橋本 インターンをしていく中で最初は大学生が思い描くような大きな仕事はできず、作業ベースのような地味な仕事からスタートしていくけどそういう状況でも楽しめた?
児玉 自分が仮にいくら知識があったとして、仕事の場で成果として結び付けて実力を証明しない限りそれだけの責任や仕事は与えられないと考えています。
この考えの根本に部活で陸上競技に取り組んでいた時とリンクする部分があります。中高、特に中3から始めて高校3年まで続けた陸上競技では、始めたタイミングは遅かったですが、普段の取り組みや実力から高校で長距離部門のキャプテンを任せられました。責任を任せられる人がどのような人かはこの経験から直感的に理解していました。その延長から普段の業務でも前向きに取り組むことができたのだと思います。
橋本 そうすると、当時から指示する人の意図をジョージは高校の経験から理解していたからこそ、インターンでの仕事の振られ方も全てが興味を持てることばかりではなくて、興味を持ちにくいことでも、将来のステージアップに繋がると理解していたわけなんだね。
児玉 そうだと思います。
橋本 ちょっとずつ仕事ができるようになってきたわけなんだけど、この10ヶ月を振り返って、ここが自分の中でインターンの面白さや自分に活気づけ始めたターニングポイントはあった?
児玉 ちょうど3,4か月ぐらいですかね。後輩のインターン生が立て続けに入ってきたタイミングがあり、今までは教えられる立場でしたが、今度教える側の立場にもなり、常に自分が新しいことを教えてもらう際は教えることまで見越しながら新しいことを学ぶようになりました。
あとは、3月から携わるようになった海外事業がきっかけですね。始まりは、3月に東京ビッグサイトで行われていたオートアフターマーケット(部品展示会)に行った時に出会った海外サプライヤーとの交流がきっかけです。グローバル産業である自動車は世界中にビジネスが展開されており、特に台湾はスマートフォンに組みこまれる半導体や高性能な自動車部品を製造する一大拠点となっている製造大国です。すでに北米や欧州と言った巨大市場と取引している海外サプライヤーと情報交換を目的に交流し、メールで「こんな部品を作れる?」と日本で需要があり、供給がないような部品を台湾で作れるのか聞いてみたりしていました。その後、GW前に台湾現地へ渡航することになりました。
この1か月での一連の流れは一番ダイナミックだなと思いまして、自分が頭で思い描いていた海外とのコミュニケーションというのは、日本でお客様や仕入れ先など取引先との関係構築するコミュニケーションと同じでそれが海外にも通用するのだなと思い、より一層今やっている既存の仕事にエンジンがかかったと思います。共通のスキル、共通のスタンスでどちらもうまくいくのだなと。だから、社長や社員のやり方を今以上に学ぼうと思いました。
具体的に言うと、仕入れ先では相手を動かす、不備がないように動いてもらう、納期を早めてもらうことは海外の取引先でも同じことが言えます。規模は大きくなるとは言え、根本は同じだと実感しています。
ただ、日本と海外に共通点はあるとはいえ、自分が日本での仕事を経験してどれだけ昇華できているかで、海外の方達に向けるマインドが変わってくると思います。私はプライベートで日本に住んでいる外国人と友達になることが多々あります。大学生生活の前半では、国の文化、価値観のズレから相手を動かすことに難しさを感じていました。割と彼らはマイペースな部分があるので(笑)
当時は全く相手を動かすなんてできていないと思っていましたが、パーツワンのインターンを通じて、人の考えを見抜くことやそこから相手にこちらの意図を理解させ行動させることへのマインドを学びました。パーツワン流のコミュニケーションレベルは私が今まで経験したアルバイト先の社員たちとは明らかにレベルが違うと感じています。一つ一つの当たり前レベルが高いですので、相手の人柄にお任せするのではなく、多種多様な人たちにも通用する力が身につき始めたと思います。
橋本 ジョージが交渉を始めた頃ってなかなか結果が出ず、失敗していたイメージだったんだけど、どのように視点を切り替えたり、考えを発展させていったのかな。そこで気づいたことはある?
