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さくら事務所は、「変化する集団」へ

さくら事務所は、創業以来、常に変化してきました。

理念を変え、事業を変え、時代とともに会社をアップデートしてきました。

そして25周年を迎えたいま、経営の体制を変えることにしました。

すべては、さくら事務所が今後100年、もっと長く人々から愛される会社であり

続けるために。

大西 倫加

大西 倫加のプロフィール - Wantedly
株式会社さくら事務所, 代表取締役社長 株式会社さくら事務所代表取締役社長/らくだ不動産株式会社代表取締役社長 /だいち災害リスク研究所副所長 「人と不動産のより幸せな関係をつくる」を理念に2社を経営/出版や取材協力・講演多数/人の魅力や才能を開花させるPRコンサルタント/神社・史跡、神代・古代史、山歩き、美術館、オラクルカードが大好きで活字中毒なぼっち。
https://www.wantedly.com/id/norika_onishi

株式会社さくら事務所/らくだ不動産株式会社 代表取締役社長。

広告・マーケティング会社などを経て、2003年さくら事務所参画。
同社で 広報室を立ち上げ、マーケティングPR全般を行う。
2011年取締役に就任し、 経営企画を担当。
2013年1月に代表取締役就任。
2008年にはNPO法人 日本ホームインスペクターズ協会の設立から携わり、同協会理事に就任。10年間理事を務め、2019年に退任。
2018年、らくだ不動産株式会社設立。代表取締役社長就任。
2021年、だいち災害リスク研究所設立。副所長就任。
不動産・建築業界を専門とするPRコンサルティング、書籍企画・ライティングなども行っており、 執筆協力・出版や講演多数。

「もっともっと先」の未来を見据え、理念を変更

さくら事務所は2024年3月31日に25周年を迎えました。

本当にみなさまのおかげです。改めて感謝申し上げます。

この25周年という節目に、さらにさくら事務所をアップデートするため、新体制を敷くことにしました。詳しくはこちらに書きましたが、らくだ不動産の副社長である山本直彌がさくら事務所の副社長に就任、そして、さくら事務所 住まいと暮らし事業部の事業部長を務めていた友田雄俊が執行役員に加わりました。私、大西は半歩後ろに下がる形となり、経営に関する実務の中心を若手の役員チームに担ってもらうことになります。

株式会社さくら事務所 役員人事のお知らせ:創業25周年、新体制へ | さくら事務所コーポレート・採用サイト
創業25周年の年に新体制へ 株式会社さくら事務所の副社長執行役員に山本 直彌が就任、執行役員に友田 雄俊が就任
https://www.sakurajimusyo.com/recruit/media/4160/

ここでちょっと、昔話をさせてください。

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人と不動産のより幸せな関係を追求し
豊かで美しい社会を次世代に手渡すこと
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これは現在のさくら事務所の理念ですが、実は、創業時の理念は少し違うものでした。

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人と不動産のより幸せな関係を追求し
その思想を世の中に広めること
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創業当時の理念がこちらです。

私が社長を引き継いだ10年前に変更をさせていただきました。

それは、さくら事務所がみなさまから応援いただき、世の中に認知されるようになり、より時間軸の長い理念を追いかけていくべきだと思ったからです。

「世の中に広める」から、もう一歩先、「次世代に手渡す」へ、ということですね。

住宅の寿命は、物理的な耐用年数で言えば、人間よりも長いケースが圧倒的に多いものです。そうした、人間よりも長生きする「住宅」を扱い、インスペクションやコンサルティングをさせていただく会社として、私たちがいなくなった次の世界にどれほどの資産を残せるのか、どんな街や景色を残していけるのか、不動産取引の健全な市場を残せるのか、そこにコミットしていくべきなのではないかと考えたからです。

このように理念をアップデートして、長期的な視野に立って事業を行うためには、私たちの組織、会社自体も持続可能でなければなりません。この会社が100年後も、200年後も続いていく会社であるためにはどうすべきか。社会から求められ、みなさまから愛され、応援され、世の中にあってほしいと願われる会社であるためにはどうすべきか。そのような想いでこの10年間、取り組んできました。

さくら事務所が持続可能な会社であり続けるには

持続可能な企業とは、どのような企業なのか。難しいテーマですよね。

このような難問に直面した時、ひとつ、逆側から考えるという方法をとっています。
「どのような企業が倒産するか」を分析するということです。

私がこれまでさまざまな企業を見てきた経験から申し上げると、その業界が成長しているか衰退しているかにかかわらず、廃業する企業に共通するポイントが3つあります。

①経営者をはじめとする経営陣が高齢であり、後進が育っていない企業
②技術やノウハウなど、その会社のウリになるものが属人的であり、伝承・仕組化による再現性の担保がされていない企業
③カニバリ領域を自ら破壊できない企業

