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日本最大級の法律相談ポータルサイト「弁護士ドットコム」。現在では月間約923万人のユーザーが訪れるポータルサイトとなっていますが、その成長を支えてきた一人が、デザイナーの佐伯 幸徳です。
佐伯は2009年に弁護士ドットコムに入社し、現在入社8年目。黒字化する前から、サービスの成長に貢献してきた、まさに縁の下の力持ち的な存在です!
今回は佐伯に、弁護士ドットコムに入社する前の仕事から、入社のきっかけ、入社後の仕事内容など、業務内容だけでなくデザイナーとしての価値観など含めて、話を聞いてみました。
ぶちあたるワークライフバランスの難しさ
――弁護士ドットコムに入社する前は何をされていたのでしょう?
私のキャリアは「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」という映画で表現されるUIを見て「コレを作る仕事ってかっこいいじゃん」という浅はかな動機からスタートしています。
あのUIを作るためには「まずはプログラミングかな」というユルユルな考えで、大学卒業後プログラマーをアウトソーシングしている会社に就職しました。 2年ほど色々な現場で馬車馬のように働いていた時に、「Flash」に出会い、「これで攻殻機動隊のUIが作れる!」ということで、独学でFlashの勉強をはじめ、紆余曲折経てデザイン系のweb制作会社にwebデザイナーとして転職をしました。
――それから、デザイナーとしてのキャリアが始まったんでしょうか?
そうですね。その会社では、代理店と一緒に大手クライアントのプロモーションサイト制作を担当していました。デザイン関係の雑誌に取材されるようなクリエイティブな会社で、自分はフルFlashサイトを中心に仕事をしていました。攻殻機動隊の様な未来的なUIとは違うのですが、「かっこいいUI」を作る仕事ができたので、とても充実していました。
ただ、徹夜が2日3日は当たり前のような環境で、当時結婚を考えていた自分にとって、ワークライフバランスを整えたいと思い、転職活動を始めました。たくさんの会社に面接の機会をいただき、10社以上を同時進行させていました。
「世の中に必要なサービス」に魅力
――たくさんの企業の中から弁護士ドットコムを選んだ決め手はなんだったのでしょうか?
弁護士であり社長でもある元榮のキャラクターが強烈に魅力的でした。 元榮に面接で「弁護士ドットコムには競合がいない。なぜなら弁護士法によって儲かる仕組みをつくることが非常に難しいからだ。それでも私たちのサービスは世の中に絶対必要なサービスだと確信している」という説明を受けました。 衝撃的でしたね(笑)
「儲かってないけどやる、なぜなら世の中に必要だから」と面接でいう会社なんてあるんだなーと。「潰れるかもしれないけど、ここでやってみたい」と思いました。
また、面接に出ていたメンバーが全員落ち着いた雰囲気で、理性的かつ明確に話をしてくれたという点で、ベンチャーだけど勢いだけではない会社かなと思ったのも大きな理由です。
――入社後に感じたギャップなどはありましたか?
入社当時はマンションの1室が職場になっていて、イスはボロく、部屋も机も狭くて、まぁひどい環境でしたね(笑)。面接で聞いた通りなので、「がんばるしかないか」と納得はしました(笑)
当時を考えると、今の環境は天国ですね。
仕事の面では、「弁護士ドットコム」のユーザーは弁護士の先生を含め、ネットリテラシーが高いとは言えないユーザーが多いため、「かっこわるくても、わかりやすいデザインじゃないと使ってもらえない」ということに直面して、それまでの自分の価値観とのギャップを感じました。
当時、元榮に「デザイナー目線でダサいくらいが丁度いい」とよく言われていました(笑)
「かっこいいUI」を作るより「使う人にとってわかりやすい・使いやすいUI」を作ることにフォーカスする方向に大きく価値観がシフトしました。これは私にとって非常に大きな価値ある経験でした。
本当に感謝されるサービス
――現在はどのような仕事をされているのでしょうか?
昨年10月にリリースした、日本初のWeb完結型クラウド契約サービス「クラウドサイン」のデザイン/フロントコーディグを主に行っています。施策立案など上流からがっつり関わっているので、非常に楽しく仕事をしています。
あとは、デザイナーで一番の古株かつ年寄りなので、ほかのデザイナーのクオリティーチェックもしています。「デザインは別のデザイナーのチェックを入れることで、クオリティーが格段に上がる」と私が勝手に信じていますので、デザイナーが仕上げたものは必ず仲間のデザイナーのチェックを通し、最後に私のチェックを通すようなフローにしています。最終チェックは私でなくても良いのですが、、、デザインに一貫性が出るという点で、古株の私がチェックしています。
――弁護士ドットコムの魅力はなんでしょうか?
本当に感謝されるサービスって、世の中にそれほど多くないのではないかと思うんです。弁護士に無料で法律相談できる「みんなの法律相談」では、ユーザーから感謝の言葉をたくさんいただきます。スマートフォンでの有料サービスを解約する時であっても、「本当に助かりました。また何かあれば、改めて登録します」といったコメントを少なくない割合でいただけています。社会的に必要とされる仕事に携わっているという実感が、自分の中で大きなやりがいにつながっています。
新規事業の拡大とデザイナーの成長
――これからどういうことにチャレンジしていきたいでしょうか?
まずは自分がメインで関わっている「クラウドサイン」の拡大ですね。おかげさまで多くのご期待をいただいていますので、日本一のクラウド契約サービスにしていきたいです。
あとは、デザイナーチームを成長させていくことも、自分のミッションだと思っています。Webの世界は流れが速く、油断するとすぐに置いて行かれてしまいます。幸い、うちには優秀なデザイナーがそろっていますので、みな勝手に成長していくのですが、その成長スピードを少しでも速くできるような環境づくりに注力したいと思っています。
――どんな人と一緒に仕事がしたいですか?
自分で進んで何かができる方・既にやっている方とお仕事がしたいです。
・他部署の人ともコミュニケーションを取るのが好き ・自分で小物作ってネットで売ってます ・外の勉強会でLightning Talkしてきました ・OSSのコミッターです ・ アイドルの追っかけグループのリーダーです
こういう能動的な方は勝手にスキルアップしてくれる傾向がありますし、チームに刺激を与えてくれます。勝手にスキルアップしてくれると私も楽できますからね(笑)