今回は、IT未経験からエンジニアとしてキャリアをスタートし、
インフラ領域で自社プロダクトを支えるTさんにお話を伺いました。
現在は、クラウドやセキュリティなど、いわば“見えない部分”の運用を担うポジションで活躍中。
一見静かな仕事に見えますが、その裏には多くの努力と情熱が隠れています。
入社5年目を迎えるTさんに、
「なぜIT業界に飛び込もうと思ったのか」
「どんな研修を経て成長してきたのか」
「そして、これからどんなエンジニアを目指しているのか」
——ざっくばらんにお話を聞いてみました。☕️✨
CAREER━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
201x:情報技術科 卒業
201x–201x(1年間):フリーター(六本木のWebデザイン会社でアルバイト)
201x–201x(1年間):Webデザイン会社でアルバイト
201x–2019(1年間):地元のスキー場に就職
2020–現在:株式会社ストラテジーアンドパートナー入社
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🎓 プロフィール・キャリアの歩み
中学3年の頃、インターネットやプログラミングに興味を持ち、
「将来はパソコンに関わる仕事がしたい」と考えるようになりました。
その思いから工業高校の情報技術科に進学。
授業では基礎的なプログラミングやネットワークを学び、技術の奥深さに惹かれていきました。
高校卒業後は一度フリーターを経て、六本木のWebデザイン会社でアルバイトとして勤務。
主に修正タスクやデータ調整など裏方業務を担当し、現場の空気を肌で感じる貴重な経験となりました。
その後、家庭の事情で地元へ戻り、高校時代にアルバイトしていたスキー場に再就職。
自然に囲まれた環境の中で接客を経験しましたが、「やっぱりITに戻りたい」という想いが再燃。
そして2020年、未経験からIT業界へ。
株式会社ストラテジーアンドパートナーに入社しました。
💡 「未経験でも評価してくれる会社」に出会う
「どこに入っても変わらない」と思いながら、5〜6社に同時応募した中で、
最も早く内定をくれたのがこの会社でした。
「スピード感があって、“ここならチャンスをくれそうだ”と感じました。」
さらに入社の決め手になったのは、当時導入されていたスキルチェック制度(トラックテスト)。
給与や評価が“人の感覚”ではなく、スコアで可視化される仕組みが魅力的だったと語ります。
「客観的な評価基準があるのはすごく新鮮でした。」
🧩 2か月間の“厳しい研修”が、今の自分をつくった
入社して最初に待っていたのは、約2か月間にわたる研修期間。
内容は「仕事の進め方」や「報連相」など、基礎的なことが中心でしたが──Tさんはその時をこう振り返ります。
「正直、“厳しいな…”って思いました(笑)。
でも今思うと、あのときに徹底してもらったおかげで、
今の自分があると思います。」
研修では、「技術」よりもまず “考え方” と “姿勢” を叩き込まれたといいます。
たとえば、Tさんが今も心に残っている教えがいくつかあります。
- 「大事な確認は最初にきっちり詰めておけ」
→ あいまいなまま進めると、後で手戻りが増えるから。 - 「進捗20%の段階で、完成度100%の状態を出す」
→ 早い段階で方向性を共有し、認識ズレを防ぐ。 - 「ゴールまでの道筋を明示して合意を取る」
→ 仕事を任せてもらうための信頼を築く第一歩。
さらに、振り返り(リフレクション)の重要性も学びました。
「何をやったか」「そこから何を学んだか」「次にどう活かすか」を
自分で整理することで、メタ認知的に成長を実感できるようになったそうです。
「辞めようかなと思うくらいきつかったですけど(笑)
今となっては、あの厳しさが“優しさ”だったんだなと思います。」
あの研修で学んだ「考え抜く力」「確認を怠らない姿勢」は、
今の業務でも日常的に活きているそうです。
🤝 一番大変だったのは「人間関係」──どうやって乗り越えたか
研修を終えて配属されてから、技術面よりもまず苦労したのは人との関わり方でした。
