1
/
5

挑戦の舞台は海外へ:ABILIグローバル展開の歩みと目指す未来

ClipLineは2022年から海外進出に挑戦しています。執行役員で海外事業部責任者である藤森は、プロダクトバックグラウンドのキャリアをもちながら、海外市場でのビジネス開発に挑戦中です。初めて尽くしの海外事業にどう向き合ってきたのか、これまでの歩みと目指す未来について聞きました。

プロフィール
藤森 信義 Nobuyoshi Fujimori 執行役員 海外事業部責任者
株式会社アドバンテスト、株式会社TSUTAYA onlineを経て株式会社ディー・エヌ・エーに入社。国内および米国サンフランシスコ法人で、広告の企画・制作、コンサルティング、自社内製ゲームのプロデュースや開発、プラットフォームビジネスの立ち上げ等に携わる。2019年、ClipLineに参画し、CPO(Chief Product Officer)、PMM(Product Marketing Manager)としてプロダクト戦略を統括。2022年からは海外事業を担当。立教大学経済学部卒。

目次

  1. プロダクト統括からビジネス開発へキャリアチェンジ
  2. 海外事業展開を支える仲間たち
  3. 初めての海外クライアント
  4. 展示会の手応えとシンガポールのチェーンビジネス事情
  5. 未来に向けたビジョンとチームづくり

プロダクト統括からビジネス開発へキャリアチェンジ

―ClipLineにはプロダクトマネージャーで入社されて、今は海外事業に取り組んでいるんですね。

藤森:そうですね。CPO、PMMを経て、海外事業立ち上げに至りました。元々プロダクト領域がバックグラウンドだけど、今はビジネス開発からマーケティング、営業、カスタマーサクセスまで幅広く海外事業に関して管掌しています。

―未経験領域の立ち上げなので大変だったのでは。

藤森:0からスタートするのは大変でしたね。CEOの高橋さんと壁打ちしながら、マーケティングリサーチから始めたんですが、各国のGDPや最低賃金を調べるところから粛々と進めました。あとは海外拠点を持つ既存顧客に対してアプローチしていきましたけど、とにかく何からやっていいか分からない、0から1っていうフェーズは今思うとかなり辛かったですね。孤独でもありましたし。

―もともと海外事業には興味があったんですか。

藤森:過去にアメリカのシリコンバレーで働いていて、その事業をクローズして帰国した経緯もあるので、またいつか海外事業をやりたいとは思っていました。一方で、プロダクトバックグラウンドに対しての矜持はあったので、そこから完全に離されるのは、マインド的には苦しかったというのはあります。

元々おもてなしを輸出しようっていうコンセプトに共感して入社したので、海外事業自体は良かったんですが、全部一人でやることになるとは思わなかったですね(笑)。

海外事業展開を支える仲間たち

―2022年から始めて、2023年に海外事業部ができて、2024年の今年は待望のメンバーもジョインしました。

藤森:はい、外部から入ってきたわけじゃなくてCC部(コンテンツ・コミュニケーション部/映像制作・編集を行う部署)から異動という形で、トーマス・ベルファー(以下トーマス)にチームにジョインしてもらいました。CC部にいた時から海外案件のデリバリー(導入・活用支援)に協力してもらっていたので、実質的には一年以上前から関わってはもらってはいたのですが。

彼はおとなしく見えるんですが、映像編集能力だけじゃなくてビジネス素養もすごく高い。彼のネイティブ言語は英語ですが、英語で一緒に仕事をしていると、それがよく実感できます。10月にシンガポールの展示会" FSTEC Asia "に出展しましたけど、何もトラブルなく終わることができたのは、彼の働きによるところが非常に大きくて、感謝しています。

あと、彼はIntegrityがとても高いんです。顧客の要求にちゃんと応えてくれるし、準備や気配りも万全でチームメイトとして本当に助かります。もはや海外事業部になくてはならない存在になっていますし、会社のバリューを体現しているってことで経営陣にも認められて、先日の社員総会でも表彰されました。


