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こんにちは、ドクターメイトのアオパンです!ドクターメイトは、いつでも介護関係者のそばに医療がある安心をお届けするため、日中医療相談、夜間のオンコール代行サービスのほか、介護スタッフ向けの教育支援ツールを提供している会社です。
ドクターメイトでは以前から定量・定性データを適切に取得し、十分な情報を元にした意思決定や、ITツールと連携させての自動化などに活用しています。2023年12月にはその動きをより有意義なものにするべく、新たにBizOpsチームが爆誕しました!
そこで本日は、プロダクトを作りながらデータ活用の基盤を整えてきた二瓶さんと、事業拡大を目指してビジネス観点でデータの分析・活用に取り組んできた立石さんという、BizOpsチームのふたりにお話を聞きました。
ドクターメイトが取得・管理・活用しているデータって?
データ分析の面白さと、その先にある未来の価値とは?
社内におけるデータ基盤作りやOps体制の歴史も紐解きつつ、顧客をよりサクセスさせるデータ活用の可能性と、さらなるビジネス拡大に向けて直面している課題をお伝えします。
登場メンバー
・二瓶さん:右
ドクターメイトの開発チームでテスタブル化やアーキテクチャ改善などに取り組み、「コード警察 警視総監」と呼ばれるフルスタックエンジニア。去年12月からBizOpsに異動。以前は忙しすぎて「二瓶が疲弊」とイジられたこともあったが、今は元気いっぱい。
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・立石さん(たてP):左
CS Opsとして入社し、BizOpsチーム発足に際し異動した分析屋。メガネがトレードマークの社会人13年目。インターン生との会話で「2010年代の音楽が好きなんですね」と言われ、自分の聞いてきた音楽も過去として括られたことに歳月の流れを感じている。
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顧客のために、データを科学する
ドクターメイトにはどんなデータがあるのですか?
たてP:大枠で言うと「顧客のデータ」と「社内のデータ」の2種類があります。
二瓶:顧客のデータというのは「提供しているサービス・プロダクトから得られるデータ」と言い換えることもできると思うんですけど、例えば医療相談アプリのログを通じて、施設のどの職員さんがどんな頻度でどんな相談をしているのか確認できます。そこから利用率もわかりますね。
オンコール代行システムからは1コールあたりのトーク時間も見られるので、夜間にいただいた電話に対して、どんな内容をどのくらい素早く回答できたかを把握できます。
たてP:社内のデータだと、ドクターメイト側の医師や看護師がしている動きや回答、セールスメンバーの商談に関するデータやCSのサクセス接点、マーケの広告の出し方と得られたリード数……あたりが含まれるかなと思います。
総じて、顧客接点としてドクターメイトが行っている行動とその結果、と言えるかもしれません。
それらのデータで、何ができるのでしょうか?
たてP:「どこの施設が、この期間にどのくらい、何時ごろにどんな内容でオンコール利用していただいて」みたいなデータがあると、全体の平均と比べた特徴が見えてきます。ここは特に発熱が多い施設なんだとか、転倒は何時ごろに起きやすいとか。
そうした分析結果を施設にお返しすることで「じゃあこの時間は介護職員の人数を増やそう・減らそう」とか、「この時期のこれに気をつけよう」というような意思決定のヒントを定量的にお伝えできるんですよね。
他の施設と比べたときの自分の施設の特徴や傾向って、見えていない方が多いと思うんです。だからこそ、僕らのデータによって介護施設の運営状況が良くなっていく、そのための影響力がある、っていうのはすごくドクターメイトらしいデータの使い方だし、やりがいに繋がるポイントです。
二瓶:プロダクトの視点で言うと、医療相談アプリで医師の回答時間を検証できたのは面白かったです。
これまでは医師にプル型(情報を取りに来てもらう形)で医療相談対応をしてもらっていたのですが、プッシュ通知対応をして医師の回答速度がどう変わるのか、データを元に確認してみたんですね。
結果的には1時間以内での対応率が大幅に改善し、レスポンス速度は中央値で11分も短縮されたので、すごく効果的な開発になりました。一部課題は残るものの、即時リアクションできる仕組みづくりができたと言えると思います。
その上、医師からはすごく喜ばれたんですよ。プッシュ通知があれば、必要なときだけ確認すればいいから負担が減った、って。逆に言うと、今までは医師がすごく気を張って見てくれていたおかげで担保されていたレスポンス速度だったんだとわかったし、機能追加の影響を定量的にデータで振り返りつつ、定性的な負担軽減についても考えられたなと感じて、よかったですね。
今後に向けての伸び代も見えたので、引き続き課題解決していきます。
たてP:何かひとつクリアできたからこそ次の課題が見えてくることってありますよね。僕がこれからやっていきたいのは、主力サービスであるオンコール代行の電話の緊急性と対応時間を分析して、さらに最適化させることです。
というのも、オンコールがあった場合、当社の看護師が施設の方に症状などの詳細をヒアリングするんですけど、緊急性の高さなどもすべてデータとして残すシステム設計になっているんです。
救急搬送になった場合の通話と、経過観察になった場合の通話には何かしらの違いがあるはず。なので、緊急度が高いとする判断をより素早くできるようにして、利用者さんのために次のアクションができるよう、科学していけると思います。
目指すは「可視化」の先、「行動を促す」データ
どんな経緯でデータ活用を進めてきたのでしょうか?
