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「#Awと考える地方創生〜複業人材の登用で地方の可能性を最大化するには〜」イベントレポート後編です!
▲塩尻漆器祭の様子(左下が千葉さん)
大林:具体的には自治体に入ってどのような活動をされたのですか?
千葉:塩尻の中の人と外の人をつなげたり、塩尻の広報PRをしたりする仕事がメインになります。
具体的にお話しすると、コロナの影響で塩尻に行くことができない中、去年だけで10回程度オンラインイベントを開いたのですが、そこでファシリテーションをしていました。
あとはメディアの方に取材していただいたり、アワードに応募して受賞させていただいたりと、塩尻の取り組みを知ってもらうための活動を行っていました。
山田:千葉さんはたくさん取材案件をもってきてくれて大活躍でした!
大林:民間企業でもやっていただきたいことですね!佐野さんはいかがですか?
佐野:プロジェクトマネージャー(以下PM)と採用人事戦略アドバイザーの大きく2つで動いていました。
PMでは、自治体の職員の方と民間の人は使う言語が違う場合があり、噛み合わない部分が多くあります。そこを整理してコミュニケーションを円滑にしていました。
あとは森田さんが掲げるビジョンや今回のプロジェクトの目的はどういうものかというところを、ずっと繰り返し伝えていました。
採用の方では2つプロジェクトが動きました。1つ目は、MiiMoという施設のコミュニティプロデューサーを募集するために、採用広報の仕方を一緒に考えました。求人票をどう作るかというところから入らせていただきました。もう1つは、人事の制度設計を行いました。
森田:そうですね。人事の制度設計においては、採用におけるペルソナを決めるために色々なワークショップをしていただきました。職員からすると、ペルソナ自体まず何なのかというところからなので。
佐野:そこでよかったなと思ったのは、「自治体はそうなんですね!民間ではこうなんですよ!」といったように、自治体の職員と複業人材の我々が、お互いの立場から話をして擦り合わせていくことができたということですね。
森田:僕は職員の変化を見るのがすごく楽しかったです。
大林:具体的にどのような変化を感じましたか?
森田:今回関わってくださった複業人材の方々は、職員にヒアリングしてコミュニケーションをとってくれて。そうすると職員からは、どこが分からなかったのかがわかった、勉強する楽しさを思い出したという声を聞くようになりました。見るからに表情が明るく変わりましたね。
大林:素敵ですね!自治体内の組織改革につながったということですね。山田さんはいかがですか?
山田:僕たちは、MICHIKARAという民間企業と自治体職員が地域課題解決をする取り組みを6年間やっていました。自治体が抱える課題というよりは、地域の課題当事者である事業者の方や、ソーシャルビジネスの担い手の方が求人を出していました。
それと、困っているところは塩尻だけではないんですよね。長野県の市町村で競い合うのではなく、連携して一緒に長野県の魅力を伝えていこうと自治体同士の連携が活発になったことはすごく良かったと思いますね。
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▲塩尻CxOイベントの様子
大林:オンラインでの活動であったと思うのですが、距離やオンラインでの問題は何かありましたか?
千葉:まったくないです!これから地方はオンラインが後押ししてくれるというのは本当にそうだと感じます。
コロナによりごく一部の人だけではなく、ある程度の方々がオンライン化を受け入れられるようになったということが大きいです。
距離はもはや関係なく、これからもっとオンラインとリアルとを併用していくことができたらいいなと思っています。
佐野:私も全くなかったですね。むしろそこが、職員の方と複業人材の私たちとの意識合わせになったんですよね。
大林:受け入れた側としてはいかがでしたか?
山田:全く問題ないですね。画面共有も楽ですし。
森田:全くないです!むしろずっとオフラインで会えたときにすぐに距離が縮まるので、メリットしかないです。
▲三宅町の複業タレントの方々
大林:複業人材の方を登用してよかったなと思うところはどういったところですか?