          社員総会で表彰理由を発表する藤森とそれを聞くトーマス

表彰に至ったトーマスのIntegrityでマルチな対応業務
・マーケティング:海外展示会への出展準備、運営、フォローアップ
・営業     :海外顧客への営業活動、国内商談での通訳
・カスタマーサクセス:顧客対応、伴走支援
・コンテンツ・コミュニケーション:顧客の映像編集
・開発/マーケ/PR:ABILIサービス全般の英語対応
 (UI言語、サービスサイト、コーポレートサイト、営業資料など)


トーマスについてはこちらでもご紹介しています。

ワクチン接種をきっかけに2年ぶりの海外帰国、家族団らんを果たす社員の話 | 社員インタビュー
日本に来ている外国人はコロナ禍以降、帰国できなくなったり、渡航が難しい状態が続いています。そんな中、当社のアメリカ人社員であるトーマスが新型コロナワクチン接種のために帰国するという話を聞きました...
https://www.wantedly.com/companies/clipline/post_articles/351493


藤森:他にも、カスタマーサクセス(CS)部から案件サポートをしてもらっている高田さんというメンバーもいます。彼は英語が得意で、立ち回りがうまいのでピンポイントで助けてもらっています。国内の多様な案件で得られた知見やノウハウを海外の案件にも活かしてくれています。

初めての海外クライアント

―初めてのお客様として、Hot Paletteさんにご導入いただきました。

藤森:業務効率化やデジタル化っていう大きなテーマに対してご相談いただいて、いわゆるコンサルタントのような立ち位置で2年前からご一緒させてもらった経緯があるんです。その中でそれなりにご評価いただけているかなと感じていたところでのご導入だったので、思い入れは本当に深いし、嬉しかったですよ。

それに、もともと国内店舗でご活用されてた上での海外導入ですからね、ここは既存のお客様のために頑張ってきたメンバーのおかげもあるし、そういう意味でも大切にしたいお客様です。

今は全店導入に向けて、シンガポールでモデルケースを作って他のリージョンに拡散していこうという、土台作りの一番重要なフェーズを進めているところです。平坦な道ではないですけど、初めてづくしの中で少しずつ前進していってます。

Hot Palette Asia Pacificの事例はこちら

最新事例:Hot Palette (Asia Pacific) Pte Ltd
「ペッパーランチ」をはじめとする外食ブランドを展開する株式会社ホットパレットの海外展開を支える、Hot Palette (Asia Pacific) Pte. Ltd の多胡雄人CEOにインタビューを致しました。コンサルティングによる業務プロセスの再設計から、ABILIを活用した標準化・ホスピタリティの実現など、現状のABILIの活用方法や今後の展望をお伺いしました。
https://service.clipline.com/case/hpap


展示会の手応えとシンガポールのチェーンビジネス事情

―オンボーディングと並行して先日の展示会のような施策もされてますね。

藤森: 5月にシカゴのNational Restaurant Association Showっていう世界最大の外食産業の見本市に視察に行ったんですが、このオーガナイザーがアジアで初めて出展すると聞いて、親和性が高いんじゃないかということでチャレンジしてみました。

リード数も商談数も期待している数字は取れて、良い結果だったといえると思います。でもB2B SaaSのセールスって決して足が短いものではないんで、これからだと思っています。でも、ひとまずよかったのは、初めての試みだったけど、何のトラブルもなく4日間終えられたってことですね。

―日本の展示会との違いはありましたか?

