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エンジニアがネクストキャリアを考えるとき、頭を悩ますのは「どの市場で戦うか」。例えばtoCかtoBかという選択において、toBの株式会社アンドパッドをネクストキャリアに選んだエンジニアは何を考えていたのでしょうか。
建設業界は、50兆円市場とされる日本で2番目に大きい産業と言われています。
アンドパッドはその建設業界において、50万人の経営者、500万人の現場で働く方の課題と向き合い、現場の効率化から経営改善まで一元管理できるシェアNo.1※クラウド型建設プロジェクト管理サービス「ANDPAD」を提供しています。
「ANDPAD」は、利用企業数10万社、ユーザー数26万人を突破しました。(2021年8月現在)。
2021年3月からアンドパッドにジョインした藁谷さんはtoCからの転身です。toCサービス企業でキャリアを積んできた彼が、Vertical SaaSというtoBのフィールドを選んだ理由や、入社後に感じている「toCとtoBの違い」「アンドパッドのカルチャー」などを存分に語ってもらいました。
藁谷 一友(わらがい かずとも)
新卒で求人サービス会社に入社。新人時代からエンジニアとしてインフラ、バックエンド、フロントエンドとマルチに活躍。その後、toCのクラウドソーシングサービス会社に転職し、サービスの検索体験向上に貢献。2021年4月にアンドパッドにジョイン。「ANDPAD」施工管理WebサービスのNuxt化(インタビューで解説)を中心に取り組み、UX向上に貢献している。
「ユーザーが求めているものは何か」を追い求めてtoBに挑戦
―藁谷さんはもともとtoCサービスを提供する人気企業で活躍していたと聞きました。藁谷さんが、更なる成長の場としてtoBのアンドパッドにジョインしたのはどうしてですか?
一言でいえば、エンジニアとして挑戦し続けながら、ユーザーの課題を解決したいと思っていたからです。
もちろん、前職でも同じことを考えていました。新卒で入った求人サービス会社では、Salesforceのデータを同期するバッチをつくったり、求人サービスの管理画面をPHPでつくったり…Rubyのバージョンアップの対応や運用保守もしていました。数カ月単位で新しいことにチャレンジできる環境だったんですよね。
2社目に勤めたtoCのクラウドソーシングサービス会社では、やりたい開発をひたすらやらせてもらいました。インフラ周りの開発もしましたし、Elasticsearchの保守運用をしたり、サービスの検索体験の向上に貢献したこともあります。さまざまな技術的なチャレンジができて、今振り返っても楽しかったです。
その一方で、toCサービスはユーザーが幅広いので、全員を幸せにすることは難しいと思っていました。なぜならユーザーは年齢も性別も思考も異なるし、求める機能や操作性もバラバラだったからです。
そのため、「こっちの人たちは満足したけど、あっちの人たちから不満が出る」ということが起こりがちで、ジレンマを感じていました。そんな悩みを抱えていたときに、アンドパッドを紹介されました。
「ANDPAD」の開発を通じてユーザーのリアルな課題の解決に、エンジニアとして貢献できることが魅力でしたし、アンドパッドですでに活躍していた前職の同僚に話を聞いてみると「アンドパッドは今拡大中で、仕組みをつくっている最中だよ」と。その仕組みづくりに、自分も参加できるとしたら、めちゃくちゃ面白そうだと思いました。
それに加えて、エンジニアとしてではなく、プライベートな入社動機もあります。父は建設業ではないのですが、会社を経営しています。DXが進んでいるとは言えず、書類が散らばっていたり、顧客管理をExcelでやっていたりします。
アンドパッドが成長していく過程で、建設業界以外にもソリューションを提供する可能性もあるのではと感じ、「もしかしたら、いつか父の役に立てるかもしれない。自分の家族にも貢献できたら幸せだな」と思ったんです。toBの開発経験も、建設業界の知識もありませんでしたが、挑戦することに決めました。
想像していたよりも自由で、エンジニアファーストな職場だった
ーそんな素敵な想いを胸に入社し、今はどんなことを担当していますか。
施工管理WebサービスのNuxt化(旧仕様をNuxt.jsへ切り替える作業)です。技術基盤の刷新を行い、ユーザー体験をより良くしていきます。
また、旧仕様では、どこかを変更しようと思ったときに他画面への影響が出やすいという問題がありました。
