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「働き方改革」は「経営改革」

最近は、国を挙げての「働き方改革」が言われていますが、直近ではプレミアムフライデーもすでに完全に忘れられていますし、この取り組みについても私は当初、労働者へのゴマすり程度に思っていました。そしてそのツケは企業にまわってくるんだろうなと。



しかし最近、この「働き方改革」への考えは変わりました。実はこの2月に、2週間ほど休暇を取って、次男と2人でアメリカを旅行してきたことがきっかけです。久しぶりのアメリカ滞在は緊張しましたが、大自然に感動し、新たなサービスに驚き、本当に価値のある時間を過ごせました。旅の最後、サンタモニカの海岸を、二人自転車で疾走した感覚は、今でも忘れられません。リフレッシュとはまさにこのことだと実感しました。

ただ、貧乏旅行だったので、半年前にマイルで予約しなければなりませんでした。つまり、半年後に業績が上がっていて、組織が上手く回っていなければ、旅行には行けません。しかし、なんと、旅行の3ヶ月前には、年間の予算達成が確実で、昨年対比でも大幅な伸びを示していました。私は何の心配も無く、次男とアメリカに旅立つことができたのです。これは社員からの贈り物と、心から感謝しました。



そして帰国後、社員にも連続した休暇を取ってもらうことを決め、マネージャ会議に諮りました。全員総論は大賛成、しかし実際に、土日も含んで連続9日間、全員が順番に休むことを想定すると、当然ですが根本的に仕事を見直す必要がある、との議論になりました。人に依存した仕事はなくさないと、誰かに代わりを頼めないし、徐々に変形したり継ぎ足されたりした業務プロセスは、整形しないと外から理解できません。休暇を支援してくれる人たちとのコミュニケーション、外部パートナーとの情報共有もする必要があります。

そして、この休暇取得のために、パートナーを増やすこと、残業でカバーすることは、禁じました。結果、休暇を取るためには、仕事内容の棚卸しを行って、仕組みや役割をみんなで見直せざるを得ないということです。日本企業は社員個々の優秀性が高く、またお互いがカバーしあうことに慣れすぎています。「この仕事さえやりきれば」と、祈るように毎日残業しては週末にぐったり、休みもろくに取らず会社に出てくるというような過ごし方は、本人以上に、会社にとってもマイナスです。欧米流が良いとは思いませんが、日本流はもっと良くない、新しいことを発想するには、日々の流れを断ち切った時間と、環境が必要だと、次男とのアメリカ旅行でつくづく思ったのです。


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努力と根性、24時間◯◯マン、死ぬ気でガンバれ! は、私も取っていた日本の典型的な経営スタイルでした(みんな、ゴメンね)が、今の時代では絶対にワークしません。今回期せずして私が実施した、「ひとり働き方改革」には、多くの気づきが在り、政府の思惑とは関係無しに、これを「経営改革」の根幹にすることを決めました。もし今年度中に、全員が、連続休暇を取れたとしたら、それはみんなの生産性が向上したことの証であり、結果、当社の業績は、劇的な向上を図れているでしょう。

なので、みんな、ちゃんと休んでね!

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