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Vertical SaaSでしか生み出せない価値がある。新規プロダクトと向き合い続けたエンジニアが歩んだ成長への道すじ

建設業界のDXプラットフォームを目指す「ANDPAD」は、2021年8月「ANDPADボード」という建設現場の短時間工事に特化した稼働管理アプリをリリースしました。このプロダクトの開発初期から、フロントエンドを担当したエンジニアの一人が、添田悠央(そえだ ゆうすけ)さんです。

今回のインタビューでは、1つのプロダクトのさまざまなフェーズを経験することで得られる「エンジニアとしての成長とやりがいや面白さ」を紹介します。プロダクトの成長とともに技術者として成長した添田さんに「プロダクトとチームとともに歩んだ約3年間」を振り返ってもらいました。

添田悠央(そえだ ゆうすけ)
新卒で経路検索サービスを提供する企業に入社し、エンジニアとして企画、開発、運用に従事。2020年5月にアンドパッドにジョイン。1日に複数の現場を訪問する施工時間の短い工事に特化した稼働管理アプリ「ANDPADボード」の開発において、フロントエンド開発を中心に担当し、要件定義にも積極的に携わっている。社内勉強会の主催も行う。

新規プロダクトのフロントエンド担当に!要件の解像度を上げるところから試行錯誤

ー添田さんは前職でも、深いドメイン理解を武器にユーザーに刺さる開発を目指していたと聞きました。

新卒で入社した企業では、コンシューマー向けの新規サービスの開発を経験しました。事業ドメインへの理解の深さが武器だと思っていましたし、それがあるからパフォーマンスを発揮できている手応えもありました。

また、前職の会社の新規サービス開発は小さなチームだったので、やりたいことはなんでもやらせてもらい「この会社でやりたいことは一通りできたかも」という満足感もあったのですよね。

そんな心境だったため、まわりの先輩が転職していく姿を見て「自分の市場価値ってどんなものかな?」と思うようになりました。異なるドメインの理解を深めるところから、自分のバリューを出せるかどうか試してみたくなったのです。

実は、他社に決まりかけていましたが「ANDPAD」はまだまだ伸びしろがあるサービスで、解決すべき課題が多いところにも燃えました。自分が働く姿もイメージでき、とてもワクワクしたことを覚えています。

入社後は、1日で複数の現場を訪問する工事向けに特化した稼働管理アプリ「ANDPADボード」のチームに入り、フロントエンドの開発担当になりました。正式リリースするまで定期リリースを一時的に止めて、一気につくりあげていくフェーズでした。


ドメインの理解を徹底的に深めて、ユーザーに深く刺さる機能を生み出すことが快感!

ー「ANDPADボード」の開発において、どんなところを担当したのですか。

「そもそも、この新規プロダクトって何に使うの?」からのスタートでした。

建築・建設業界には「家を建てる」といった長い施工期間を管理しなければいけない企業以外にも、設備設置工事など施工時間が短い工事を担う企業が多く存在します。そういう事情から、従来の工程表よりシンプルに使え、稼働管理もできる機能が欲しいという要望が集まっていました。

短い工事の現場管理には、現場担当者へのスピーディーな情報共有が重要ですが、ホワイトボードや付箋などアナログなツールで情報管理されていることが多く、リアルタイムな情報共有が難しいという課題がありました。

こうした課題の解決のため、日程調整から現場情報の共有、作業完了報告まで実現できる稼働管理アプリ「ANDPADボード」を開発することになりました。


しかし、要件にしようとする範囲が広すぎて、認識を合わせるのに時間がかかっていたのですよね。抽象度の高い要求に対して、具体的な解決策へ導くためユーザー企業に訪問し、ニーズのキャッチアップを図ったこともありました。ドメイン理解を深めることで、やるべきことの道筋をつけたいと考えました。

この頃は、「こういう機能がほしい」という要望はあるけれども、具体的に作るものがなかなか決まらない日々が続いたり、エンジニアとしてもまだ未熟で「ANDPAD」の開発に必要な技術の習得が必要な部分もあって、正直に言うと苦しかったこともありました。

そんなもがいた時期を経て、ドメイン理解を深めるために仕入れた情報など「ANDPADボード」に関するインプットを、チームをはじめとする関係者の共通認識にするために資料にまとめました。この資料はチームメンバーはもちろん、営業担当者にも喜ばれて嬉しかったです。

ードメイン理解を深めた上で、どんな機能の開発に重点を置きましたか?