二瓶:私は入社して2年くらいになりますが、入社半年後の座談会では「データ基盤を作っています」みたいな話をしていたと思うんです。多分、そこらへんが始まりだったかなと。
複数あった裏側のツールをBigQueryというデータ基盤にそれぞれ同期させて、あらゆる情報を統合し、横断的に見られるようにしていきました。
たてP:僕は2023年6月に入社したんですけど、その時点でデータの取得はできていたと思います。お客様とのやりとりとかのログはちゃんとあって。
ただそれを分析するところまでは行っていなくて、ノートにメモをとってるのと同じような状況だった印象で。それを分析できるように整理したのが2023年の下期だったかなと。
二瓶:実のところドクターメイトでは複数のプロダクトを提供しているので、それぞれが思い思いのデータ形式になっていたりして。施設種別や業態の入力規則を揃えたり、施設や職員に振られた英数字を統一したり、テストデータを削除して意味のあるデータだけを残したり……結構いろいろしなくちゃいけないことがありました。
一貫して分析できるようにデータの運用規則を決めていくこの動きを「データクレンジング」と言うんですけど、そうした形で情報の整合性を高めながら、今後の分析基盤を整えていきました。
たてP:「生データ」とか「ローデータ」と呼ばれるデータは、記録されたそのままのものなので、その英数字の羅列から何か情報を得るというのは厳しいんですね。
なので、二瓶さんがキレイにしてくれたデータを整理・加工して、意味のある情報として見せるための表現をするっていうのが僕の仕事です。
二瓶:データを貯めることは進められてたけど、データアナリストの観点で可視化する人材はいなかったので、たてPさんの入社って結構「待望!」な感じでして。たてPさんが作ってくれたダッシュボードのおかげで、かっこいいグラフになったんです!
これを全社でちゃんと見られるようにして、経営指標や状態確認に使っていこうね、という動きのなかで、BizOpsというチームができていった……ということですね。
たてP:ちゃんとサービス使ってくれてるかな〜とか、僕らのビジネスはちゃんと継続できるよね〜とか、そうした観点でデータを見られるようになりましたよね。
これからのデータ活用について教えてください。
二瓶:もともとは事業に関わるテーマをいっぱい集めてきて、優先度の高いものから手をつけていきましょうねという話でした。ここはたてPさんに聞きたいんですけども、新たに立ち上がったBizOpsでも、ドクターメイトとして優先度の高い事業ユースケースから、分析なり活用なり手をつけていく方針ですか?
たてP:あってます、あってます! 人数も少ないので、選択と集中をしながら進めていく必要がありますね。現状の結論で言うと「行動してもらうためのデータ」というのがポイントかなと。
データを見せることができるようになった、というのが入社からの半年だったんですけど、今はまだ「データを見せられた」というだけなんですよね。「この数字はだんだん下がっているんだね」というのがグラフでわかりやすく見て取れるだけでも「わ〜」っとなるんですけど……(笑)。
そこで終わるんではなくて「こういう結果が出ているのだから、これをしよう」というような、行動を促していくツールにしていかなきゃいけないなと思っています。
今後は、肌感的に「やばいかも」と思っているようなことをちゃんとデータとして見せることで明確に課題共有できる、みたいな状態を目指していきたいです。
二瓶:活用度の向上とか温度感までデータで見られるようになればアップセルしやすいタイミングがわかって、CSチームにとって労力少なく最大の効果が出せるようになるとか、チャーンリスクのある施設を把握して適切にケアをしていく……とかって活用ができたらいいですよね。
たてP:ですね、ですね。ドクターメイトのメンバーはデータに対して「何これ?」って人はあまりいなくて、むしろ「なんでこうなってるの?」と気づきを得ようとする前向きな方が多いので、アクションに向かう未来はそんなに遠くないかなという手応えです。
二瓶:データを集めたはいいけど、活用と接続できない会社さんって多いですからね……。データあるあるとして一般的に、情報出しても「へ〜」ってだけで終わっちゃったり、「こういうデータが見たい」って要望がくるけど特に目的がなかったりとかってエピソードをよく聞くんですよね。
「なんかわからんけど、全部データ集めようぜ!」って話になっちゃって、集めただけで使われないとか。高いお金をかけて、凄そうなデータを出すんだけど、そこで終わり。みたいな。
たてP:あるある(笑)。ちゃんと活用してくれる環境がいいっすよね。本質的じゃないデータ分析より、事業を伸ばすデータ分析をしたいですから。
二瓶:そうあるべきだと思いますよ。必要なデータを集める。難しければどうやって取得するか考える。無駄がない形で、意味のあるデータを揃える。そうすればみんなハッピーになると思っていて。
しかもドクターメイトだと結構、データを活用してちゃんと成果に繋げるぞっていう協力的な風土がありますので、我々の努力が無駄にならないという期待感があるし、本当にちゃんとした仕事ができますよっていうのは言っておきたいですね。
ビジネスの拡大にデータは重要!
