※左から:小野・与那覇・田中・岡田
「人間の心理や行動特性を探求することで、真に役に立つ製品、サービス、またそれらを支える仕組みを創出し、豊かな社会の実現に貢献する」を理念に掲げるビービット。さまざまな業界で活躍されたビジネスパーソンが入社する一方、新卒入社も多く、ゼロからUXや体験設計に関する高い専門性を身につけています。
今回は、新卒入社2年目でUXインテリジェンス事業部 Experience Design UX人材開発 コンサルタントとして活躍する4名に、入社理由から実際の業務内容まで話を聞きました。
田中 佑佳(たなか ゆか)/ UXインテリジェンス事業部 UX人材開発 コンサルタント
California Polytechnic State University(カリフォルニア・ポリテクニック州立大学)卒。専攻はランドスケープ・アーキテクチャで、自然を材料とした空間づくりについて学ぶ。とくに、自然が人にどう作用するのかに興味を持ち、人が癒される空間づくりについて学ぶ。勉強以外の時間は学校周辺の恵まれた自然の中で過ごす。帰国後、2021年ビービットに新卒入社。
与那覇 美香(よなは みか)/ UXインテリジェンス事業部 UX人材開発 コンサルタント
The College of Wooster(ウースター大学)卒。自分でカリキュラムを選択できるSelf-designed Major制度を活用し、オリジナルの専攻Entertainment Experience Designをつくり、体験設計を軸にしたテーマパークやレストランのデザインに取り組む。2021年ビービットに新卒入社。
岡田 洸也(おかだ こうや)/ UXインテリジェンス事業部 UX人材開発 コンサルタント
東京大学卒。学生時代はサークル、学生団体、インターン、アルバイト、バックパッカーとやりたいことをやり尽くすためアクティブに活動。とくに、バーに立ってお客さまに心地よい空間を演出するバーテンディングの面白さに目覚め、大学近くでバーの立ち上げに携わる。2021年ビービットに新卒入社。
小野 元暉(おの げんき)/ UXインテリジェンス事業部 UX人材開発 コンサルタント
早稲田大学卒。大学では政治経済を中心に、心理学やプログラミングなど幅広く勉強しつつ、1年間米国留学にてビジネスコースの受講、インターンを通してマーケティングについて学ぶ。一方でアパレルブランドでの販売員のアルバイトを継続して続け、お客さまに価値を感じてもらうための戦略策定に興味を持つ。2021年ビービットに新卒入社。
目次:
- 人に向き合ってくれるこの会社なら、きっと経験を活かせるはず
- カルチャーも業務も、「人のために」がベース
- 半年間の研修で、UXのプロとしての入り口に立つ
- UXとの掛け合わせで叶える、それぞれの夢
人に向き合ってくれるこの会社なら、きっと経験を活かせるはず
── 学生時代に打ち込んだことを教えてください。
与那覇:米国の大学でエンターテインメント体験デザインの勉強をしていたことです。もともと将来就職に有利になりそうな分野を学ぼうと思っていましたが、体験設計の面白さに目覚めてからは寝る間も惜しんで勉強しました。卒業制作が佳境のときは20時間作業室にこもっていたこともあります。
田中:私も米国の大学に通っていて、専攻していたランドスケープ・アーキテクチャ(街づくり)の勉強に力を入れていました。とくに自然が人に与える影響に興味があって、自然のものを材料とした人を癒す空間づくりに没頭していました。
小野:僕は日本の大学に在学中、留学してマーケティングについて学びました。大学生のときにずっとアパレルで販売員のアルバイトをしていた経験から「顧客に対して価値を出すために、どのような戦略を取るべきなのか」に興味を持つようになりましたね。
岡田:僕も日本の大学に通っていて、とにかく自分の興味の赴くままに幅広い経験を積みました。なかでも、バーでお客さまをおもてなしするバーテンディングという仕事に興味を持って。大学のそばでコミュニティバーを立ち上げ、どうすればお客さまに喜んでもらえるのかを考え抜き、お客さまが楽しめる「場」の設計に力を入れていました。
── ビービットを選んだ理由を教えてください。