森田:職員の表情が変わり、楽しそうに仕事をするようになったというのは一番良かったですね。
あとは、同じ職場にずっといるとそこでしか情報が入らなくなりますが、新しいつながりができ、知識が広がったというのは良かったです。
僕自身プロジェクトが終わった今でも、悩んだときや困ったときに複業人材として関わってもらった方々に相談することがあります。
山田:塩尻では求人票を作る過程から外部の人材に入っていただいてるんですよ。今年も、MEGURUプロジェクトとして2期目がスタートしています。
地域・社会課題の顕在化や構造化から外部人材に参画してもらう仕組みが良かったなと思っています。
採用面談をしている人の中にはMEGURUプロジェクト参加者で、もともとは外部の人なのですが、その方々が自分ごととして塩尻のことを面談者に話していて。そして面談者の方が塩尻のファンになってくれ、さらに面談者の周りの方にも塩尻の良さが伝わっていくという循環が生まれたというのは本当によかったです。
▼MEGURUプロジェクト(塩尻市ホームページ:関係人口創出事業)についてはこちら
▼令和3年度MEGURUプロジェクトキックオフー官民協働による地域課題解決最前線「仕様書作成キックオフ」(Peatixイベントページ)
▼塩尻市の複業マッチングを探る(いいね!信州スゴヂカラ)
▲塩尻市の人材交流施設「スナバ」
大林:自治体で複業してよかったなと思うことは何ですか?
千葉:一番大きかったのは自分のスキルセットはこんなところで活かせるんだと発見できたことです。最初に応募した案件は、自分の強みだと思っているものではない募集しかありませんでした。
しかしそこから「こういうことできると思います、こういう風にしたいです」と言うと、それなら人と人をつないでいくのが合いそうですねということになり、今に至ります。
自分がやりたいことを試せる場所があって、一緒にできるチームもあるというのは本当によかったです。自分の人生を見直すきっかけにもなりました。
大林:プロジェクトに参加して本業にこれが活きたなという本業への還元などはありましたか?
千葉:CxO Labが始まってから、本業でOtellというワーケーションの新規事業の立ち上げチームに入りました。まさか自分が地域の人と関わるとか、働き方を自由にするというプロジェクトをやるだなんて。
でもCxO Labに関わってから、本当に人々の働き方が自由になればいいなと思うようになっていたので、その考え方の変化が本業に活きましたね。
大林:素晴らしいですね。複業の本業への還元というところでいいお話を聞くことができました。佐野さんはいかがですか?
佐野:自己発見のプロセスになるなと思いました。自分の強みを転職や複業をするときに考えると思うのですが、自分が認識している強みというよりは、自分が普通にやっているのに求められることを軸にキャリアを形成すると一番いいと思っています。なので今回は、自分では認識していなかった強みを発見できたことが大きいです。
森田さんは「人と人を繋げてハブになることが上手いですよね」といってくれたんですよね。それは僕の中では自然にやっていたことなので、強みとしては認識していませんでした。しかし今後、自分が仕事をしていく上での軸になるなと気づきました。普段とは違う環境に入ったおかげで気づけたことだと思います。
▲今回のイベントの様子
大林:今後もしくは現在、どういう複業人材を募集していきたいか、募集しているかなどあればお聞きしたいです!
山田:今後は、応募してくれた方に合った地域の課題・課題当事者をマッチングして、何かしらのプロジェクトに参画していただく仕組みを作るということに挑戦していきたいと思っています。
塩尻市に興味をもって応募してくれた方に合わせて、地域の困りごとを探してくるといったような、コーディネーター(関係人口創出コーディネーター)を7月に新たに採用しました。
千葉さんのような塩尻に興味があるけれど、募集している案件にピッタリではないといった方に対して、何かしらのプロジェクトに参加していただきたいという想いからです。塩尻に興味をもってくれただけですごく嬉しいんですよ!
▼関係人口創出コーディネーター採用時の求人記事についてはこちら
森田:素敵ですね。僕も応募したいです(笑)
町のことを自分ごととして捉えて、やってみようと思い行動すると、世の中が変わるというのを、今回のプロジェクトでも自分が町長になったときにも感じました。なので、山田さんがおっしゃるように、興味をもってくださるだけで、自分ごととして考えてくれるだけでもすごく嬉しいです。