不正検知・認証システムASUKA
不正を効果的に排除し圧倒的な費用対効果を実現します。
https://akuru-inc.com/lp/asuka/
当社アクルでは、決済業界における課題である不正利用、特に被害が大きいクレジットカード決済での不正を防止するソリューションを、自社開発し提供しています。
ようやく少しずつ、業界でも社名やサービス名が認知されるようになってきましたが、今回はいくつかあるソリューションのうちの一つ、不正検知・認証システム ASUKA の開発のきっかけや経緯などをご紹介します。
今年に入ってから新メンバーとして加わった山本が、代表の近藤と、プロダクトの責任者である栗田に質問してみました。
新規ビジネスの立ち上げ当時の経緯や、現在の社内の雰囲気などを感じ取ってもらえる内容になっています。
※前編からの続きです。まだの方はこちらもご覧ください!
登場する人
近藤 / 代表取締役 CEO
栗田 / 取締役 CPO プロダクト責任者としてディレクションを担当。
山本 / 2020年3月より参画 セールス・マーケティング担当。前々職では栗田とは先輩・後輩の間柄。
▲今回インタビュアーを務めた山本。
山本
エアトリさんの導入以外、2つ目以降の何かターニングポイントを挙げるとするとこれ、ってありますか?
栗田
星野さんの利用開始も一つの分岐点だったかも知れない。(注記:星野リゾート社)
近藤
もともとは先方でグローバルに実績のあるシステムを検討してたんだけど、見送りになってしまったらしいんだよね。
決済代行会社からチャージバック保証の相談、として紹介をしてもらったんだけど、チャージバック保証の提供がNGになってしまったので、ASUKAを提案させてもらったと。
山本
その時は星野リゾートさんにもすでにASUKAの実績を認識してもらってたんですか?
栗田
その時はまだほとんど知れ渡っていなくて、エアトリさんが導入見込みくらいの時だったかな。
近藤
僕が前職のGMO-PG * 時代に、東南アジアの新規事業開発を担当していたんだけど、その時に星野さんのアジア案件でやり取りをしていた人が、たまたま向き合いの人だった。(注記:GMOペイメントゲートウェイ社)
そういった巡り合わせもあってか、ASUKAの提案に賛同し、導入してもらうことができた。
山本
その後はカード会社や決済代行にも実績や効果を認めてもらって、徐々にASUKAの存在が広がった感じですよね。実は、どこどこさんも困っていらっしゃって、といった感じで紹介をもらい始めた、と。
近藤
そう言えば、そう言った口コミ的な広まりもあったかもしれないけど、WIT Japan* というイベントで登壇したのも大きかったかもしれない。
*Web in Travel Japan:日本初のテクノロジー × 旅行・観光業界のカンファレンス
ある決済代行会社からの紹介を受けて、ある旅行系大手の会社さんに、開発段階のベータ版ASUKAの紹介をしたんだよね。結果、その後色々あってASUKAは採用されなかったけど。(笑)
でも、その時にWIT Japanというカンファレンスに登壇してくれないかって相談をもらって、旅行業界における不正利用、チャージバック対策についての話をさせてもらった。
登壇した後に、僕のところに名刺交換の行列ができたからね。(笑)
実はそれだけ、日本に限らず、旅行業界ではチャージバック対策の課題を持っている人が多かった、ってことだよね。
▲WIT Japanでの登壇の様子。一番右が当社近藤。
山本
カンファレンスの時にはまだASUKAは開発段階だった、けど、それでも興味を持ってもらうことができたってことですね。
近藤
いや、実は登壇したときにはASUKAの話はしてなくて、旅行業界における非対面カード決済、チャージバックの現状や課題について話をしただけ。
名刺交換のときに「実はASUKAっていうのを作ってて~あとで資料送りますよ」っていう話はしたかな。プロダクトはなかったけど、それを予感させる雰囲気おじさんだったから。(笑)
そのカンファレンスも海外からの参加者も多くて登壇も含めて全員英語で会話するんだけど、日本人の方が比率は多いから、みんな英語からまた翻訳された日本語で聞く、っていう不思議な光景だった。(笑)
一緒に登壇した4人も豪華なメンバーで、VISA Japanの代表、グローバルの決済会社のAPEC、シンガポールのヘッド、その中に僕がいた。
その後、カンファレンスに来ていた旅行系のメディアさんから取材の相談を受けて、業界誌に「アクルが"ASUKA"という旅行業界向けのチャージバック対策ツールを開発、提供しようとしている」という記事を書いてもらった。
そこで旅行業界においてのアクルに対する認知だったり信用を得ることができたのかもしれない。
山本
カンファレンスに参加したり雑誌の取材を受けている時はまだ開発段階、という状況で、不安とかは無かったんですか?
近藤
他のソリューションが旅行業界にハマっていなかったから、根拠のない自信はあった。
栗田
色々と課題もあって参入が難しいから、であれば、アクルがそのマーケットに突っ込んで行くしかないな、って。不安とかはあんまり無かったかな。
むしろ、何か新しいことをやらなきゃマズい、っていう不安とか焦りの方が多かった。
▲掲載してもらったWEBメディアの一コマ。
山本
その当時の収益の柱はチャージバック保証でしたっけ?
近藤
そう、チャージバック保証。
月の売上がある水準を超えられなかった。そこに壁があった。アクルの監査役からも色々と言われてしまっていた時期。
栗田
「みなさん仕事ができるはずの人なのに。。早く夢のある話を聞きたいですね。」って。(笑)
近藤
チャージバック保証については、カード業界全体の不正利用被害額が急増してしまっていたので、サービスを提供できる先が限られてきてしまっていた。
山本
実際にサービスが稼働している今ではASUKAが会社の一つの柱になりつつある感じですけど、チャージバック保証の次の柱がASUKAになるな、と思えるタイミングとかはあったんですか?