Nuxt化の取り組みでフロントエンドを切り出すことにより、ビジュアルリグレッションテストという画面差分検知ツールを導入することが出来ました。他画面に影響が出てしまっても、いち早く気づく事が出来るため、障害が起こりにくいという利点があります。
旧仕様ではフロント周りのアップデートをする際、全画面に影響が出てしまいますが、施工管理というスコープに狭めて影響範囲を小さくすることにより、安全にアップデートできるようにしています。
フロントエンドの技術は日々すごい速度で進化しているから、それに対応する上でも大事な仕事ですよね。
ー入社前に聞いていたアンドパッドの話とのギャップを感じたことはありますか。
想像していたよりも自由度が高いです。例えば「E2Eテストを自動化するAutifyの回数制限のあるプランを変更したい」という話をしたとき、「じゃあ無制限にしよう」とあっという間に決まったりするんですよ。
つい最近も、Slackで「Miro(オンラインホワイトボードツール)を使いたいなぁ」とつぶやいたら「じゃあ契約しようか」とVPoEの下司さんが反応してくれたりして。絶対に忙しいはずなのに、一人ひとりの発言を拾っているのはすごいですよね。技術投資を惜しまない会社の姿勢を感じた出来事でした。
ユーザーとの距離が近い!チーム全体でUX設計にとことん向き合う開発文化
ー2社の経験を経てアンドパッドに入社した藁谷さんから見た、「アンドパッドのエンジニアの特徴」を教えてください。
エンジニアが活発に意見を交わしているところが特徴ですね。意見交換をするたびに、新しい視点や刺激をもらえるんですよ。技術顧問の方もいらっしゃるので、悩んだ際は相談できるのもアンドパッドの強みだと思っています。
しかも、アンドパッドには「安心して意見を言える空気」がある。議論になることがあっても、論破しようとする人はいないし、お互いを尊重する姿勢があります。
同じことは、デザインチームにもあてはまります。僕たちからUIに関するところで、デザインチームに意見を伝えることも多いんですが、デザインチームも顧客目線で意見を出してくれるんですよね。だからお互いに納得感がある。
これがtoCの場合だと「TwitterがこういうUIだからこうしてみよう」とか、大衆的な観点を重視するので正解が誰も分からないまま進んでいきがち。
とにかく、アンドパッドは、対象のユーザーが明確で、その人たちが使う場面をイメージしてUX設計をしていることを実感しています。これはtoBならではですよね。
Nuxt化が終わったあとは検索性の向上に貢献したい
ーこれからアンドパッドでやっていきたいことも教えてください。
まずNuxt化を最後までやり切ることが大前提。その上で、Elasticsearch周りのプロジェクトに参加して、アプリ内の検索性向上に貢献したいです。
バックエンド側の負債解消につながる取り組みもしたいですね。現状、1ファイルで2万行くらいあるとてつもなく大きいファイルが眠っていたりします。それだけのボリュームだと、スペルミスなどもあるし、それを人の手で直すのは無理なので、GitHub Actionsで静的解析して、リリース前に問題に気づける仕組みをつくりたいです。
ーでは最後の質問です。エンジニアとしてどんなキャリアパスを描いていますか。
僕は「一生プレイヤー」を掲げています。前職のシニアエンジニアが、技術的課題に対していつも「こういうやり方もあるよ」と新しい視点を授けてくれる方でした。知識が豊富で、スキルも高く、引き出しが多くてかっこいいと感じていたのです。自分も同じように、示唆を与えられるエンジニアになりたいと思っています。
そもそも僕は、プログラミングをすること自体が趣味みたいなものです。土日もプログラミングしていますから。最近では、ARで自分のアバターをつくって遊んだりしています。仕事でもプライベートでも、面白そうだと思ったことをどんどんやっていきたいですね。
コロナ禍でもユーザーが増え続けているSaaSプロダクト。「ANDPAD」もここ数年で大きく飛躍しました。建設業界が求めるサービスの専門性は高く、また多岐に渡ります。ニーズに応えるべく、新規プロダクトを続々とリリースしています。
開発環境も、フロントであればReactやVue、バックエンドであればRailsやGoというように、技術選定自体もチームに裁量が与えられています。そして今は、「リリースしたサービスをどのように連携していくか」という最も面白いフェーズを迎えています。
アンドパッドは常に新たな技術的挑戦を歓迎しています。他の開発組織では決して体験できないユニークな開発体験を、ネクストステップを模索しているエンジニアに提供しています。我こそはという方、ぜひご応募ください。
※「クラウド型施工管理サービスの市場動向とベンダーシェア」(デロイト トーマツ ミック経済研究所調べ)