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採用という名の投資

こんにちは。R-STORE『ハンサム』浅井です。

最近、採用の面接が多い。多くの方にご応募いただき本当に嬉しい限りだ。この場を借りて御礼申し上げたい。ところで、先日面接をさせていただいた方が志望理由として「御社で不動産の勉強したい」「成長したい」と仰られて、「はて?」と考えてしまった。

もちろん、勤勉であることは結構なことだし、成長してもらえば会社としても嬉しいのだが、それが目的になってしまってはどうなんだろう?と。同時に僕が新卒でイデーの面接を受けた際に、当時の社長の黒崎さんが「お金を払って勉強する学生と君たちは違う。お金をもらうんだから、会社に対して何ができるかを聞かせろ」と言われたのを思い出した。当時、僕が何を答えたのかは忘れてしまったが、最近になって黒崎さんの質問の意図がやっと腑に落ちた。それは、僕たちは会社にとって投資商品なのだということだ。会社はこの人に「給料」という名の投資をしたら、リターンが返ってくるかどうか、どのくらい返ってくるかを見ている。投資リターンが少なそうであれば、もしくはマイナスになると判断すれば採用しない。リターンが大きそうであればぜひ来てほしいということになる。だから「お金をもらうんだから、会社に対して何ができるか」を黒崎さんは聞きたがったのだ。「お前たちに投資すると、どれだけのリターンがあるんだ?」と。

ところで、僕たちは基本的には不動産業界の経験者を採用しない。BOOK AND BED TOKYOについても同じ採用方針で、ホテル業界の経験者は基本的に採用しない。僕たちは過去や業界の慣習にとらわれず、「顧客の体験を最高にする」ということにこだわっていて、ときには業界の慣例をばっさりと切り捨てることも厭わないが、業界経験はそういった場合に必ずと言って良いほど邪魔になるからだ。しかし、そうした採用方針だから業界未経験の人や新卒ばかり採用するわけで、前職での実績は参考になることはあっても、当てにはならない。だから我々の会社に面接に来てくださるかたには、ぜひ前職の実績以外でどんな投資価値があるのかを聞かせていただきたい。我が社に対してどんな貢献ができるのか聞かせてほしい。具体的な成果でなくても良い(未経験なんだから、そうであるはずがない)。「元気が良い」とか「明るい」とか「話が楽しい」とか、そういうこともすごく重要だ。「売上に対する貪欲さ」とか「稼ぎたいという意思」とか「さぼらない」とか、そういうことも重要。実績は何もない。だからこそ人間力の勝負だ。

そう言えば、僕が大学を卒業して就職活動をしているとき、目の前にいる面接官に向かって、腹の底からの大声を出して挨拶をする、体育会の出身と思われる学生がどの面接会場にもいた。面接官が思わず耳を塞ぐような大声だ。その光景を当時の僕は鼻で笑っていたけれど、今考えてみれば「僕は新卒なので、経験も何もありません。業務面では今すぐに貢献することはできません。でも元気だけはあるから、会社を明るくできます。めげません。そこに投資してください。」というアピールだったのかもしれないと思う。建築学科を出たというだけで、会社に貢献できるスキルがあるかのようなアピールをしていた僕よりも、数段魅力的に見えたことだろう。彼はあの会社に採用されただろうか?

浅井

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