藤森:まず、今回参加したFSTEC Asiaの特徴からお話すると、外食企業に特化した展示会だったので食品の展示が大部分を占めていました。あとは流通とかもありましたが、全部で5会場あるうちの4会場ぐらいはそういう内容で占められてて、我々みたいにテクノロジーを扱っているブースは少なかったです。

テック企業の中ではPOSの会社がリードしてサービス展開している印象でした。販売データを握っているから、POSの会社がハブになって周辺データをつないだり提供しているんです。シカゴでも同じ傾向だったので、アメリカとシンガポールの共通点が感じられたんですが、日本はちょっと違いますね。こういうのは視察や出展を通じてわかったトレンドです。

他に日本と異なる点としては、ブースへ誘導するための呼び込みをしないっていうことがあります。一応キャッチトークは用意していたし、コンパニオンさんにはビラまきながら声かけしてもらったけど、雰囲気は全然違いました。立ち止まってディスプレイを見てる人がいたら初めて声をかける感じ。海外らしい効率的なオペレーションですよね。


           展示会のブース。開場前の準備を念入りにチェック

お客さんの課題感は日本と近いです。ただ国とかリージョンによって課題の大小が違うって感じで、お客さんはシンガポール以外の人も多くて、マレーシアとかインドネシアなどの周辺国から来られている方も多かったです。まず名刺をもらって、「インドネシアからお越しですか?」みたいに話が始まっていく感じでした。

―シンガポールの外食運営ってどんな特徴があるんでしょうか。

シンガポールは国土が狭いし人口も少ないので、チェーンビジネスをやるのにすごく向いてるわけじゃないんですよね。ただ、これはシンガポールっていう国の成り立ちに関係しているんですが、巨大なショッピングモールがあちこちに点在していたり、ホーカーズ(屋台村)のような、飲食店や買い物するところが集中している文化があったりするので、こういった商業施設とうまく連動して出店していける事情があると思います。

あと、シンガポールにヘッドクォーターを置いて、周辺諸国に展開していく企業は多いです。実際、ブースに寄ってくれた来場者の方々も、どこそこのメガフランチャイズをマレーシアでやってますとか、このブランドをインドネシアで展開してます、みたいなフランチャイジーさんが多くいらっしゃいました。

未来に向けたビジョンとチームづくり

―今後も色々なチャレンジをされると思いますが、直近の目標を教えてください。

藤森:まずHot Paletteさんに海外のお客様第一号としてシンガポールで導入いただきましたけど、さらに色んな国や地域に旗を立てることを目指します。国によってはもっとサービスの価値を高められる場合もあると思います。ただ、スケールアップしていくことを考えると運営体制の強化も必要ですから、パートナー探しも並行して進めています。

新しいメンバーも募集してます。チャレンジスピリットがあって、あれもこれもやりたい方ならぴったりです。立ち上げフェーズの、海外に出ていくダイナミズムを一緒に体験しましょう。


外部講演を行う藤森。写真は早稲田大学大学院経営管理研究科(ビジネススクール)入山章栄教授の講義"Dialogue with Top Entrepreneurs in Japan"に登壇した時のもの

最後まで読んでいただきありがとうございました!


海外におもてなしを輸出したい、代表高橋の創業ストーリーもぜひお読みください。

サービス業の生産性を上げ、おもてなしを輸出する「ClipLine」創業ストーリー|ClipLine(クリップライン)株式会社
こんにちは、ClipLine株式会社 代表取締役社長の高橋です。 ...
https://note.com/clipline/n/n1ce44eebd36d


CFO渡辺も海外での体験から日本のサービス力の高さを体感した一人です。

20代でのがむしゃらな挑戦から、ClipLineでの成長へ:CFO渡辺のキャリアヒストリー | 社員インタビュー
20代でキャリアを模索しながらがむしゃらに努力を重ね、旅を通して広げた視野をもとに、現在CFOとしてClipLineの成長を支えている渡辺。スタートアップにおけるCFOの役割は、資金調達や財務管...
https://www.wantedly.com/companies/clipline/post_articles/937707


採用Deckが新しくなりました!


Invitation from ClipLine株式会社
If this story triggered your interest, have a chat with the team?
ClipLine株式会社's job postings

Weekly ranking

Show other rankings
Like 加藤恭子's Story
Let 加藤恭子's company know you're interested in their content