Wright Flyer Studiosはどのような開発ポリシーで面白いゲームを追求しているのか。「消滅都市」を例に、引き続き下田がご説明します。
プロデューサーとディレクターを明確に分けた合理的開発
「消滅都市」はプロデューサーに澤 智明、ディレクターは私と、明確に役割を分けてスタートした点が功を奏しました。予算や集客、収益性も注視しつつ、全体のバランスをとるのがプロデューサー、演出やストーリー、ゲームそのものの面白さに軸足を置くのがディレクター。双方がフラットに議論を重ねることで、いいゲームは生まれます。状況によってはプロデューサーとディレクターを兼務しながらゲーム制作をする場合もあると思いますが、予算管理をしながらゲームの面白さを引き出すことを考えるのは、簡単ではありません。
例えば、「消滅都市」の開発では、私は
「これまでの常識にとらわれず、作り込みにこだわりたい」
と澤に相談しました。それを受けた澤は、プロデューサーとして様々な状況を考慮し、「やる、やらない」の判断を下す。そうした明確な役割分担をしたうえで、開発を行うことで納得のいくゲーム作りができています。
“超真面目”なゲームのスペシャリスト集団
もう1つ、グリーならではの特徴を挙げるとすれば、
苦労してチームのモチベーションを維持しなくても、個々人が自分の頭で考えて動いてくれる、
という点です。僕自身、中途入社したので特に感じているポイントかもしれませんが、グリー社員は、みんな真面目で純粋。全員が「もっとゲームを面白くしたい!」というモチベーションを共有しているから、次々に仕事を探しては、こなしていってくれます。ときどき優先度の整理をすれば、それ以上の細かいスケジュール管理に頭を悩ませる必要がありません。もの作りに不可欠な「情熱」という強みが最初から備わっている。新しく入る方には、この自慢のチームメンバーと一緒に、思う存分ゲーム作りを楽しんでもらいたいです。