1
/
5

「スピードか、分解か」経理の仕事とキャリア選択

こんにちは、コーポレートの仁位です。

2018年11月にウォンテッドリーに入社後、主に経理を生業としつつ最近はオペレーションや経営管理にも手を伸ばし日々楽しく仕事をしています。

本人としては楽しくやっていますが「結局経理って何やってるの?」と聞かれることがとても多いです。確かになかなか表に出ない職種ですし、イメージし辛い仕事なのかなと思います。
また一応公認会計士で監査法人に勤務していたこともあり、「なんで経理なの?」と聞かれることもしばしば。

そこで「経理」という仕事が「何をする仕事」で「何が面白いのか」についてこのフィードを通じて皆さんに知って頂ければと思います。

「経理って何やってるの?」「経理の人ってみんな最終的にはCFOになりたいの?」

そんな方に一読して頂ければ幸いです!

「経理」の仕事って何?

「経理」の仕事をずばりまとめると「企業活動を数字化すること」です。

一言で「数字化する」と言っても、従うルールは一つではなく場合によって使い分ける必要があることが大きな特徴です。

例えば色んな会社を比較するために数字が必要な場合は会社や業種に関係なく統一のルールが必要ですが(=「財務会計」と呼ばれる分野)、自社での管理のために数字が必要な場合は管理のためのルールに従って数字を作成する必要があります(=「管理会計」と呼ばれる分野)。

また税金を納める場合には、「収益がいくらなのか」が何より重要なのでまた別のルールがあったりもします。

このように各ルールに則って企業活動の結果を数字化することが経理の主な仕事ですが、この辺りは何となくイメージを持って頂けているはずです。

なので続いて「数字化すること」をもう少し掘り下げたいと思います。

その数字は正しいの?

前段から「数字化する」と述べていますが、基本的に全ての企業活動については

P(価格)× Q(数量)

の式に分解ができます。

ここで大事なのは経理の仕事が「企業活動の数字化」である以上、P/Qの各要素について常に正確に把握する必要があるということです。

なので各要素を正確に把握するための仕組み作り(=内部統制の構築)も広義の意味で経理の仕事に含まれることが多く、まだ内部統制が整備されていないスタートアップ、ベンチャー等では特にこの傾向が強く見れらます。

余談ですが、ベンチャーではバックオフィスの人員が少ない状況もよくあります。給与の管理(=労務)や物品の管理(=総務)が結局は数字に影響することから、経理担当者が業務の幅を広げて拾うケースが多い印象です。

このPとQの正確性を担保するという仕事が意外に大変なのですが、1つの数字であっても様々な形に因数分解をすることでより強く正確だという確証を得ることができます。

例えば同じ広告宣伝費であっても以下のように複数のパターンで因数分解できます。

広告宣伝費=P(取引先ごとの金額)× Q(取引先数)
     =Pa(a社の請求書)+Pb(b社の請求書)+.......
     =P(事業ごとの金額)× Q(事業数)
     =Px(x事業の発生費用)+Py(y事業の発生費用)+.......

上記のように考えると広告宣伝費が正しいということを確認するためには、「新規の取引先がないか」や「事業部の予算と乖離がないか」といった複数のアプローチがとれることが分かって頂けると思います。

「数字化」するにはその数字がどういった要素から成り立っているかを把握する。

そして正確かつ迅速に数字化する仕組みを整え、実行するのが「経理」の仕事だと言えます。

計算スピードを極めるか、因数分解を極めるか

さて、では経理のキャリアにはどのような選択肢があるのでしょうか?

P(価格)× Q(数量)

上記の式をもとに考えると大きく2つのパターンがあると思います。

①計算スピードをあげていく

②色んな角度で因数分解していく

①はまさにそのままですが、計算スピードをあげるための仕組み作りに特化していくことです。上記の計算量は、企業の取引規模が増え事業が拡大するにつれて当然に増えていきます。一方で実績把握のためにかけられる期日は決まっているため、事業の拡大に対応するためには1つ1つの計算にかける工数を削減することが不可欠です。

したがって経理として最適な業務のデザイン設計を突き詰めたり、設計された業務を外部から評価する(=内部監査業務)といったキャリアが考えられます。

②については、いわゆる経営管理や経営企画といったイメージです。因数分解を極めていくと、「費用はどこから発生するのか」「売上はどういった要素から成り立つのか」を様々な視点から考え数値に落とし込むことができます。

具体的な内容については下記の兼平のフィードを御覧ください!