データ分析の価値と面白みとは?
たてP:データっていうのは基本的に履歴なので、過去のものしか拾えません。でも事実や結果を積み上げていくことで、将来どんなことが起きるのかを事前に把握できる可能性がある、というのがデータの面白みかなと思っていて。
過去のデータから、転倒や発熱が多い時期があるとすれば、来年のその時期にも同じだけのことが起きると予測を立てて対応していくことができますよね。そうした有益な情報提供によって十分な準備ができれば、もっとサクセスできる環境が作れるんです。
人の感覚でも、経験からある程度の傾向というのはわかってくるところかとは思いますが、人の肌感って正しいときも、意外と間違ってたっていうときもあるじゃないですか。そういう意味でデータは客観的事実としてすごく大切だし、もっと精度を高めて分析して、顧客に提供していかないといけないなって思っています。
二瓶:データ分析だけでなくAI活用とかに繋げていければ、さらに夢が広がりますよね。ゆくゆくは各施設にひとり、または利用者さんごとに、AI医師が常駐するような未来にできるかも! そういう世界をドクターメイトが描けるのは面白いな〜。
たてP:僕らのサービスって、医療相談も夜間オンコールも相談内容をテキストベースで大量に入力・保管しているんですよ。それをちゃんと言語処理していけば、一時切り分け的なカテゴライズをAIにやってもらえそうですよね。まだAIエンジニア、社内にいないですけど(笑)。
二瓶:我々がやるしかないですかね(笑)。
BizOpsは「顧客の解体新書を作る」というのを目標にしていて。我々のデータを見れば、施設とそこで働く人、そこにいる利用者さんの大体の様子がわかって、今困っていることや、ドクターメイトが力になれそうなこともわかる……という状態にしたいんです。
BizOpsって後方支援みたいなイメージをお持ちになると思うんですけども、データドリブンで優先度や施策を判定していくと持続的な介護に繋がりそうなので、ゆくゆくは司令塔みたいな役割に育てていきたいなって考えてます。これはかなり面白いと思います。
また、BizOpsの考え方からは少し離れますが、医療介護の未来を語っていく目線でも、ドクターメイトが収集・分析したデータから利用者さんの健康促進などのヒントが得られそうなんですよね。その先に社会保障費の適正化みたいな未来を見据えた課題解決があったりとか。
会社としての実績作りという意味でも、ドクターメイトを使うことで通院数が減っていますっていうのを対外的に示すことができて、信用を獲得したり認知に繋げられるので、一石二鳥どころじゃない価値がありますよ。
どんな方と一緒に、どんな壁を乗り越えたいですか?
たてP:社会性の高い事業で仕事をしたい、しっかりと事業のスケールに貢献したい、という方にはぜひ来てほしいところですね。
これはやりたいことでもあるし課題でもあるんですけど、データ分析をする人数がそもそも足りていないせいで、各事業部やグループが「見たい!」とリクエストしてくれるデータをタイムリーに出せていない状況があるんです。これを解決しながら、より深い分析をしていきたいです。
あとはデータの残し方も整えたいなと思っていて。完全な形で残さないとうまく分析できずにクレンジングが必要になるので、顧客管理システムを整えられる人とも一緒に働きたいなと思っています。
二瓶:BizOpsの目線では「全社的にデジタル化する」という文脈もあると思っていて。そこがデータ活用の入り口になっていくと思っているので、kintoneとかSalesforceなどのツール活用や、業務効率化を含めた「DX推進」みたいな動きも必須なんです。そこにスキルがある方も大歓迎ですね。
たてP:旧来の日本企業と比べると、ITベンチャーである我々はいろんなツールを活用している方だと思うんですけど……。成長速度を上げて、ビジネスを加速させていきたいという感覚が強いので、ここからIT活用の速度も、二段階も三段階も上げていきたいですね!
「SaaS企業で、顧客管理ツールの推進と、データの分析をやってきた」という方は超!希少人材なので、お会いできたら嬉しいですし、その経験がここで積めます、って感じです。
黙々とやる仕事ではなく、いろんな役割のメンバーと話しながらみんなと進めていく仕事です。面白そうだなと思ってくださった方、ぜひご応募お待ちしています!