全国展開している大手企業をターゲットとして「権限設定」をつくることになりました。全国に拠点がある大手の場合、アプリ上に自分に関係のない情報が表示されることで使いにくくなります。また、権限のない人が間違ってボタンを押すようなことがあってはいけないので、最初から表示させないことが重要です。

権限設定は「ANDPADボード」プロジェクト全体に修正が必要な開発だったので、ほかの機能や「ANDPADボード」の開発バックグラウンドを広く理解することにもつながりました。この理解が後々の開発にも生かされたので、自分にとってかなりプラスの経験でした。

また、あらためて感じたのは、ドメインを理解した上で開発を行うことの重要性です。使う人にとって必要な機能だけが揃い、深く刺さるものを生み出すことが、toBのプロダクトがユーザーに与えられる大きな価値だと考えるようになりました。万人にとって便利で汎用的であるべきGoogleカレンダーのようなサービスでは提供できない価値です。だからこそ、ユーザーから「これは、ずっと欲しかった機能です!」というリアクションをもらえたときは、この上なく嬉しいですね。


「進化し続けるサービスならではの知見」+「豊富すぎる勉強会」でさらにレベルUP!

ーアンドパッドに入ってから技術や知識面での向上は感じられましたか?

技術面でいうと、入社前からJavaScript、Vue.jsは触っていましたが、Vue Componentはよくわからない状態でした。今はVue Componentも自由自在に使いこなせるようになりました。

また、前職では経験のなかったTypeScriptもアンドパッドに入社してから勉強して、書きこなすことができるようになりましたし、Nuxtを利用する開発も初めての経験でした。Nuxt3への移行対応も現在進めていますが、だいぶ詳しくなったなと感じます。

開発以外のところでも成長の機会があります。たとえば、アンドパッドの社内勉強会は誰でも参加・主催できる制度であり、さまざまなテーマの勉強会が週に10以上あります。

その中に、毎朝10分歯磨きのように勉強するというコンセプトの「歯磨き勉強会」があるのですが、これが非常にいいカルチャーだと個人的には思っていて。「歯磨き勉強会」のTypeScript勉強会で学んだことを開発で生かすこともできました。ちなみに、私は「アルゴリズム勉強会」を主催しています。

ー新しいことを学んで、技術的なトライを重ねているわけですね。

その通りで、トライする機会が豊富なところも、アンドパッドの魅力です。たとえば、手動のリグレッションテストのコストを下げるために、自動テストツールのAutifyを利用したテストの導入もやらせてもらいました。最近ではNuxt3への移行を見据えて、ユニットテスト用のフレームワークであるVitestを新たに試しています。Vitestは、Viteベースの高速テスティングフレームワークです。テストの効率、カバレッジをあげて、安定性向上に貢献するために奮闘中です。

これらに加えて、自分を成長させる経験として大きかったのは、開発プロセスの構築をチームでトライしたことです。開発フローやプロセスについて、フラットに話し合いながらいろいろと試すことで、教科書どおりの開発体制ではなく、自分たちらしい開発プロセスのサイクルを生み出すことができました。「なぜこれをつくるのか」「何が求められているのか」を大事にしているチームメンバーが集まっているからこそできたことです。

さらに昨年度、優秀なフロントエンドメンバーが多くジョインしました。メンバーが増え、デザインシステムへの取り組みやNuxt3アップデート対応など、チームを横断して知見を共有しあう機会が増えています。あらためて入社してからこれまでの経験を振り返ると、学びの多い時間だったとしみじみ感じますね。

