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PAJレポート「アドベンチャープログラムコーディネーター奮闘記」(前編)

プロジェクトアドベンチャージャパン(PAJ)のアドベンチャーエデュケーションチームには、「コーディネーター」という仕事があります。今回は2019年5月入社のあゆみ(伊藤歩美)がコーディネーターになっていく道のりに同行し、コーディネーターの仕事、価値について一緒に考えました。

#00「営業ではなくコーディネーション!」

PAJでは、企業や学校から受託したプログラムの企画提案、実施、ふりかえりまでを一気通貫でコーディネーターが担っています。一般的に「営業」と呼ばれている職種のようですが、「営業の要素はありますが、コーディネーターの仕事=営業ではありません!」とコーディネーターチーム・マネジャー、のんちゃん(青木望)。しかし、「PAJのコーディネーターとはなんぞや?」ということは、今まではっきりと言語化されてきませんでした。

あゆみが入社したのを機会に、2019年7月から9月にかけて、あるプログラムを通した、あゆみのコーディネーターとしての学びを密着取材しました。

コーディネーターとは何か、それはどんな価値を提供する仕事なのか、あゆみ自身は何を学ぶのか、を追っていきます。

#01 クライアントとの打ち合わせ

【信頼関係を築く】

2019年7月某日、今まで担当していたのんちゃんと一緒に初顔合わせの日。数年来、プログラムを提供させていただいている多国籍プログラムです。

ちょっと堅めの表情のあゆみと、今までの関係性を表すリラックスした笑顔ののんちゃん。のんちゃんが先方と築いてきた関係性を感じられる時間でした。

初めてコーディネーターに同行しましたがクライアントに信頼してもらえる関係づくり、双方が持っている思いを言葉で擦り合わせることの大切さを感じました。

【プログラムの擦り合せ】

打ち合わせの中で、クライアントから「ただつながる、仲良くなるのではなくて、個々人が責任を持ち合って最大限のパフォーマンスをしていくこと」についてご要望をいただきました。

その点に関しては、「先方も私達も目指している方向は同じなので、その方法を詰めていく」(あゆみ)ことが鍵になりそうです。

先方の望んでいること、持っている課題を解消していけるものをプログラムの形にして提案するのがコーディネーターの仕事のひとつです。そこで大切なのは、相手の話をじっくりきいて、プログラムの根幹に染み込ませること。このことをのんちゃんは「解釈ではなくて、そのまま取り入れることを目指しています」と言います。

【打ち合わせを終えて】

「いまは自分の用意したものを説明することに終始してしまいますが、インタラクティブに相手の思いを引き出したり、先方とこちらの思いをしっかり擦り合わせていったり、近づけていけるようになりたいです。そのためにはクライアントとの関係を築くこと、いろいろな視点を持つことが大切だと改めて思います」(あゆみ)

今回のプログラムには前任者のんちゃんが打ち合わせから報告まで同行します。のんちゃんがプログラムデザインで大事にしていることは、「プログラムについて自分なりの言葉で言語化しておくこと」だそうです。そうしないとプログラム自体がブレてしまうし、事後の報告をするときにも何を報告していいかわらかなくなります。あゆみはどのような言葉で提案にしていくのでしょうか?

#02 PA体験とプログラムデザイン

【初めてのPA!】

2019年7月末、あゆみは5日間のPA指導者講習会に参加しました。あゆみにとって初めてのPA体験です。

5日間を終えたあゆみは仲間と関わり合うことで、改めて自分のことを知る時間になりました。そんな時間があったからこそ、「全力でやりたいと思ってやった5日間だった」(あゆみ)という参加の仕方ができたのかもしれません。

そしてコーディネーターの意気込みをこう語りました。

「TPシャッフルというアクティビティを目を閉じて喋らないという設定でやりました。2回トライしたのですが、端っこに立っているときと丸太の真ん中に立っているのときに全く違う感覚がありました。自分の置かれた状況で、こんなにも見える世界が違うんだということがわかりました。プログラムデザインをする中で、どこまで考えられるかはわからないけれど、圧倒的に参加者に寄り添ってプログラムを作りたいと思いが生まれました」(あゆみ)

「クライアントの意図」と「その場にいる参加者に寄り添うこと」をコーディネーターとしてどのように支えていくかがポイントになりそうです。

「みんなが体験に集中できる環境をつくっていきたい。私達は目的や意図を持ってプログラムの場に行きますが、そこで起こっていることを大切にすることが大事だと改めて思いました」(あゆみ)

「このプログラムがおわったとき、自分がここに関われていてよかったと思っていたい。私がそこに関わっていることでチームや場に緩やかなインパクトを与えられている存在でいたいし、プログラムを通して個々の学びを最大化していきたいです」(あゆみ)

しかし5日間の講習会と違って、企業研修は短期プログラムがほとんど。決められた時間の中で、どこまでアウトプットできるかを問われるため、入念に事前の準備を進めていきます。

ファシリテーターとも事前の打ち合わせをします。クライアントと詰めたプログラムの目的、テーマ、当日の進行などについて共有し、いよいよ当日を迎えます!

(後編に続く。後編は11月20日掲載予定)

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