児玉 そもそもゴールの設定を間違っていました。結果だけ到達することばかりに意識が向いていてそれ以外は特に何も考えていませんでした。仮にその場で交渉がうまくいったとしても相手に不快感を与えてしまったかもしれないですし、強引さが出てしまうと思います。そうではなく、相手に快く動いてもらうことをまず最初に通過点として設定し、仮にそこで失敗しても次にトライできるチャンスを作ることができるかもしれないですし、うまくいけば次からもっとやりやすい状況にできるかもしれません。相手を自社の利益だけのために見るのではなく、相手も自分と対等な一人の人間として心を動かしてもらうことが通過点だと考えが改まりました。
橋本 そうすると、目の前の結果を求めるのではなくて、長期的な視点でお互いの関係であったり、会社としての存続も絡んでくるからそこまで交渉では考えていく必要があるってことだね。
【児玉】そうですね。
橋本 ではパーツワンでインターンを振り返って、仕事で磨かれたことやできていないことが改善されたことはある?先ほど、自分は詰めが甘いって言っていたけど?(笑)
児玉 ミスを防いで生産性UPに繋げることは特に考えています。ミスはその場の損失だけでなく、連鎖的に引き起こす影響がすごいと感じていますので、全体を見て動くことでミスをすることの重さを一つ心の中に持てるようになりました。それにより、常に緊張感を自分に持てるようになりました。
パーツワンではミスを次回防ぐために意識するで処理することは認められていなくて、ミスを防ぐための仕組みづくりを自分で答えを出し、意識しなくても改善できる工夫を求められています。それを自動的に行っていくことで自分の調子が悪くても、一定以上のパフォーマンスを発揮できると思います。
橋本 インターンをするまでは自分の中で自己完結するイメージ。会社を通じて、全体にもっと影響は及ぶのだなと思ったんだ。だから、自分がやっていることに無責任では駄目だよね。それがジョージにとって気付いた責任感なんだ。
児玉 仰る通りです。
橋本 では、締めの方に移っていくね。インターンを始めたジョージは3年生で自動車や中古部品に興味を持ったから、インターンに応募してくれたと思うのだけど、もし自分が気持ちや興味を除いて、物理的に1,2年生の早い時期から長期インターンには挑戦しようと思った?
児玉 挑戦すべきだったと思います。自分はここまでいろんなバイトを経験したのですが、ほとんど1日だけで完結する派遣の仕事ばかりでした。数百時間を費やしてきましたが、パーツワンのように成果に向けてプロ意識を持って取り組むインターンを1,2年生から知っている場合は早くから時間を割くことで社会人マインドや会社の考え方を知れれば、間違いなくそちらの選択を選んでいたでしょう。自分は大学で扱っている学問とビジネスは結びつかないですけど、だからこそ違った発見を多くすることができると思います。なので、1,2年生のうちからチャレンジできるのであれば、いち早く行動したほうがいいと思います。
橋本 僕は新卒採用を通して、大学生と関わる機会が多いポジションにいるから分かるけど、長期インターンをやることって彼らにとってはとても勇気のいることだと思うのね。そういう人たちでもどうしたらチャレンジはできるのだろうか?
児玉 何か周りに1人でもインターンをやっている人がいれば、過度な不安を取り除けると思います。周りにいない場合は自分から行動を起こして、インターンをしている人に話を聞きに行って、その上で判断をしないといけないと思います。
なんで怖いかと言うと、単純に知らないからなんですよね。だから、生の話を聞くこと。それは別に企業の人に聞かなくても、そこに近しい関わり方をしているインターン生でもいいと思います。あとは例えば、自分が興味ある企業のインターン生に話を聞かせてもらう機会を作ってもらうように自分から投げかけたりすることで自分の不安を取り除けて、インターンへの抵抗は軽減していくのではないかと思います。
橋本 ありがとうございます。これからも色んな大学生とパーツワンが触れる機会はあると思うけど、ジョージから学生たちにメッセージはありますか?
児玉 これからの時代は自分の実力を高めて、それによって安定を手に入れる時代に変わったと思います。自分を鍛える意味でも学生のうちから長期インターンを始めることは一番の近道というかベストな選択だと思うので、少しでも将来良い自分になりたいと思う人はインターンを始めてみたらいいと思います。抵抗がある人はまず話を聞いてみることからスタートしましょう。
橋本 最後に。これから出会う学生の中でどういう人と一緒にパーツワンで働きたい?
児玉 一緒に働きたい人は学ぶことが好きな人です。ただし、学校での成績がいいという意味ではなく、
常に新しい学びの連続であるベンチャ―企業での業務を楽しめる人のことです。
私自身一から海外新規案件を担当し、外国語での文書作成や国際送金の方法などを一から学んで業務を行ってきました。
自分自身にとって、あるいは組織にとって初めてとなる挑戦をともにやり抜いていけるメンバーをお待ちしています。
『インタビュアー橋本による後半の振り返り』
今回のインタビューを通して、パーツワンという会社はこのように表現できると思いました。
「苗を育てて花へ開花させるファーマー」
大学生までにある程度の人格形成ができており、自分に実力があるのかないのかわからず、まだ苗の状態。自分が果たして社会や仕事を通じて、苗ではなく花に成長し、仕事の成果に導けるか不安を持っています。それがパーツワンのインターンを通すことで苗に肥料を与え、すくすく成長できるような環境だと思いました。パーツワンに来るインターン生は将来のキャリアに不安を持ちながらもまだ見えていない自分の可能性に期待を持ちながら仕事を頑張っています。始めるタイミングは1年生だろうが3年生だろうが関係ないです。一緒に挑戦できる人と私は一緒に働きたいと考えています。