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【インターン体験記】「WASSHA、輝きの生まれるところ」吉井一希

1.自己紹介

はじめまして、WASSHAにて、2019年7月から3か月間インターンをしていた、吉井一希と申します。

私は、今年大学を卒業したところで、将来は弁護士になりたいと思っています。司法試験受験後、一般に自由な時間が生まれるのですが、その期間を生かしてインターンに参加しました(WASSHAは司法試験を終えたばかりの皆様を歓迎しています!)。

魅力にあふれているに違いないアフリカに、自分は今後いかに関与していくことができるかを探ろうと思い、インターンに臨みました。

2.インターンができること

インターンでは、「やりたいことをやってほしい」という上司の言葉に忠実に、興味を持った業務を様々にやらせていただきました。国際取引の契約書を見ることがあれば、タンザニア人スタッフにエクセル講習会を開くこともありました。朝8時から夜11時までバスとバイクをひたすら乗り継いだ日もありました(これがやりたいことか否かはともかく)。
 
WASSHAでインターンの特徴の一つは、任せられる業務の幅と深さであるように思います。例えば、「タンザニア人スタッフの給与・賞与制度を改善する」という課題に取り組んだ時には、次のように業務が進んでいきました。

① 他社の事例を調査する
② タンザニア労働法制上どこまでの改革が可能なのか調査する
③ 給与・賞与制度を設計する
④ スタッフが賞与獲得状況を確認できるシステムを開発する

これだけ見ても、人事・法務・システム開発と、多様な領域を跨いで、一気通貫で仕事ができることがわかると思います。

さらに、これらの領域について、インターンに具体的な業務遂行が任されます(もちろん放置されるのではなく、常にディスカッションしながら進めていきます)。ある時には政府機関に足を運び情報収集をしたり、その翌日にはオフィスでコーディングに専念したりと、自分の体と頭を様々に使って、課題に取り組んでいきます。この業務の幅と深さは、スタートアップならではのものでしょう。

そして、こうした業務は、タンザニアならではの障壁が出てくるたびに、エキサイティングさを増していきます。例えば、タンザニア労働法制の調査に関していえば(上記②)、そもそも政府から情報が十分に公開されていなかったり、競合他社を含めた業界全体がどう考えても無理だと思われる法解釈で動いていたりしたときに、WASSHAとしてどうするか、決定する必要に迫られます。

3.多面体としてのWASSHA

こうしたインターンで見えてきたWASSHAの姿は、渡航前になんとなく想像していたよりも、複雑なものでした。

一般的には、WASSHAは、「日本人によるタンザニア人のための会社」だとイメージされることでしょう。その通りです。タンザニアの子どもたちがライトを借りにやってきたとき、彼らの日常は確かに広がるのだと思います。

しかし同時に、「日本人による日本人のための会社」でもあります。東アフリカで長年にわたり成果を上げてきた稀有な企業たるWASSHAは、日本を中心に投資を受け、優秀な企業家を雇用し、成長を貪欲に目指しています。そこには、意外なほどにスタートアップらしいスタートアップの姿がありました。

あるいは、「タンザニア人によるタンザニア人のための会社」なのかもしれません。私が帰国する直前、どこまでも仕事熱心なタンザニア人メンバーに、「仕事のモチベーションはどこから湧いてくるの?」と問いかけました。帰ってきた答えは、少し意外なものでした。

“I work not only for myself. I’d say I work for Tanzania. We do not have many job opportunities here in Tanzania. I work hard so that more Tanzanians can find jobs through the expansion of our business.”

WASSHAは、見る角度によって色を変える多面体です。もちろん、WASSHAに限らず、いかなる企業・団体も同様でしょう。しかし、WASSHAのビジネスが、タンザニアという決して裕福ではない国をフィールドとしているからこそ、その多面性は、ただ興味深いだけではなく、現実的な制約となります。

前述した人事制度をひとつとっても、現地スタッフからのリアルな要望を考慮しつつ、予算的制約を考え、スタートアップとしてのスピード感をもって決定することが求められます。あるいは、10円20円を切り詰めて生活している世界で、ランタンを値上げすべきか否か。シングルマザーがランタン貸出手数料で生計を立てている中で、ランタン貸出店舗の報酬体系をどこまでドライに設計すべきか。同様に悩ましかった問題は、枚挙に暇がありません。

それでも、タンザニア人スタッフと同じ目線の高さで考え、悩み、将来の可能性を議論したことには、多くの学びと、純粋な充実感がありました。5年後10年後に、WASSHAが、タンザニアが、アフリカが、どのように発展しているのか、そして自分がその過程にどう関与しているのか、今から楽しみでなりません。

日本の対アフリカ投資額を憂うだけでは決してわからない現場の課題を、皆さんも是非見に来て、挑戦してください!

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