東京カメラ部株式会社 / 代表取締役CEO
炎上はなぜ起きるのか 無自覚の「無知」の怖さが分かる本
日経BOOKプラスさんでの連載第3回「炎上はなぜ起きるのか 無自覚の「無知」の怖さが分かる本」が公開となりました。 人生70年の間に、一定の速度で学習を続けると仮定し、持っている情報の量、すなわち知識ベースの大きさは、様々な方法で計測してもだいたい1ギガバイトだそうです。数百円のSDカード以下の情報量です。つまり、私たちはみんな「無知」なのです。 無知を自覚せず、勉強や意見交換を怠り、分かりやすい説明という名の嘘に騙され、同意見の人とだけ交流を深め、集団浅慮を進行させて、「思想純血」や「神聖な価値観」という思考停止に陥り、私刑を執行して人を過剰に傷付ける。自由な発表や建設的な議論を困難とさせ進歩を妨げる。身につまされる話です。 この『 知ってるつもり 無知の科学 』 (スティーブン・スローマン、フィリップ・ファーンバック著/土方奈美訳/ハヤカワ・ ノンフィクション文庫 )は、今、世界各国で起きているネット炎上や分断化などの問題を考える上で、一つのヒントになる良書だと思います。胸にグサグサ来ますよ(苦笑