③については、少し補足をします。

カニバリとは「カニバリゼーション」の略で、「共食い」という意味です。自社の新規事業が社内の既存事業を浸食し、互いに売上を奪い合ってしまう状況を指します。本当は時代の変化とともに新しい事業へシフトさせるべきなのに、カニバリ領域ができ既存の主力事業を失うことを恐れ、新規事業を阻むカルチャーがある企業のことです。

この3つを絶対にやらない。そうすればさくら事務所は持続可能な企業になれる可能性が高まる。私はこう仮説を立て、経営に邁進してきました。

まず、①について。私は、私自身がベテランで高齢者と呼ばれる年代に入る前に、私よりずっと若い人、しかも社長一人体制ではなくチーム経営体制を作って経営を引き継ぎたいと考えていました。そしていま、私の思い描いていた以上の若くて優秀なチームが育ち、今後の経営を引っ張っていってくれることになりました。私は安心してバックアップ側に軸足を移すことができます。

②については、当社のホームインスペクターやコンサルタント、それだけでなくその他の職種に関しても、みなさんが必死で身につけた知見、経験値を惜しみなくシェアして、たくさんの仲間を育ててくれています。このカルチャーは本当に素晴らしい、誇れるものだと感じています。
それら知見の社内共有、再現性のための仕組化や育成フローも一定整備してきましたが、今後のDX戦略とともに一層、注力していきます。

そして③については、これからのお話ですね。ホームインスペクション、マンション管理コンサルティング、不動産仲介といった事業を軸に手がけている当社ではありますが、10年、20年後もこのまま……とは思っていません。できるだけ早いタイミングで新しい技術や考え方を取り入れ、私たち自らが古い事業は壊し、新しい事業を作っていく。そういうチームでありたいと考えています。

「さくら事務所でしか得られないサービス」を探求し続ける

少し前のベストセラーに、『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』(リンダ・グラットン著)という本があります。人生が100年を超えようとする時代に私たち個人が幸せに生きていくには経済資産など目に見えるものだけではなく、「変化する力」が必要である、といったことが書かれていました。自らが自らのこれまでを破壊し、変化し続けて、いざ一生を終える時に「果たして何人分の人生を生きたのだろうか」と思えるくらい何度でも生まれ変わる力こそが、これからの自分たちを支えてくれる。これは個人だけの話ではなく、会社にとっても同じことだと私は思っています。

会社が持続可能なものであるためには何が必要か。「廃業する企業に共通するもの」というふうに逆側から考えた前述の3つに加え、私がさらに1つ、とても大切だなと思うことを挙げるとしたら。

ここでしか得られない体験を届ける

この1点に尽きます。どこか他で手に入れられるものは、どんなに価格が安かろうと、どんなに便利だろうと、どんなに早かろうと、どんなに自分たちがいいものだと思っていても、いつか代替されていくでしょう。
「さくら事務所でしか得られない」ということが大事なのだと私は思います。さくら事務所しか提供できない価値や体験。今後も私たちは、そういうサービスを探求し続けていきたいです

私はこの10年間、経営者の私がすべき仕事として、主に3つのことに注力してきました。1つ目は、「笑顔を作る」こと。ご依頼者様はもちろんのこと、さくら事務所と業務で関わってくれる人たち、当社メンバーも含めた全員が笑顔になることを目指す。2つ目は、「機会を作る」こと。一人ひとりが成長する機会、新しくておもしろい体験ができる機会を創出する。3つ目は、「仲間を作る」こと。私よりずっと優秀で、チャーミングで、視野が広く、視座が高く、多くの人を巻き込み魅了してくれるような仲間を作ること

やってもやっても自分の理想には届きませんし、正直、未熟な経営者だったと反省しきりなのですが、3つ目の「仲間を作る」こと、これだけは胸を張って実現できたと言えます。

仲間ができると、見られる夢が大きくなるんです。具体的に行動に移せることがどんどん大きくなるんです。「協力」という言葉の「協」という字は、「十」に「力」が3つですね。たくさんの力が合わさっているというのがこの字の意味です。さらに、訓読みすると、「かなう(協う)」と読むんですよね。たくさんの仲間が増えて、たくさんの力を合わせることで、願いが叶う。
新しい体制でアップデートした新生さくら事務所グループで、これからも私たち自身が絶えず変化しつつ、また多くの素晴らしい仲間をつくり、たくさんの夢を、そして願いを、叶えていきたいと思っています。


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