メーカー、金融、SaaSビジネスの経営管理フレームワーク | Wantedly Corporate Team Blog
こんにちは!コーポレートの兼平です。 メーカー、金融を経て2019年1月にウォンテッドリーにジョインしました。 私が担当しているコーポレートでは経理・財務・経営企画・IR・法務・広報・オペレーションなどの機能を担っていて、管理だけでなく、自ら情報発信も行っています。 ウォンテッドリーのコーポレートがどんな想いで、どんな組織づくりを目指しているかについて興味がある方は、こちらをご覧ください。 ...
https://www.wantedly.com/companies/wantedly/post_articles/201159

ここを深めていくと、達成したいゴール(=予算)がある場合はどういった要素が必要なのか、また目標と実績が違う場合はどの要素が原因なのかといったアプローチができるようになり、予実管理事業企画といった方向に進むことができます。

最後に

「経理」という職種はよく耳にしますが、業務内容やキャリア設計に関する記事はあまり見たことがなかったので今回このフィードを書いてみました。

「数字を集計する仕事」というイメージは皆さんお持ちだと思うのですが、請求書の集計等のいわゆる経理業務以外にも色々やってるんだなと理解頂けると嬉しいです。

ウォンテッドリーのコーポレートでも常に①と②の2軸を意識して業務に取り組んでいますが、限られたリソースの中でやっていることもありまだまだ解決したい課題がたくさんあります。

もちろん今回書いた内容は自分の捉え方や考え方に過ぎないので、自分はこう考えている等あれば是非意見交換させてください!

またそういった機会の1つとして今度弊社で経理財務の担当者向けミートアップを行います!

Finance / Accounting
上場3社のリアルを共有!経理財務Meetup
Wantedly, Inc.

ご興味ある方は是非ご参加ください。

経営企画 予実管理 管理会計
次の10年に向けた経営企画を一緒に作ってくれる人Wanted!
”究極の適材適所により、シゴトでココロオドルひとをふやす” ウォンテッドリーは、究極の適材適所を通じて、あらゆる人がシゴトに没頭し成果を上げ、その結果成長を実感できるような「はたらくすべての人のインフラ」を構築しています。 私たちは「シゴトでココロオドル」瞬間とは「シゴトに没頭し成果を上げ、その結果成長を実感できる状態」瞬間と定義しています。 その没頭状態に入るには、内なるモチベーションを産み出す3要素が重要と考えています。 ・自律:バリュー(行動指針)を理解していて、自分で意思決定しながらゴールへ向かっている状態 ・共感:ミッションを有意義なものであり、その達成が自分の使命と感じられる状態 ・挑戦:簡単/困難すぎないハードルを持ち、成長を実感しながらフロー状態で取り組んでいる状態 この要素に基づき、下記のプロダクトを開発しています。 ・「共感」を軸にした運命の出会いを創出する会社訪問アプリ「Wantedly Visit」 ・働き手同士のつながりを深めるつながり管理アプリ「Wantedly People」 2020年より従業員の定着・活躍を支援すべく提供開始したEngagement Suite ・新しい福利厚生「Perk」 ・モチベーション・マネジメント「Pulse」 ・社内報「Story」 目下の目標は全世界1000万人のユーザーにWantedlyを使っていただくこと。 そのため海外展開にも積極的に取り組んでおり、シンガポールに拠点を構えています。
Wantedly, Inc.
Invitation from Wantedly, Inc.
If this story triggered your interest, have a chat with the team?
Wantedly, Inc.'s job postings
37 Likes
37 Likes

Weekly ranking

Show other rankings
Like Motonobu Nii's Story
Let Motonobu Nii's company know you're interested in their content