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アンドパッドの事業戦略本部の本部長 小田と部長 須田は「各事業組織に深く入り込んで各事業のグロースを描き、実現するための施策を主体者となって実行するのがアンドパッドの事業戦略担当のミッション」と語ります。具体的にどのような業務を遂行しているのか詳細をインタビューしました。
小田 耕司(写真右) 事業戦略本部 本部長
東京大学卒業。新卒で外資コンサルに入社。アンドパッド入社後は、事業戦略、計画の立案を主に担当。その他にも新規事業立ち上げ、エンプラPMなどを手掛ける。2024年2月より現職。
須田 賢太(写真左) 事業戦略本部 戦略企画部 部長
新卒で、半導体/自動車部品メーカーの新電元工業へ入社。電気自動車用充電器の技術営業、ASEAN担当海外営業、インドでのJV立ち上げを行う。2019年10月、インサイドセールスとしてアンドパッドへ入社。2020年7月、住宅事業本部インサイドセールスマネージャーを経て、2021年6月カンパニー企画グループへ異動。2024年1月、戦略企画部部長として活躍中。
アンドパッドはフェーズの異なるスタートアップの集合体
――事業戦略本部 で事業戦略を主に担当される方は、アンドパッドをどのように捉えているのでしょうか。
小田:アンドパッドはプロダクト「ANDPAD」を中心としたサービスを建築・建設業界の顧客に提供している企業です。一口に建築・建設業界といっても、住宅建築から、ゼネコン、専門工事、エンタープライズなど、多種多様の業態やマーケット規模が存在します。例えば、従業員数10名に満たないような町の工務店様から、日本全国に展開する大手ハウスメーカー様に至るまで、当社ではありとあらゆる企業様とお取引をしています。
顧客の規模・業態、商流が異なれば、それぞれに経営課題も異なり、我々が提供すべきソリューション、プロダクトも変わります。当社では顧客の業態や商流ごとに部門を分け、私たち事業戦略担当は、各事業に深く入り込み、グロース戦略の立案・実行を通じて事業成長の実現に向けて取り組んでいます。
――会社としては、シリーズDの増資を2022年に行い、レイターステージの印象をもたれることが多いかと思います。
須田:仰る通り会社としては、外から見るとレイターの印象を持たれるケースがあるかもしれせん。しかしながら、各事業領域ごとのフェーズは様々で、例えばゼネコン領域であれば毎年の成長速度が速く、顧客数が急拡大している段階です。一方住宅領域などでは、すでに多くの工務店様やハウスビルダー様にANDPADをご利用いただいています。お施主様が利用される「おうちノート」をはじめとする新プロダクトの開発に加え、複雑化した経営課題の解決に向けたコンサルティングサービスなど、SaaSに捉われない新規事業・サービスを提供している段階です。ゼネコン事業本部や専門工事事業本部においては、プロダクトが立ち上がってきたばかりで、これからさらに多くの企業へ導入していただけるよう、シェア獲得に向けた営業戦略を企画する段階にあります。アンドパッド=成長フェーズの異なる複数のスタートアップの集合体、というイメージを持っていただくと良いかもしれません。
――複数のスタートアップの集合体ですか。
小田:そうです。1プロダクト1事業ではなく、事業領域によって複数のプロダクトやサービスを展開していますし、先ほどの通りフェーズが領域で異なります。複数のスタートアップゆえに多岐にわたる多くの意思決定が日々なされています。一筋縄ではいかない正解のない課題に取り組んでいるからこそ、事業戦略を担うリーダーを必要としています。
企画し実行する主体者として事業に深く入り込む
――具体的にどのような業務を手掛けているのでしょうか?
小田:私たちが担うミッションは、「事業戦略の企画・実行を通じて事業をグロースさせる」こと。そこで経営陣や各事業責任者とともに、事業推進における課題抽出・論点設定を行い、コスト面を含めた予実管理とユニットエコノミクスといった中期的な戦略、事業計画の策定、策定された計画の進捗のモニタリング、経営会議体の運営など幅広く担っています。アンドパッドの事業戦略の一つに、ハンズオンが中心になる点でしょうか。例えば新規事業の立ち上げ時には事業開発のプロジェクトリードに携わる、改善のプロジェクトであれば、現場に出向き顧客の声を拾うなど、ハンズオンの場面が多々あります。人やプロダクト、コストといったポートフォリオ経営の視点を持ちつつ、経営企画、事業企画、事業開発、営業施策立案・実行支援などに幅広く関わります。
――まさに経営に直結するような企画だけでなく、現場でのアクションに至るまで実行寄りなのは特徴的ですね。プロジェクトの一例を教えてください。
小田:私が担当しているのは、エンタープライズ領域で取り組んでいる大手ハウスメーカー様との一大プロジェクトです。現在も進行しているプロジェクトなのですが、私はプロジェクトマネージャーとして、ANDPAD導入に際するプロダクト・新機能開発の要件定義などを手掛けています。
――どのような目的があるのでしょうか。
小田:プロジェクト成功は大前提として、今後の事業拡張性を加味し、同様の規模のプロジェクトが複数並列で走ったとしても対応できるアンドパッドの組織体制を作っていくためです。そのベースを型化していく必要があると感じ、私自身も現場担当メンバーと一緒にプロジェクトを遂行しています。外枠だけではなく、深く事業を理解し実を伴った型を作っていけると感じており、事業開発そのものだと思っています。
須田:私が関わっている案件では、営業戦略に沿った組織体制変更や、外部パートナーの選定などを行っています。また現在は、ANDPADを契約されているお客様の課題に合わせ、住宅ソリューション事業本部と連携してコンサルティングを実施している最中です。コンサルティングの一部に一般消費者の集客があります。その中の細かい粒度にはなりますが、
施策の一つとしてメルマガの企画から作成、配信まで手掛けるケースもあります。これも「集客の軸」におけるコンサルティングの新しいコンテンツにつながります。小田の話と同様で検討だけでなく、具体的なアクションまで理解し実行するため骨太な型につながっています。
小田:事例としては一例にはなりますが、大小様々な案件が並行して進行しています。どのプロジェクトも課題のジャンルや規模が異なりますし、解決手法もさまざまな切り口があります。
――仕事で意識すべきポイントも多いと思いますが、どのようなことを心掛けながら取り組んでいますか?
