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今回は、三宅 夏貴(みやけ なつき)のインタビューをお届けします。
三宅は高校卒業後、オーストラリアで7年間過ごし、飲食業界でスタッフから店長、マネージャーへと抜擢され、飲食店立ち上げにも従事。帰国後は外資商社へ転職するも、飲食業界への思いが募り、2021年10月、リディッシュへジョインしました。
そんな三宅のキャリアについて、前編・後編に分けてお届けします。前編の本記事では「リディッシュに転職した理由」や「ベンチャーで役立つ仕事への向き合い方」、「仕事で大切にしていること」についてお話しします。
ベンチャー企業で成長していきたい方や、飲食業界に関心のある方、将来のキャリアを考えている/やりたいことがある方はぜひご覧ください!
飲食スタッフから店長、マネージャーへと昇格。「みんなが幸せになる飲食店を作る」という夢を抱く
ーー三宅さんのキャリアはどのようなところからスタートしましたか?
母の実家がもともと料亭だったので、お皿を下げたり、ちょっとお酌をしたり、お手伝いをすることが多くて。飲食店は身近な存在で、高校生になってアルバイトを始めるときも、迷わず飲食店で働きたいと思いました。
どのお店で働こうか迷っていたら、母親からクリスピークリームドーナツのバイトを勧められたんです。当時は高校生というだけで時給が低いのが当たり前だったのですが、同社は社会人と同じ時給というフラットな社風。オープニングスタッフの募集で、ゼロからお店を作っていけることにも興味があり、そこでバイトを始めることにしました。
入社後に驚いたのは、バイトにも関わらず接客やカスタマーサービスを本気で学べたこと。会社の福利厚生でホスピタリティ研修を受けることができ、“お客様に笑顔になってもらうには”というのをいつも考えながら働いていましたね。
ーー高校生の頃から、お客様のことを考えて働いていたんですね!その後はどのような道に進んだのですか?
家庭環境の影響で昔から英語や海外に触れる機会が多く、いつか海外に行きたいと思っていました。そんな矢先に大失恋をして、半分やけになりながらも「もうやってやる!」という気持ちになって、高校卒業後すぐに海外に行くことを決意しました。
親に相談すると、1年くらいの短期滞在なら良いとのことで、親戚の住んでいるオーストラリアに渡豪し、語学学校に通い始めました。そしたら、想像以上に居心地が良くて、ずっと海外に居たいと思ったんです。とはいえまだ未成年だったので、「海外永住を目標にしたい」と親に話したところ、「最初と話が違う。もう1人でやっていきなさい」と突き放され、仕送りを全部止められてしまって…。
それで仕方なく、ほとんど英語は話せませんでしたが、近所のラーメン屋さんで皿洗いのバイトを始めたんです。裏方とはいえ早く英語を話せるようになりたかったので、めちゃくちゃ勉強していましたね。そしたら、外国人が多い職場だったこともあり、2〜3ヶ月で話せるようになってきました。
そんな中で、ある日お客様がホールスタッフに大声でクレームを言っていて、みんな手に負えない状況になっていて。「ちょっと三宅さん対応してくれない?」と助けを求められて、戸惑いながらも一生懸命対応すると、お客様が納得してくれて、状況を落ち着かせることができたんです。
ちょうどそのとき、オーナーがお店に来ていてその様子を見ていたようで、「あの優秀な子は誰なんだ?皿洗いじゃなくてすぐにホールスタッフにして」と店長に指示を出してくれたみたいで。翌日からホールに出て給料も上がり、サブマネージャーのような立ち位置になりました。そこから、私の第二のキャリアが始まったような感じですね。
ーー周りの人が見てくれていたんですね。接客をするようになっていかがでしたか?
やっぱり私にとっては、お客様と関わること、喜んでもらうことが天職だなと思いましたね。それが私の喜びややりがいでもあるので。そして、当時の店長が独立するとのことで、「お店を三宅さんに任せたい」と言っていただいて、店長になりました。
店長という立場として、お客様だけではなくスタッフのみんなにもより目を向けるようになりました。みんな楽しそうに働いているのか、居心地はどうなのかと気にかけながら、できるだけ鼓舞したり寄り添ったりしていて。
そしたらなんと、今までのアルバイトスタッフの多くは数ヶ月ですぐに辞めていましたが、私がリーダーになってからは1年以上働く人が多くなったんです。「三宅さんがいてくれたから、こんなに長く居られたよ。本当にありがとう」「身近に家族がいないけど、ここがホームのようだった」などと、退職するときに感謝の言葉までもらって…。
今まではお客様を幸せにする、笑顔にするために邁進して来ましたが、それだけでなく仲間からもそういう風に思ってもらえるなんて、こんなに良い仕事ってないなって本気で思ったんですよ。そして、お客様もスタッフもその家族も、みんなが幸せになるようなお店を作りたい!と、独立を志すようになりました。
1年後にはマネージャーに昇格し、店舗展開にも携わるようになり、日本食店の立ち上げ時には『UMAYA』という店名を名付けました。少しずつキャリアが広がっていくなかで、オーストラリアの調理師免許を取得したり、さらに本腰を入れて現場での修行を続けたりと、夢に向かってキャリアを歩んでいくようになりました。
ーースタッフからの感謝の言葉が、夢を抱くきっかけにもなったのですね。その後はどのように進んでいったのですか?
