数々の企業で採用の最前線を経験し、着実にキャリアを築いてきた大城 達矢(おおしろ たつや)。彼はなぜ40代という節目に急成長スタートアップであるX Mile株式会社の採用マネージャーというポジションを選んだのか。「カオスを楽しむ」「事業作りは仲間探し」──彼の言葉の裏にある哲学、そしてあえてカオスな環境に身を投じた理由とは。
人事としてのキャリアを歩んできた方はもちろん、X Mileに少しでも興味をお持ちの方々に、面接や面談によく顔を見せる彼と接する機会があるすべての人達にぜひ見ていただきたいインタビューです。
目次
多様なキャリアで見つけた「カオス」の価値と「0→1」の面白さ
「40代のアクセル」なぜX Mileへ? 再び成長フェーズに飛び込む理由
「事業作りは仲間探し」X Mileで描く採用マネージャーの現在地
大城流仕事術:「頼まれごとは断らない」が生むキャリアドリフト
候補者へのメッセージ:共に「仲間探し」のモメンタムを創る
多様なキャリアで見つけた「カオス」の価値と「0→1」の面白さ
──本日はよろしくお願いします。まず、大城さんのこれまでのキャリアについて教えていただけますか?
大城: 大学卒業後、人材系企業のキャリアデザインセンターに入社し、求人広告の制作・編集からキャリアをスタートしました。7年ほど勤めた後、ビズリーチに転職してからは引き続きクライアントの採用支援やオウンドメディアの立ち上げなどを経験させていただきました。
10年近く、外からクライアントの採用を支援する役割を担う中で、自身も採用の実務を経験したいという思いが募り、2018年にbitFlyerに転職。採用広報からはじまり、総務や広報・PRなどを経て、グローバル採用のリードを任せていただきました。前職のVRを扱うスタートアップでは一人目の人事として、リファラル採用の促進を担い、組織を20名から70名へ拡大させる経験を積ませていただきました。そして2024年12月、X Mileに採用マネージャーとして入社し、現在に至ります。
──規模もフェーズも異なる環境で、常に挑戦されてきた印象です。特に印象深い「挑戦」と「学び」は何でしたか?
大城: どの環境でもそれぞれの学びがありましたが、特に「ゼロから何かを創り出す」「前例のないチャレンジをする」場面で、特に多くの学びを得てきたように思います。たとえば、ビズリーチでのオウンドメディア立ち上げやbitFlyerで競技プログラミングコンテストを活用したエンジニア採用などは、まさに手探りの挑戦でした。
ビズリーチにおけるオウンドメディアの立ち上げは規模こそ小さいながら、オーナーシップを持って事業や売上をゼロから作ることが求められましたし、bitFlyerでのコンテスト開催は企業の採用ブランディングを担う重責と、採用ブランディング強化がどれだけその後の採用シーンに影響を及ぼすのかを肌身を持って感じることができました。
──大城さんが大事にされている言葉に「カオスを楽しもう!」というものがあるとお聞きしています。その考え方の背景には何があるのでしょうか?
大城: 私は整った環境で決められた業務をこなすよりも、何も定まっていないカオスな状況のほうが好きだし得意だと自己分析しています。これはキャリアとして人事一筋ではなく、ライターや総務、広報など、様々な経験を積んできたからかもしれません。多様な会社の施策を見てきた経験から「この状況ならこういうことを仕掛けるのが良いかも」と思考をあちこちに巡らせるのが癖になっているかもしれません。
「40代のアクセル」なぜX Mileへ? 再び成長フェーズに飛び込む理由
──色んな経験を積み、安定したキャリアも選択できた中で、なぜ40歳で再びスタートアップであるX Mileを選んだのでしょうか?
大城: 一番大きな理由は、ビズリーチ在籍時に味わった急成長フェーズの経験です。社員数が300名ほどだった当時の熱量や事業フェーズ、そして変化の激しさが、今のX Mileと非常に近いと感じました。年齢を重ね、過去一緒に働いた同僚たちからは「まだセカセカ働くのか」と言われることもありますが(笑)、私自身はリスクや恐れは全く感じていません。むしろ、まだまだ経験やスキルが足りないからこそ、多くの役割やミッションを課してくれる成長環境に身を置きたいという思いが強かったです。
──成長できる環境という点においてはX Mile以外にもいくつか候補があったかと思います。その中でX Mileへの入社を決めた理由は何だったのでしょう?
大城: いろいろな会社の方とお話させていただく中で「自分の経験を活かすことで、この会社の成長に最も貢献できる」と感じたのがX Mileでした。特に印象的だったのは、選考過程で見た「エントランスブック」です。非常に質の高い資料でしたが、それを経営メンバー自らが作成しており、採用広報の専任者がいない状況だと知りました。「自分が入ることで、経営層が本来注力すべき業務に集中できる環境を作れるのではないか」「この会社を助けたい」と強く感じたのが大きな決め手です。
また、経営陣の「本気度」にも惹かれました。「令和を代表するメガベンチャー」という高い目標を掲げるだけでなく、経営陣がいまだに現場に立ち、コスト意識も非常に高い。2023年1月には約100名だった組織を、そこから2年半で500名規模にしてしまうスピード感含め、ミッションが絵空事ではないことを確信しました。
「事業作りは仲間探し」X Mileで描く採用マネージャーの現在地
──現在、X Mileではどのようなミッションに取り組んでいらっしゃいますか?
