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【Take Action物語Vol.3】~THANKSGIFT誕生と感動の裏話~

こんにちは!
株式会社TakeAction代表取締役の成田靖也です。
前回、私に独立のキッカケを作ってくれたカリスマ経営者の言葉と、また起業後の組織マネジメントの苦労についてお話をさせていただきました。(まだ読まれていない方は是非、はじめにこちらをお読みください)

前回の記事でお話したように、採用支援や定着業界を創ると言っている会社なのに社員がどんどん辞めていった過去がありました。

ただそんな時、ある出来事をきっかけに会社の方向性が変わっていくことになります。
ある飲食店の有名な社長との飲み会での出来事です。冗談交じりでその社長に言われたことは、

「なりちゃんは飲み会で仕事取っていいよなー」
「合コンが仕事みたいなものだよなー」

その社長としてみれば誉め言葉で言ってくれた(はずの)一言が自分としてはとてもショックで、「ぼくがやっていることは経営者ではなく、飲み会のできる営業マンと一緒だよな」と、本当に情けなく思いました。
そこで会社の価値を自分個人ではなく、サービスや商品に落とし込もう。
そう本気で思えた出来事でした。

しかし、今まで飲食店に対する採用支援しか行っていなかった私に、新しい斬新なビジネスアイデアもありません。「人ではなく、商品で勝つ」と考えたものの、なかなかそれが見当たりませんでした。
そんな時、僕は北海道時代に4年間アルバイトをしていた焼肉屋 牛角の仲間たちと食事をすることに。

そこで話したのは、
「なぜ牛角のアルバイトがあんなにも楽しく、イキイキわくわくできていたのか」
「人が全く辞めず、むしろ友達が友達を呼び、採用に困ったことは一度もなかった」
「なんであんな理想的な店舗・理想的な社風があったのか」
そんな内容について議論をしていました

そんな会話の中で、牛角の店舗内で行っていた取り組み『サンクスカード』の存在を思い出しました。『サンクスカード』とは頑張ってくれた仲間同士が相手に対して贈る短い手紙のようなカードで、それを働く仲間からもらえたら嬉しかったよね。という話になり、それが当時の自分達のモチベーションや働きやすい環境になっていることを改めて思い出しました。
そこでその感謝を贈り合う取り組みをもっと気軽にLINEやTwitterのように携帯のアプリ上で贈りあえたら、働く人のやりがいやモチベーションが保たれるのでは?

ただ、サンクスを送るだけだとLINEやメールでも出来てしまうので、会社が大切にしている「行動指針」「バリュー」をコインという形で(LINEスタンプのようにして)送ることができ、より気軽な理念浸透とコミュニケーションの活性を目的にしました。

そうして創業から6年目にアプリ開発に乗り出します。

当時売上2億、経常利益1000万という状況で開発費に5000万をかけるというのは自分の中で大きな決断でした。さらにアプリや開発のことは1ミリも分からないという状態。
それでも、このビジネスの将来性にかけたかったこと、今の会社のコンサル依存の事業モデルに限界を感じ、新たなビジネスの柱を作りたかった事がアプリ開発に乗り出した理由でした。

当時アプリのネーミングは1回聞けばサービスの内容が分かって、少しダサいけど、愛くるしい名前にしたいということで、ありがとうを贈り合うSNS『サンクスギフト』と名付けました。そんな経緯でサンクスギフトは誕生します。

ただ生まれたといってもそこからWEB開発、アプリ開発に1年半以上を有します。
しかも完成してもバグばかり。そもそも完成と言っても全くもって売れる状態にもなく、完成後半年ほどは売上0円の日々が続きます。
また、いくら頑張っても全く売れませんでした。そりゃそうです。導入実績が1社も1店舗もないサービスなんですから。。。導入してくれる会社なんてあるわけもありませんでした。

このサービスを辞めて、また採用支援のビジネスだけで会社を展開しようか迷っていた時に神様のように私を救ってくれる方が現れました。
その方が記事の第1弾も登場したDREAM ONの赤塚元気社長です。
(別に元気さんを持ち上げたいわけではありません。。。本当の話だからです。)

当時、
・私自身のマネジメント能力の低さ
・部下の力を引き出す器の小ささ
・採用定着支援会社でありながら離職率が9割
という状況をなんとか打開したいとすがりつく思いで、元気さんに毎月1回のコンサルをお願いしてました。
その中で飲食業界で全く売れないサンクスギフトを元気さんに相談させてもらったら、元気さんが言ってくださったのは、

「次、居酒屋甲子園の優勝を僕らも目指すから、社員のモチベーションや理念浸透の取り組みとしてサンクスギフトを居酒屋甲子園の壇上で話すよ!そしたら、少しは救ってあげられる?」

そんなお言葉でした。

もう神にしか思えませんでした。本当に感謝過ぎてなんと伝えればいいか分からないくらい、私たちとしては嬉しすぎるお言葉で、もちろんお願いをさせて頂くことに。
そして忘れもしない第9回居酒屋甲子園決勝の舞台。私も当然、決勝の舞台でもあるパシフィコ横浜に行きました。
「元気さん居酒屋甲子園で発表してくれると言ってくれたけど、どれくらいの時間プレゼンしてくれるかな?」と期待と不安に胸を躍らせ、決勝大会のプレゼンを聞いていました。

そしてDREAM ONさんの番。

もちろん私たちのサンクスギフトなんて、DREAM ONさんの素晴らしい取り組みの中では本当にちっぽけなものですから、スライド1枚程度、数秒でも触れてくれたらいいなくらいのレベルで思っていました。
ところが、元気さんは決勝の5000人以上いるパシフィコ横浜で2分以上超具体的に話しくださったのです。

DRAEMON通貨と名付けてもらい、アルバイトさんや若手のスタッフ同士が、朝礼終礼で感謝をアプリ上で贈り合う。とても分かりやすく説明して頂きました。
こちらが第9回居酒屋甲子園の当時の映像動画ブログです

日本中の飲食店が「DREAM ONさんの人材教育や理念浸透の取り組みを聞きたい!」
そう思われている経営者や人事の方に届くようなお話しして頂きました。

本当にその時、客席で聞いていて、初めて仕事で泣けた瞬間でした。人に何かをしてもらってここまで嬉しく思えたことは後にも先にもこの瞬間が一番かもしれません。
ここまで人にGIVEの精神で生きれたら素敵だなと。自分もいつかそんな風に少しでもなれたらと思える瞬間でした。(元気さん本当にありがとうございました。)

その居酒屋甲子園のたった2分のスピーチから、私たちのサービスは一気に脚光を浴びます。居酒屋甲子園直後、数十件の問い合わせに、数社の契約。北は北海道から、南は沖縄まで一気に拡散して、知り合いから知り合いに紹介の輪が繋がり、年間で100件以上の企業。おそらく店舗で言うと1000店舗近い店舗に導入が決まります。

これを機に瀕死状態の会社から少しだけ復活していきます。

そしてサンクスギフトの導入は100社が200社。200社が300社と導入が増え、
従業員も10名から20名。20名が40名と会社は一気に成長期に。
オフィスも20坪の間借りオフィスから50坪、そして140坪と会社が順調に成長していきます。
そんな順風満帆なここから更に会社を加速しようと考えていました。
ただ残念ながらある事がキッカケで創業以来、最もどん底な半年間を迎えます。
―最高な状態から、転落へ。

次の5話では仲の良い飲食店経営者の皆様にもお話ししていない、創業11年。最悪の6か月についてお話ししたいと思います

最後までお読みいただきありがとうございました。

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