そうですね。日本での独立を考えていたので、帰国後にまずは社会人経験を積もうと思い、外資系の専門商社に就職しました。特に職種や仕事内容にこだわりはなく、とにかく夢のために役立つ経験を積みたい、という気持ちでいっぱいでしたね。今思うと正直すぎますが、面接で5年後にどうなりたいかと聞かれて、「飲食店を作りたいので、そのために社会経験を積みたいです」と言ったくらいです(笑)。
その上で採用してもらい、セールスエンジニアとしてカメラモジュールの開発プロジェクトに携わりました。1年の半分以上を海外で過ごせるという恵まれた環境で、あらゆる経験を積むことができました。約3年後、そろそろ本格的に夢に近づいていこうと思い、飲食業界に転職することにしました。
「絶対にここで働きたい」と直感がはたらいた。何よりもお客様への価値提供を最後まで諦めない
ーーなぜ飲食業界のなかでリディッシュを選んだのですか?
入社前に月末の締め会に参加させてもらって、「絶対ここで働きたい」と直感で思ったんですよ。なぜかと聞かれると難しいのですが、楽しそうな雰囲気とか、メンバーのみんなと初対面だと思えないくらい打ち解けられるとか、そういう感覚で選びました。
実際にみんな夢や目標があり、自己実現のためにひたむきに頑張っていて、いつも刺激を貰っています。オンオフの切り替えが上手いので、仕事に集中するときは集中する、はっちゃけるときははっちゃけるなど、メリハリのある働き方をしています。また、若手を応援してくれる先輩ばかりで、指図するというのではなく、見守りながらリードしてくれるような感じです。
「失敗しても良いから、スピード感をもってやっていこう」という社風なので、どんどん自分で考えて行動できます。私はこの挑戦しやすい文化が好きですね。
ーー何か惹かれるものがあったのですね。現在どのような仕事をしていますか?
飲食特化の会計・税務サービス『Cross Point』の営業です。お客様のお悩みや課題に合わせて、どのようにサービスを活用したら良いのかを一緒に考えて提案しています。
会計や税務に携わるのは初めてだったので不安もあり、代表の松隈に「私なんかにやらせたらダメですよ!」と言っていましたが(笑)、「これも挑戦だと思うからやってみたら」と背中を押してもらって一歩踏み出しました。
2021年10月に入社した頃はサービスができたばかりで、みんな右も左も分からない状態。マニュアル作りや体制を整えるところから関わり、イチからサービスを大切に育ててきました。最初は実績作りのためにテレアポから商談までやっていましたが、最近はおかげさまで件数が増え、商談をメインに担当しています。
ーー実際に仕事をやってみて、どのようなときにやりがいを感じますか?
お客様の多くは飲食店開業を考えている人や、経営に不安を抱えている人。あらゆるお悩みが解消されてほっとしている表情をみると、頑張って良かったなと思いますね。
『Cross Point』のサポートは基本的にオンラインで実施するのですが、飲食業界ではあまり馴染みがなく、最初はサービスに対して不安を抱かれることも多いんです。会計・税務という重要な部分を外部に任せることに対して、慎重になるのは当然のことですよね。
実際に商談の途中で「低価格で便利だと思うけど、オンラインか…」と抵抗を感じているお客様がいました。ご契約いただけないかもしれない、と諦めかけましたが、そのとき頭にパッと閃いたんです。「オンラインで悩みを解決できるということを、今この瞬間に体感してもらおう」。残りの商談時間はあと15分。意を決して「残りの時間で何でもお悩みを1つ解決します!」と言い切りました。
すると、「海外出店を考えているけど、どうやって進めたら良いのか分からなくて…」というご相談で、それは私の得意分野でもありました。海外でのリアルな経験を交えながら、あらゆる視点から解決方法やアドバイスをお伝えしたところ、「夢中で話し込んでしまいました。ありがとうございます」と、大変満足してくださったんです。オンラインに対する不安も拭えたようで、「ぜひよろしくお願いします」と快くご契約いただきました。
お客様の表情がどんどん明るくなっていき、気持ちよくご契約いただけて本当に良かったですね。
ーー商談中もお客様に喜んでもらうことを考えているのですね!
はい。やっぱり自分が欲しいと思えるような状態で、お客様にサービスを提供していきたいですから。私たちも興味が湧いても結局買わなかったモノやサービスに、何かしらの理由があるように、お客様も何かが引っかかっているはずなので、それをキャッチして解消するように心掛けています。
あとは、知識や情報の共有を惜しまないことをとても大切にしています。特に営業は数字を追うため、「自分だけが知っていたら得をする情報」がたくさんあります。でも、だからといって情報を独り占めしていたら、協力的ではない組織になってしまいますよね。チームワークを大切にしながら働きたいので、いくら自分が努力をして手に入れた情報であっても積極的に共有し、チーム力の底上げに貢献するようにしています。
最後までお読みいただきありがとうございます!後編では三宅の担う「チームマネジメントの工夫ややりがい」や「リディッシュが社会に対して与えること」、「リディッシュに向いている人」についてお伝えします。お楽しみに!