Starbucks Coffee Japan / 時間帯責任者
ペストリー廃棄率の削減
私はスターバックスでのアルバイトにおいて、予算超過を防ぐためペストリーの廃棄率削減に注力し、6.4%から5.5%へと改善することを目標に据えた。自らの発注調整や売上促進の工夫次第で、目標達成が可能であると考えたためである。また、自分の後輩教育によって売上数を伸ばし、廃棄率を低減させられると見込んだ。 私は時間帯責任者としてペストリーの担当を務め、1週間の発注量の指針を策定し、天候等を考慮して調整を行う役割を担った。同時に利益率や売れ筋、廃棄商品のデータを集約・分析し、次回プロモーションに備えることも私の重要な任務であった。予測精度を高めるため、再販商品には過去販売時のデータ、コア商品には昨年度同時期の週間業績を参照することで、単なる感覚的な予測に依らない発注の基準を確立した。また、積極的にテイスティングの機会を設け、即時購入に繋がらなくとも次回に繋がる接客を心掛け、それを店舗全体で共有し一丸となって販売促進に取り組んだ。特に、コーヒーとのペアリングを深く学び、その日のコーヒーに合わせて推奨商品を柔軟に変えることで、単なる食事目的に留まらず、「コーヒーを楽しむためのお供」としての購入を目指した。 この取り組みの中で困難だった点として、店舗の客層の八割が新規顧客であり、売れ筋の予測が難しかったことが挙げられる。また、プロモーションが頻繁に切り替わり、ラインナップが変更されるたびに改めて予測と発注調整が求められた。さらに、基本的に商品の配置が全店舗で統一されているため、他店舗との差別化も難しかった。 他にも、save food(値下げ販売)を早い時間帯から積極的に導入する案があったが、廃棄が近いために値下げを行うのではなく、1日を通じて売り切ることで自然な形で廃棄率を下げる実績を作りたく、採用を見送った。また、オファリングボードの制作も検討したが、私に絵心がなかったことや、スペースの関係で特定商品のみに偏りが生まれる可能性を考慮し、断念した。 この取り組みで得た学びは、まず数値的根拠に基づいて行動する重要性である。前年のデータが大いに参考となったことから、今年度も天候や周辺イベント、売れ行きの詳細記録を多めに残し、今後の改善に役立てている。また、単独での成果には限界があり、「売る意識」「廃棄を出さない意識」を店舗全体で共有することの必要性も痛感した。マネージャーミーティングやチームビルディングの場を通じて、バリスタ全員の意識統一を図ったことが成果に繋がったと考える。 これらの経験を通じて、データに基づいた判断と、チーム全体での意識共有が不可欠であることを学んだ。今後もこの経験を活かし、データ活用の重要性や、チームの結束力を高める取り組みで、貢献していきたいと考えている。