須田:戦略担当として重要なのは、事業本部外の第三者として指示をするのではなく、現場に深く入り込み、事業責任者と伴走し、常に主体者となってアクションする姿勢です。そのため事業戦略担当は顧客への提案や導入推進プロジェクトのマネジメントなども含めた、企画実行の主体・推進者です。現場を知らないまま、解像度が低い状態で数値分析や企画を立てても課題解決は難しいでしょうし、事業成長につながる価値も生まれないと考えているからです。
小田:仕事のポイントとして、中長期的な視点を持ち込むことも重要だと捉えています。今まで半期、今期、今月というスパンで目標を追いかけていた事業本部に、「この領域は本気でアクセルを踏めばこれくらい伸びるはず」といった中期的視点を知ってもらうことで、より視座を高め、士気を高めていくことができると考えているからです。事業本部に適切なアクセルとブレーキを示していくことも、事業戦略担当の役目の一つです。
――現場に深く入り込む視点と経営・ビジネス視点の両面を持って取り組むことが重要ということですね。
須田:また競合視点も必須です。市場に存在する既存のプレイヤーは競争力もあり、日夜さまざまな領域でスタートアップが生まれているので、現場からの情報を日々アップデートし、戦況を把握していく必要があります。ただアンドパッドは、これまで着実に建設DXを進めてきた実力・自信が、個人・組織レベルで蓄積されているため、組織のオペレーション力、プロダクトやサービスの量と質、スピードにおいて圧倒的な高いクオリティを誇っていると自負しています。しかしながら現状に満足することなく、まだまだ伸ばせる余地があると考えています。
小田:プロダクト販売という観点で見ると他社と局地戦となることはありますが、将来的には建築・建設業界のDXを推進するプラットフォーマーとして付加価値を生み出していくため中長期での大幅なグロースを狙っていきます。そのため、我々はよりBizDev要素が強まっていき、今後は新規事業の立ち上げやPMIなど、さまざまなプロジェクトに関わる機会が増えていくと思います。
自らの手で事業成長を実現し、業界のより良い未来を作っていく手応え
――仕事の原動力について教えてください。
小田:まず一つは、経営陣が目指す目標に対して、自分でその道筋を考えて作っていけることです。そして経営企画から戦略立案、現場での企画実行に至るまで、幅広く手掛けられるため、自らの手で事業を成長させていく手応えを味えることが原動力になっています。自分の仕事が会社や業界に与えるインパクトを実感できることが、この仕事の醍醐味です。
須田:事業横断組織だからこそ、新規SaaSや事業の立ち上げから、グロース、成長に至るまでのプロジェクトを比較的短期間で数多く経験できます。さらに成熟フェーズの事業から立ち上げ期の新規事業まで関われるので、机上の空論ではない血の通った戦略立案のナレッジを得られるのも魅力です。バーティカルSaaSのパイオニアとして成功事例を作る経験は、自らのキャリアにおいて、この上ないアドバンテージになると思います。また、建築・建設業界という巨大な産業の将来に寄与できるポテンシャルを秘める企業というのは、日本国内になかなかないと思っているので、そういったことも原動力の一つだと考えています。
小田:確かにそうですね。もちろんそういった使命感を担う中で、前例のない課題の最適解を探っていく難しさも感じます。直面している課題やポテンシャルを、フラットにゼロから考えないといけないですし、自分が間違っていたら会社を間違った方向に進めてしまう怖さは常にありますが、それ以上に業界をより良くしていきたいという使命感、より良くしているという確信を持って取り組むことができていると思います。
――なるほど。仕事への使命感が苦労を凌駕すると。最後に、事業戦略を担うメンバーを積極採用を行っていますが、どのような人が活躍できる環境でしょうか。
小田:まずは、「プラットフォーマーを目指す過程を楽しみたい人」。我々アンドパッドでは全社員が建築・建設業界で圧倒的な存在感を示すプラットフォーマーを目指しています。なるべく早い段階で真のプラットフォーマーとなり、業界を支えさらに良くしていく。この使命に向かって一緒に動ける人を求めています。
須田:アンドパッドは今後も高い成長目標を掲げて邁進していくところなので、さらに高みを一緒に目指せる人だと良いですよね。まさにここからがどんどん面白くなるフェーズ。顧客や事業と深く関わり、自分が原動力として事業を前に進められるので、自分の手でさらに事業を大きくし、価値を創造していきたいという人には最適だと思います。
小田:グロース実現の責任を負い、事業戦略を立案から実行まで、机上だけでなく手足を動かし実感を伴いながら、戦略の再現性を構築していきたい方にとって、アンドパッドはチャレンジングな環境に間違いありません。