次々現れる課題を乗り越え成長する日々! 攻めの開発でつかむ次のステージ

ーアンドパッドに入社後、チャレンジを重ねて成長している添田さんの充実ぶりを感じました。アンドパッドへの転職を検討しているエンジニアに勧めたいポイントを教えてください。

エンジニアとして研鑽する機会がとても多いことです。先ほどお話した各種勉強会に加えて「開発合宿」もあります。合宿といっても実際に宿泊施設へ行くわけではなく、期間を設定し、設計の見直しや技術的負債の返済、個人が取り組みたい課題に向き合いましょうという概念的なものです。テーマを掲げて、新しい技術にチャレンジすることもできます。

開発合宿」は「ANDPADボード」チームが始めた取り組みで、それが開発組織で制度化され、他チームでも開催されるようになってきました。まだ組織全体に浸透しているとは言えないですが、他チームでもぜひ取り入れてほしいと考えています。

バーティカルSaaSの特色として、ユーザーが近いこともオススメのポイントです。営業を通してユースケースも具体的なものを聞きやすいと思います。バーティカルSaaSは「汎用的に作ったから刺さらない」みたいなことがなく、手応えのある開発ができます。さらに、「ANDPAD」はユーザーからも建築・建設業界からも期待値が高く、チャレンジが必要なことが多いです。だからこそ、やったことがないことにどんどんチャレンジできます。


ー最後の質問です。次にどんなチャレンジをしたいと思っていますか?

これまではプロダクトのコアとなるユーザーのニーズやペインをカタチにしてきました。新規プロダクトはPMFフェーズを超えて、グロースフェーズに突入したように思います。これからは、プロダクトのビジョンを牽引するような攻めの機能を提案し、能動的な開発をしたいです。

たとえば、「ユーザー自身も気づいていない業務にインパクトをもたらす便利な機能」。物理的なホワイトボードと付箋で管理していた時には実現できなかった、新しい使い方や機能がきっとあるはず。ユーザーにヒアリングをしつつ、未知のユースケースを想定して「ANDPADボードだからできること」を提案し、それを具現化したいです。

また、今インド人の新卒のメンターをしています。教えることによって新たな気づきがあるとよく言われますが、まさにその通りだなと。新卒の受け入れの経験はありますが、国籍が違うケースは初めてです。この機会を生かして自分も成長したいです。

「攻めの開発」と「国籍の壁を越えるエンジニア育成」、どちらもアンドパッドへ転職しようと思った頃には想像していなかった挑戦ですが、エンジニアとしての次のステージに進むために必要なことだと感じています。

そう思えるようになったことが、技術者として成長した証なのかもしれません。

アンドパッドでは、建築・建設業界全体の生産性を改善するプラットフォーム化の実現を目指して開発を進めています。まだまだ成長過程にあるプロダクトにおいて、建築・建設業に寄り添いながらDX化を進めていくためには、開発体制のさらなる強化が不可欠です。

フロントエンド領域では、「巨大市場のDX化に挑戦したいVue.js/Nuxt.jsエンジニア」や「ANDPADの急拡大を支えるReact / Next.jsエンジニア」を募集しています。アプリケーション開発をプロダクトマネージャーと協力しながら行います。アンドパッドには、さまざまなフェーズのプロダクトが複数あり、少人数チーム制を採用しているため、設計〜開発〜テスト、運用まで一貫して携わることが可能で、メイン以外の言語・FWを触っていただく機会もあります。

フロントエンド領域の取り組み例などは、ぜひTechBlogにてご確認ください。

フロントエンド カテゴリーの記事一覧 - ANDPAD Tech Blog
ANDPAD の開発部からのお知らせやエンジニアリングに関する話題を発信するTech Blog です。
https://tech.andpad.co.jp/archive/category/%E3%83%95%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%88%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%89

フロントエンドエンジニアとしてレベルアップしたい方はもちろん、プロダクトマネージャーとともにプロダクトの企画や要件定義から関わっていきたいエンジニアの方も、ぜひご応募ください!

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