岡田:僕の場合、最初にエントリーしていたのは広告業界でした。人の心を動かす仕事がしたいと思い、広告業界でインターンもしましたね。その後、関われる業界の幅が広く、好奇心が強い自分に合っているのではとコンサルティング会社にも興味を持つように。ただ、両方の業界で選考を進めるうち、もともと望んでいた「人と向き合う」ことをもっとピュアに追求したいと考えるようになりました。ビービットならそれが可能だと感じて、入社を決めました。
与那覇:「人と向き合う」というキーワードに惹かれたのは私も同じです。学生時代、空間や体験づくりに打ち込んできたものの、それは「自分が好きなものを形にする」に過ぎず、ユーザ視点が足りないと思っていました。つまり誰に、どんな形であれば刺さるのか、といったメカニズムをもっと勉強したいと思ったんです。そこでいくつか選考を受けるなかで、人間の心理や行動特性を探求していて、UXの専門性が高いビービットに興味を持ちました。
選考を進めるなかで、お会いした社員の方々にも惹かれていきました。どの社員の方も頭の回転が早く、自分が1考えたところを社員の方々は100倍考えているように感じたことを覚えています。
また、社員の方々の根底に流れる「人間中心」的なあり方にも感銘を受けました。社員のみなさんと会話をするなかで、私の考えを「どうやって引き出そうか」と考えてくれるのを感じて、「こういう人たちに囲まれて仕事ができれば成長しないわけがない。ファーストキャリアとして自分を鍛えるうえで最高なんじゃないか。」と思うようになりました。
岡田:僕も社員の方々に惹かれました。自分が仕事を頑張り続けられるモチベーションは、仕事自体の面白さと合わせて、「相手のことを考えられる人に囲まれていること」だと思っています。そういう意味でもビービットは理想的で「ここでならいくらでも頑張れるな」と思いましたね。
小野:僕は選考を通じ「ビービットは理念に則って、本気でユーザの幸せを実現させようとしている」と感じたのが、入社の決め手になりました。
以前、執行役員の藤井さんが執筆した書籍『アフターデジタル』(日経BP社)を読んだことがあり、人間の心理を理解してビジネスに活かしていることは事前に知っていました。でも実際に社員の方々と話をしてみると、相手への思いやりや想像力をより強く感じたのです。ビービット以外の会社ではどこか、売上や会員数などユーザ以外の指標を考えている瞬間が見えてしまったのですが、それがビービットには全くなかった。本当に目の前の人への思いやりや、ユーザのことを考えつくしている、その姿勢に惹かれました。
田中:私もビービットは「自分を見てくれる会社なんだな」という感覚がありました。他の企業の面接では「学生時代に頑張ったことは何ですか?」「挫折は何ですか?」と誰が相手でもできる質問が多かったのですが、ビービットの場合は、私について興味深々なことが伝わってきたのが嬉しかったです。「それって具体的にどういうことですか?」と掘り下げて聞いてくれるのです。きっとユーザに対しても同じように向き合って仕事をするのだろうと感じました。
また、私が就活のとき軸にしていた「人の役に立ちたい」という思いを伝えたとき「それなら一緒に働きましょう」とピュアに言ってくれたのも嬉しかったですね。価値観が合っている企業と巡り会えたと思いました。
カルチャーも業務も、「人のために」がベース
── 具体的な業務内容を教えてください。
岡田:ビービットのコンサルティング業務にはUXデザインコンサルティング(以下、UXD)とUXグロースコンサルティング(以下、UXG)の2つがあります。
UXDは企業DX、顧客体験改善を通じた成果実現を広くサポートする仕事です。新規サービス開発から継続改善もサポートし、デジタル領域(アプリ・ウェブサイト)を中心に、店舗・生活空間の更新や、IoT製品活用などのプロジェクトも実施しています。
一方、UXGはUXチームクラウド「USERGRAM」を活用しつつ、一過性の改善提案にとどまらず、お客さまが自らUXグロースを実現できるよう、業務プロセスを整え、必要なスキルやマインドを定着させることが仕事です。
小野:UXDとUXGのどちらが求められるかは案件ごとに異なります。私が担当している案件の場合、最初はUXD業務からでしたが、長くお付き合いを続けるうちに運用サポートのフェーズに入り、UXG業務もお任せいただけるようになりました。
