて」「静かに落ち着いて仕事ができる場所もあって」
・・・言いたい放題である。
しかし、みんなのオフィスなのだから、こんな風にみんなの意見を聞いて作り上げていくことが大事なんだと改めて感じた。
オフィス移転プロジェクトがスムーズに進んだ理由の1つとして、統合PMにコクヨさんに立っていただけたのが大きい。
彼らのおかげで、プロジェクトの安定感はグッと増した。
ただのオフィスの紙の図面は、みんなのアイディアで楽しく彩られていったのだ。
しかし・・・
僕はまだこの時、気づくことができなかった。
ここまで決まっていたレイアウトが永遠に失われる日がくるなんて・・・。
プロジェクト最大の事件が起きたのはそんな時だった。
新型コロナウィルスが世界を襲ったのだ。
その脅威は、世界の片隅でひっそりとオフィス移転プロジェクトを進めていた僕にまで及んだ。
まさかこんなことになるなんて・・・
所さんから突然、全社員向けに送られたSlackにこう書いてあった。
“ DI事業本部メンバー各位
新型コロナウィルスの影響を鑑み、DI事業本部は原則在宅勤務とします。
コロナ収束後も、基本は在宅勤務を中心とします。”
【宮園】それって新オフィスいりますか?
あまりの衝撃に、僕は家のパソコンに向かってつぶやいていた。
次回、『第2話:一歩進んで二歩以上下がる ~みんな在宅勤務になったけど・・・オフィスっているの?迫りくるオフィス移転白紙の危機!~』