特定非営利活動法人日本国際ボランティアセンター(JVC) / インターン
ホームレスとの共同生活
当時、ゴミの処理するための施設がなかったタイ東北部では、ゴミが捨てられるだけの場所が郊外にあった(通称ランドフィル)。ランドフィルに辿り着くゴミは、タイ東北部で最も栄えていた都市のゴミすべてが辿り着く場所。缶やペットボトルは勿論、生ごみも、注射針も、一切のゴミが分別されることなく、ただ「捨てられるだけ」だった。 いつしかランドフィルには、ホームレスが集まり、独自の集団を形成し、住み着くようになった。彼らは、気温45度を超える中、1日12時間にも渡り、ランドフィルから売れそうなゴミ(缶・ペットボトル・配線・食べ物に至るまで)を拾って業者に卸すことで、1日1ドル以下の収入で生き延びていた。 僕はそんなランドフィルを知り、4ヶ月間共同生活を送ることにした。 一見すると問題だらけのランドフィルだが、中に入って一緒に生活をすると、僕の価値観は見事に崩れ去った。 ランドフィルに住み着くホームレスは、誰もが「幸せだ」と答えたのだった。 嘘には見えなかった。皆んな、満面の笑みで答えてくれたからだ。 僕はこの時、見る視点によって物事の価値観は変わることを、そして何より、僕は事実ではなく「自分が見たい世界を見たいように見て生きていただけ」だったことに気づいた。