与那覇:私は今、ユーザ調査と呼ばれる、お客さまからのヒアリング内容をもとにしたUXG業務を提供しています。具体的には、ユーザのためにモノを創り続けるとはどういうことか、データを活用するとはどういうことか、といった顧客価値を高めるための考え方をお客様にお伝えしています。そういう意味では企業文化の改善や社内教育といった意味合いも担当業務に含まれているのではないかと思います。
田中:私もUXG業務をメインで担当していますが、今任されているのは「シナリオ作成→検証→課題の発見→改善策の提案」というサイクルを回すことです。「シナリオ作成」とは、何かしらのサービスをリリースする際、ユーザにどう行動してほしいのか細かく想定をすることを指し、「検証」は立てたシナリオ通りに進んでいるかUSERGRAMを使って確認することを指します。そして、理想と現実のギャップを正しく把握して、ギャップを埋める改善策を練りクライアントに提案する。このプロセスを何度も繰り返し、サービスのクオリティを上げていくのです。
── ビービットへの印象について、入社前とのギャップがあれば教えてください。
岡田:僕の場合は大きなギャップを感じたことはありません。むしろ働きやすさの点では想像以上にフィットしていると思っています。「残業時間に気を配ってくれる」というような制度面だけの話ではなく、先輩や上司がちょっとした疑問も真面目に聞いてくれて仕事がしやすいなと感じるのです。「ユーザにとって良い世の中をつくる」という考え方が日々の業務に息づいていると感じています。
与那覇:私も大きなギャップは感じなかったです。強いていえば、思った以上に「デザイン」より「コンサルティング」に寄った考え方をするな、ということは思いました。これまで感覚的な思考で物事を考えてきたのですが、一定のメカニズムやロジックにもとづいた思考が学べることは私にとって新たな成長機会だと思っています。
半年間の研修で、UXのプロとしての入り口に立つ
── 入社後はスムーズに価値提供できるようになったのでしょうか?
岡田:僕は比較的順調にクライアントへ価値提供ができるようになっていったのかなと思っています。研修期間は半年間に及び、体系立てられたカリキュラムで、業務に必要なUXの知識やノウハウを勉強したうえで現場に出ることができました。おかげで、大きくつまづくことはなかったですね。むしろ、早く現場に出て実践に基づく経験を積みたいとウズウズしていたので、研修が終わった後は「これでやっと現場に立てる!」という喜びのほうが大きかったです。
現場に配属後は、とにかく学んだことをアウトプットするので精一杯でしたが、しばらくしてクライアントの担当者から感謝の電話がかかってきたんです。それが嬉しくてたまらなくて。今でもその出来ごとが自分の自信になっています。
与那覇:私も研修のおかげで比較的スムーズに現場に出ることができました。とくに研修プログラムの一つである「疑似プロジェクト(以下、疑似プロ)」は非常に有意義だったと思っています。マネージャが一人つき、一般の方に電話ヒアリングやユーザ調査をお願いするなど、実際の業務と同じように一連のプロジェクトの流れを実践的に疑似体験させていただきました。
このプログラムはほとんどが実際のプロジェクトと同じ内容で、スケジュールの立て方や、各場面におけるクライアントや社内外の関係者とのコミュニケーション方法、それから体験設計に基づいてどう仮説を立てるか、調査設計の方法まで、今現場で使っている知識はほぼ全てこの研修で学んだと思っています。
小野:同感です。「疑似プロ」はあくまでも新人向けの練習用プロジェクトですが、誰よりもUXについて理解している社内メンバーを相手に業務を遂行するのは、クライアントへの対応とはまた違った緊張感がありました。マネージャの鋭いツッコミにその都度苦しめられ、たくさん失敗もしましたが、研修が終わる頃には挑戦しきった感覚が生まれ、実際の案件でも自信を持って臨めましたね。
田中:私の場合、研修直後は学んだ内容を吸収しきれず、マネージャに今自分ができるサポートにまずは集中したいと伝えました。その結果、私の特性に基づく役割分担がなされて、他の同期とは違う形で価値提供に貢献できているという手応えがあります。
