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”How dare you!"と思っていた私と増税 〜SEKAISHAインターンの見るセカイVol.1〜

SEKAISHAには2019年10月現在、8名のインターン生がいます。

これは、SEKAISHAインターン生が見ている、セカイのお話。

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国連で発された ”How dare you!”

2019年、9月。国連気候変動サミット。

様々な議題が話されるこの場所で、今回は16歳のグレタさんの演説が話題になった。

国のトップたちがいかに環境問題を軽視しているか批判し、自分たち、若い世代の危機感を語った。

”How dare you!"(よくもそんなことを!)

と彼女は強い感情に訴えた。

今、世界は様々な問題に直面している。

そして、膨れ上がり解決が複雑になった問題は、後回しにされている。環境問題はそんな問題のひとつだ。

持続可能な世界は、地球の環境が守られない限りはありえないはずなのだが、そのあまりの大きさに解決策はなかなか浮かばない。

一方で、日本では、国内でも持続可能なシステムが崩壊しそうになっている。

10月になって消費税が10%に上がった。

膨大な額となった社会保障費や借金、少子高齢化対策としての幼児教育無償化。様々な要因によって、膨れ上がった問題のツケが回ってきた。

そして、消費税が10%になる日も近いと「私」が脅され始めて、14年近く経った。

気がしている。


強烈な(子供むけ)未来予測

それは2005年のこと。

今も昔も本好きの私は、本屋に行くのが趣味だった。

そんな私が母親にねだった本が、「2050年のわたしから〜本当にリアルな日本の未来〜」(講談社)という本。

おそらく、小学生の私は「テルマエ・ロマエ」を描いたヤマザキマリさんのイラストに騙されたのだが、「日本やばいな」と心底思ったのはこの本が始まりだった。

(今思えば、小学生の私にそんな現実突きつけて欲しくなかった。母親には、レジに行く前にこっそり棚に戻して欲しかった。”How dare you!”である。)

この本の前半では、「もしこのままの統計で日本の社会が突き進んでいったら?」という金子勝教授による未来予測が、子供にもわかりやすく書いている。わかりやすさ重視ではあるので、正直「本当にリアル」な気はしない。

2050年、日本から農家はなくなり、商店街も消える。首都圏以外では、子供の人口はゼロになってしまう。老後もなく、ファストフード店もシルバー店員が増える。

投票率の低下は進み、0%状態で、議員は実質世襲が100%になっている。

国の借金がかさみ、様々なシステムが破綻した日本では、救急車なども有料のサービスになっている。

少子高齢化も、地方の過疎化も、国債の増加も当たり前の問題だったのに、「40年近く経ったら、もっとひどくなるだけなの?大人ってひどいな。」と幼心に思った。ませた子供である。

「さすがにこんな極端にはならないだろう」と思っていたが、現実はもっと厳しく複雑だ。

この本を買った頃は、消費税はまだ5%だった。ただ、借金まみれの日本の話を社会の授業でもされ、本でもテレビでもされ、正直消費税は上がるのだろうという確信しかなかった。

それでも、どこかで変わる予感はしていた。私が成人するまで10年近くの猶予はあったはずなのだ。


「どうせ変わらない」と冷めて見ても

そして、2019年10月。

私が成人してから、消費税は晴れて10%となった。

少子高齢化も首都圏一極集中も、むしろ進行している。

AIや外国人労働者によって労働力を維持できたとしても、国の借金は減りそうにない。

この10年で何も変わらなかったせいなのか、変える方向が間違っていたのか、まだわからない。

「どうせ変わらない。周りが幸せなら今のままでいい。」と若者は思っていると言われたりしている。

ただひとつ言えることは、私は「大人」になったということ。

”How dare you!”と他人にいうだけでは足りない存在になった。

この何十年も、より良い未来を築こうとしてきた「はず」の大人たちの一員になったのだ。

「大人」の私は、ひとを実際に助ける手足も、自分の意見を言える口も、様々な情報を精査する脳も、持っているはずなのである。

”How dare you!"と叫ぶグレタさんのことを「学校に戻すべき」「感情的になって批判するだけでいいのか?」という人もいる。「彼女は周りに持ち上げられてかわいそう」という冷めた視線ももちろんある。

確かに彼女の攻撃的な口調は、ある種の偏りを感じる部分もあるかもしれない。

ただ、めまいするような未来予測に遭遇した子供時代を持つ私は、彼女のことが少し分かる。

そして、「大人たち」は目の前の生活に追われて、持続可能な未来を想像するなんてできないということも、「大人」側の私は分かる。

ただ、私たちは、手足の動く限り、口のある限り、精一杯未来のために動くべきなんだろう。

大人になるとは、「責任を負う」ということのはずだった。

それは現実の目の前の仕事だけでなく、未来の世代、私たちの妹・弟の世代、そしてまだ見ぬ子供達の世代に対しても、「責任を負う」必要があるはずなのだ。

まだ手遅れではない。動くことはできるはずだ。

たかが2%の増税で、私はそんなことを思ってしまった。

そんな10月の始まり。

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