または、ASUKAが思うように広がらなかったら、という不安は無かったんですか?
栗田
その心配はなかったですよね?
近藤
どちらかというと「これは柱にしなければいけないよね」という意識があった。
既存のソリューションが解決できていないマーケットがそこに確かにあり、ニーズも間違いなくあったから、そこに対する心配は全くなかった。
山本
今では定期的に、WEB経由で問い合わせが来たり、カード会社、決済代行会社からの紹介をもらったり、ですが、何か営業面での潮目が変わったタイミングはありました?
栗田
一つは、エアライン系の加盟店からWEBサイト経由の問い合わせがあった時には、ASUKAが旅行業界で認知されているんだなと。と言っても、Google検索すればヒットするってレベルだけど、そういう印象を受けた。
それから、大きいのが、パートナーのある決済代行の営業の人が、「アスカ最強」と言って紹介してくれているのも、ありがたいことに一定の評価をしてもらっているんだなって感じられた。
自分も過去、決済サービスの営業という役職だったけど、他社の、第三者のサービスにも関わらず、「良いサービスですよ」って自分の担当するお客さんに対して言ってもらえていることは、とてつもなく有り難かったし、心強かったし、やりがいも感じる。
近藤
旅行系以外でも、物販の加盟店、健康食品大手やアパレル大手がベータ版にもかかわらず、たまたま導入してくれていたりした。
栗田
チャージバック保証の方で相談があったけど、色々の制約があって、不正利用そのものを減らしましょうという形にアプローチを変えて提案したら、コンセプトや目指す先に賛同してもらい、導入してくれた。
近藤
そういった加盟店がタイミングよくASUKAを導入してくれた。
ストライプインターナショナルさん、TSIグループさんは特に業界では知名度の高い会社ですし。
この間、アパレルの加盟店にASUKAの紹介をしに行ったときに、知らなかったけど、やはり皆さん対策しているんですねって驚かれたし、安心感を持ってもらえた。
山本
同じ業界で目立つところが導入している実績が、営業面でも活きている、ってことですかね。
近藤
たまたま運よくそういった傾向があり、ASUKAの信用度を高めてくれた。
栗田
たまたまですよね。この間たまたま目に入ったニュースで、アパレルのEC売上ランキングがあったけど、そのうち半分くらいはASUKA導入済みのところだった。
もちろんアパレルって言っても色々な定義があるので切り口が違うとそうじゃないのかもしれないけど、びっくりした。
山本
アパレルの会社の実績が多いので、狙って行ってたのかと思ってましたが、そうでもないんですね。
ちなみに、このASUKAのネーミングは誰が決めたんですか?
近藤
ASUKAっていう名前は僕が出した案だったよね。証券会社時代に、一番古いシステムの名前が”アスカ”だった。日本っぽい名前がいいな、ってもともと思ってて。カミカゼとか(笑)。ASUKAを候補として提案したときに他のメンバーも賛同してくれた。
ASUKAの "Akuru Social Utility Key Assessment" というのは後付けで、同じフロアにいるフランス人の彼が当ててくれた。フランスの人から見て違和感ないならいいじゃんとなった。
栗田
サービス名の候補をスプレッドシートに書き出していて、ASUKA、ちょうどSlackで同じタイミングでコメントが被ったから「これですかね、いや、もうこれですね」みたいに決まった。(笑)
商品名、サービス名を決めるのは本当に時間かかるし、苦手だね。
山本
サービス名、そういう経緯だったんですね。もっと色々あるのかと思いましたけど、名前の話はこの辺にして・・・。
最後に、今後のASUKAの見通しについてもコメントお願いします。
近藤
ASUKAの開発の背景には、従来型のソリューションでは届かない、本来の課題を解決することが根本。
色々とサービスごとに違いはあるかもしれないけど、従来型の不正検知システム、考え方はどれも似ている印象ですよね。抱えている課題も似通っている。
だけど、これが10年以上変わっていない。
業界的にそういった課題、くさいものに蓋をしながら加盟店側も受け入れてきた。
ASUKAはそこにくさびを入れる、本質的な課題を解決して行く。
旅行系、アパレル、というマーケットのマスを埋めて行きたい。
従来型の不正検知とは違う土俵を目指して行く必要はありますよね。
栗田
今後は、利用してもらう加盟店さんをどんどん増やしていく、そうすると不正に関する情報がどんどん集まって来て、さらに既存のお客さん先のセキュリティレベルが上がる、という循環を作れると思うし、目指して行きたい。
短いスパンでは、今以上に体制面も含めてパワーアップしていく。
今は四半期ごとくらいで取り組むべきテーマが変わって来ていて。旅行系加盟店からの相談が多いので特化型の機能開発があれば、アパレル系加盟店の相談が多いので新機能を、または、全体的な安定稼働の観点でインフラ面整えよう、というような流れで。
今は物販ECのお客さんが徐々に増えてきているため、新機能だったり、インフラを強化していこうとしている。
近藤
ASUKAはまだ100%の完成度ではないんですよね。
細かい部分でも、色々と改良していかなければいけないことが多い。
まずは我々の考える最低限の水準にして、お客さんの満足度ももう一段二段、向上させることで、会社として利用拡大を推進する方にもリソースを割けるようになる。
マーケット、ニーズと現状の間には、まだまだ大きな余白があるので、積極的に埋めていきたい。
新規事業、新サービスの立ち上げの裏話を聞いてみましたが、いかがでしたか?
当社ではこうしたサービスの強化や、さらなる新規ビジネスの組成に向けて採用も強化しています。
一緒に、ECや決済業界の課題解決を目指しませんか?