大城: 採用マネージャーとして、仲間を増やしていくことはもちろんですが、それ以外にも採用ブランディングの強化や採用コストの抑制などにも取り組んでいます。具体的にはリファラル採用とダイレクト・リクルーティングの強化に注力しており、X Mileの成長を今以上に加速させていくためには、多様なチャネルから優秀な方々と出会う座組が不可欠です。
私の中では「事業作りは仲間探し」というのを合い言葉にしています。私が過去在籍したビズリーチでよく口にされるメッセージで、今でも自分の根っこにあります。社会人になってから15年以上、採用に関わるキャリアを歩んできましたが、改めて「良い事業を作るためには、良い仲間を見つけることが何よりも重要」と感じています。その「仲間探し」のモメンタムを社内に醸成し、全社で採用に取り組む文化を創っていくことが、私の大きなミッションだと考えています。
──これまでのさまざまな経験は、X Mileでどう活きていますか?
大城: 人事一筋ではないからこその「引き出しの多さ」が活きていると感じます。多様な業界や企業の施策を見てきた経験から、組織の状況に応じて「こういう打ち手があるのではないか」というアイデアを出すことができます。組織は生き物ですから、その時々で最適なアプローチは変わります。過去の経験を応用し、組織をより良い方向へ導くサポートができるのは、多様なキャリアを歩んできたからこそかもしれません。
──X Mileで働く中でのやりがいや、逆に難しさは何でしょうか?
大城: X Mileはとにかく権限移譲が積極的で、打席に立つ機会が多いことです。意欲があれば、どんどん新しいことにチャレンジできます。私も入社早々から経営層と壁打ちし、リファラルイベントの企画などを任せてもらえました。
難しさは、ゼロからイチを生み出す施策が多いこと。そして、限られたリソースの中で最大限の成果を出すことが求められる点です。たとえば、私が今取り組んでいる外部向けイベントも専任の担当者がいるわけではなく、有志メンバーで協力しながら創り上げています。大変ではありますが、その創意工夫や手作り感に魅力を感じてくれる方もいて、それがまたやりがいに繋がっていますね。
大城流仕事術:「頼まれごとは断らない」が生むキャリアドリフト
──大城さんが仕事で一貫して大切にされている価値観はありますか?
大城: 「頼まれた仕事は、極力断らない」ということです。時には想像していなかった役割を任されることもありますが、それは「大城ならできるのでは」という期待の表れだと捉えています。その期待に応えることで、結果的に自分の新しい強みやキャリアを拓いてきたという実感があります。キャリアドリフト理論ではありませんが、流れに身を任せ、期待される役割を全うしていく先に面白い未来があると信じています。
──色んな人とやり取りしながら仕事をこなす大城さんらしいですが、昔は口下手だったそうですね。
大城: はい、信じられないかもしれませんが(笑)。社会人になりたての頃は初対面の人と話すのが本当に苦手で、お客様の前では「仮面」を被るような感覚でした。でも、場数を踏むうちに、いつの間にかその仮面が自分の一部になり、人と話すことが楽しくなっていきました。苦手なことでも、向き合い続けることで克服できるという経験は大きかったですね。
候補者へのメッセージ:共に「仲間探し」のモメンタムを創る
──X Mileでは、どのような方が活躍されていると感じますか?
大城: 素直な方、そして「良い意味でプライドがない方」ですね。過去の成功体験に固執せず、分からないことは素直に聞き、周りに助けを求められる。そして、自分の知識や経験を積極的に周りにシェアできる方です。X Mileには個人の成果だけでなく、チーム全体のパフォーマンス向上に喜びを感じる文化があり、互いに刺激し合い、学び合う良いスパイラルが生まれています。そうした環境をフルに活かせるのは、時には周りに頼り、そして助け舟を出せるようなチームワーカーだと思います。
──最後に、これから面接でお会いする候補者の方々へメッセージをお願いします。
大城: X Mileは、社会貢献性の高い事業に本気で取り組み、急成長を遂げている稀有な会社です。組織としてはまだ未成熟な部分もありますが、だからこそ一人ひとりの声が組織を創っていく面白さがあります。そして、困ったときには会社としてフォローする仕組みもしっかりあります。
組織の急成長に自身の成長を重ね合わせてもっと上を目指していきたい方、世の中をより良くしたいと本気で思える方、そして「事業作りは仲間探し」という想いに共感し、一緒にそのモメンタムを創っていきたいと考えてくれる方。ぜひ一度、お話ししましょう。お会いできるのを楽しみにしています!