Tさんは当時を振り返ってこう話します。
「トラブル対応や運用業務のなかで、考え方が全然違う人とぶつかることが多くて。
いちばん大変だったのは、技術じゃなく“人”でした。」
中には、指示を素直に受け取らなかったり、会話がかみ合わない相手もいたそうです。
たとえば「出勤ボタンを家を出た瞬間に押す人」や、「質問に全く関係のない返答をする人」。
最初のうちは、どう接すればいいのか分からず、Tさん自身もイライラしてしまうことが多かったといいます。
「“なんで通じないんだろう”って思ってしまって、
でも怒っても何も変わらない。だから自分が変わるしかないと思いました。」
そこからTさんが意識し始めたのが、アンガーマネジメント(感情のコントロール)と対話の姿勢。
相手を変えるより、まず“自分の捉え方”を変えるようにしたのです。
本を読んだり、冷静になるためのルールを自分の中で作ったり。
相手の話を一段引いて聞くうちに、少しずつ関係も改善されていきました。
「今思えば、どんな人でも“自分なりの正しさ”を持ってるんですよね。
それを理解しようと努力した経験は、技術よりも大きな財産になりました。」
人間関係で苦労した経験があったからこそ、今では新人や後輩に対しても、
「どうしたら話しやすくなるか」を自然と考えられるようになったといいます。
👥 仲間と文化に支えられて
研修時は「厳しい会社」だと感じましたが、今はその裏にある温かさを感じています。
特に印象的なのは、社長が現場の中心に立って支えてくれること。
忙しい中でも社員一人ひとりに目を向け、困っている時には一緒に考えてくれる。
トップダウンではなく“一緒に走るリーダーシップ”がこの会社の魅力です。
出社時には、雑談やアイスブレイクで自然と空気が和み、
上下関係よりも「チームで成果を出す」意識が強い。
一人で抱え込まず助け合う文化が根づいています。
現在はインフラ・セキュリティ領域の基盤運用を担当し、
自社開発プロダクト「Elemental lab」にも基盤面で関与。
ユーザーからは見えない部分を支える、いわば“縁の下の力持ち”です。
「表に出る仕事ではないですが、“安定して動くこと”が一番の価値。
支えている実感があるから、この仕事が好きなんです。」
🔐 これからの目標──セキュリティ分野で信頼されるエンジニアに
入社してから運用やインフラに携わる中で、Tさんが強く意識するようになったのが「システムを守る」という視点でした。
「結局、どんなに便利なサービスでも“安全に動く”ことが大前提。
セキュリティを軽視すると、どんな企業でも一瞬で信頼を失う。
だからこそ、この分野をしっかり学びたいと思っています。」
今では日々の業務でも、セキュリティ事故のニュースや脆弱性情報をチェックし、
「どうすれば再発を防げるか」「自社で起こさないために何ができるか」を考えるようになったといいます。
「世界中でサイバー攻撃の被害が増えています。
うちの会社ではそんなトラブルを起こさないよう、
インフラやネットワークの安全性をしっかり守れる存在になりたいです。」
システム運用で培った経験、トラブル対応で身につけた冷静さ。
これまでの運用経験やトラブル対応で培った冷静さを活かして、
次のステージでは セキュリティ分野で信頼されるエンジニア を目指していきたいと語るTさん。
「システムを守ることは、開発と同じくらい大切な仕事。
ユーザーが安心して使える環境をつくる――その責任を果たせるよう、
これからも日々学び続けたいです。」
Tさんの挑戦は、これからも続いていきます。
🌱 これから一緒に働きたい人へ
自分が今の会社で得た一番の学びは、「適切に会話ができる人と働くことの大切さ」です。
どんなに技術があっても、会話がかみ合わないとチームはうまく機能しません。
特別なスキルよりも、誠実さと謙虚さ、そして“任されたことを最後までやりきる力”を大切にしてほしい。
いわゆる“非認知スキル”と呼ばれる部分ですね。
IT未経験でも大丈夫です。自分自身がそうだったように、学ぶ姿勢があれば必ず成長できます。
この会社には、それを支えてくれる文化と人がいますから。