岡田:確かに研修中にも「自分ができないことを悟るのが新人の心得だ」という話がされていました。何かできないことがあっても、個人の特性をベースに働き方を柔軟に設計することができるのもビービットの「人間中心」の考え方が根底にあるからかなと思います。
与那覇:実際の業務では、いきなり一人で何もかも考えて実施するというわけではなく、先輩と組んで二人一組体制で案件にあたります。たとえリモートワークが前提であっても、チーム感があるので孤独を感じることはありませんね。
── 今お話にあったように、オンライン環境でメンバーとどのようにコミュニケーションをとって仕事を進めているのか教えてください。
与那覇:コミュニケーションの機会がたくさん用意されていて、それらをうまく活用しながら仕事を進めています。一緒に案件を担当するマネージャとは毎日オンラインミーティングを行い、その日のタスクの整理や悩みの共有を行います。さらに週に一度や月に一度、各案件に関わるメンバーが集まって状況共有を行う「ユニット」、コンサルタント同士が互いの知見をシェアし合ったり過去の事例を学び合ったりする「勉強会」、業務とは別の軸で悩み相談やカジュアルな話ができる「メンターミーティング」と多くのコミュニケーションの場が用意されています。
岡田:有志が集まって非公式なイベントをやる機会もたくさんあります。新年会やBBQなど季節ごとのイベントから、コーヒー好きが集まる「enjoy_coffee」など、大学でいうサークルみたいな集まりも多いです。私は、お酒をつくって振る舞うのが好きで、イベントでバーを開きました。
与那覇:多様な集まりがあって、なんだか学校みたいですよね。私は大学でダンスチームを立ち上げた経験があって、メンバーそれぞれが「帰ってこられる場所」をつくろうと運営していました。ビービットには、そのときつくっていた「居場所」と近いものを感じていて、なかなか集まれない環境でも安心感があります。
小野:安心感は僕も感じます。全社的に「人のために」とか「相手をちゃんと見る」という共通の考え方があるからこそ、安心してコミュニケーションがとれるのかもしれません。根本的に先輩たちも人が好きで面倒見の良い人たちが集まっている気がします。
田中:私の場合、まだうまく回りに助けを求められないところが課題だと感じています。それでもオンライン上で他のメンバーと顔を合わせるタイミングがあり、そこで先輩や同期たちと話をしながら成長のために課題を克服すべく歩めています。それを繰り返すことでできることを増やし、今よりもっと自分のなりたい姿に近づいていきたいです。
UXとの掛け合わせで叶える、それぞれの夢
── 今後挑戦したいことを教えてください。
小野:まずは経験を積み、マネージャの目線で仕事ができるようになりたいです。そうやってコンサルタントとして独り立ちした後に、マネージャ職を経験し、さらに大きな案件を担当できる実力を身に付けられればと思っています。短期的な改善だけでなく、より長期的なプロジェクトも任されるようになり、デジタル領域だけではなく店舗設計や商品開発などリアルなソリューションも担当できるようになれると良いですね。
田中:私も今は目の前の業務を一人前にできるようになりたいと思っています。その先はビービットで学んだ体験設計の考え方を、もともと勉強していた建築領域で活かしたいと思っています。それが建物の設計なのか、まちづくりなのかはわかりませんが、ユーザ視点を盛り込んだ空間設計に挑戦したいですね。
岡田:私も、まずは目の前の仕事を高いクオリティでできるようになることが目標ですが、その先は、クリエイター兼デザイナーとして、エンタテインメント×ものづくりの領域で活躍したいと考えています。自分が幼かったとき、感じていた孤独から救ってくれたのが映画や音楽でした。私と同じように苦しんでいる人を前向きにする体験設計を手掛けたいと思っています。
与那覇:エンタテインメントに関心があるのは私も同じです。ビービットに入社したのも、人の心に刺さるエンタテインメント体験をつくりたいという思いからでした。今学んでいるスキルや姿勢を活かして、世界中に自分の作品を広げ、心がジーンとするようなちょっとHappyな瞬間を人の心に生み出していければと思っています。