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「すべての漫画を、すべての人に。」というミッションのもとで、漫画家の持つ漫画作品の収益最大化や漫画家の創作活動をサポートする事業を多角的に展開するナンバーナイン。
そんなナンバーナインで働く人々がどんな思考で仕事と向き合っているのかをお伝えするために、「中の人インタビュー」を実施しています。
前回は、クリエイターエコノミー事業部を率いる二人に普段は聞けないサービスの裏側からナンバーナインの大いなる野望まで、赤裸々に語ってもらいました。
今回は、売上が昨年比で200%成長を遂げるなど急成長するナンバーナインをバックオフィスから支える経理部門のメンバーにお話を伺いました。
漫画好きが高じてSNS経由でナンバーナインを知り、入社を決めたという二人。安定した職場からベンチャー企業の経理へ転身したことで感じる戸惑いや仕事のやりがいなどを根掘り葉掘り聞いてみましたので、少しでもチームの雰囲気を感じ取っていただけたらと思います。
写真左より、コーポレート本部 経理部マネージャー・十良澤拓(じゅうりょうざわ・たく)さん、同メンバー・佐藤葉月(さとう・はづき)さん
* * *
きっかけはSNS。どうせ働くなら”好きなもの”と関わる仕事がしたい
ーー中の人インタビュー第二弾、よろしくお願いします!お二人は経理チームということで、普段どんなお仕事をされているんですか?
佐藤さん(以下、佐藤)
私は主に経理チームのメンバーとして月次の決算対応を行っていて、日々の伝票の計上や、freee(会計システム)経由で事業部から申請されてくるもののチェックをしています。いわゆる企業の財務状況を報告する財務諸表に計上していく仕事です。あと、法務も兼任しています。
十良澤 拓さん(以下、十良澤)
僕はマネージャーとして佐藤さんが整えてくれた資料を確認したり、会社の資料作成や仕組みを作ったりもしています。今、ちょうど会社として次のフェーズに向けて動き始めている段階なので、承認フロー見直しや会計システム導入など、ナンバーナインにおける最適な仕組みについて経営陣とも話しながら構築しているところです。
ーー もともと経理や法務のお仕事をされていたんですか?
十良澤
僕は新卒から6年半、地元・北海道で医療事務をやっていました。
佐藤
偶然ですが私も北海道出身で、前職では50年続く老舗レンタカー会社の総務兼経理として働いていました。法務は未経験でしたが、前任者の引き継ぎを受けて担当することになりました。だいだい8:2ぐらいのバランスで経理と法務の仕事をしています。
ーー 北海道からなぜ、ナンバーナインへ?
十良澤
僕にとってナンバーナインは3社目で、2019年2月に入社しました。新卒で入った医療事務は総合職採用で異動もあって、年功序列が色濃く残る会社でした。最終的に診療所の事務主任をやっていたんですが、事務の経験がない事務長の下で働くことになって、人事制度に疑問を抱きはじめるようになって……。本社に掛け合って、採用方針などを聞いたりもしたんですけどね。
次に転職した会社は合わなくて、すぐに退社してしまったんです。そんなときにTwitter(現X)でナンバーナインの求人募集を見つけました。僕はもともと漫画が好きでエンタメ系の事務職をずっと探していたので、東京にすらいなかったんですけどダメ元で応募しました。
佐藤
私は2022年6月にナンバーナインに入社しました。私もナンバーナインを知ったきっかけはSNSです。
前職は地元では大手ということもあり、経営的にも安定していて。だから新しいことをやるというよりは決められたことを決められた通りに行う、ルーティンワークだったんですよね。そんな時にナンバーナインの求人募集の投稿をTwitter(現X)で見かけて、同じ経理の仕事をするなら好きなものに関われたほうが楽しそう……と、ほんの軽い気持ちで「カジュアル面談」を希望しました。そしたら、それがほぼ一次面接だったという(笑)。
ーー 好きなものと関わって働きたい気持ちがあったんですね。とはいえ、地元を離れて東京のスタートアップで働くというのはなかなかチャレンジングな決断だったのでは……?
佐藤
たしかに職場の規模感や社風は異なりますが、入社前に雰囲気を知ることができたのは良かったかもしれません。というのも、面談の際に役員から直接お話を聞くことができたんですよね。
その面談の相手が役員のころくさんで、「カジュアル面談なのに役員が相手だなんて全然カジュアルじゃないじゃん!」と思って緊張はしましたけど(笑)。
十良澤
僕が入社した当時のナンバーナインはまだ3期目のスタートアップ創業期に近くて、人数は10人ぐらいでした。
2社目の転職がうまくいかなかったことが僕にとってはトラウマだったので、不安がまったくなかったわけではありません。でも、Twitter(現X)での社員募集の投稿を『神血の救世主〜0.00000001%を引き当て最強へ〜』の原作者・江藤俊司さんがリツイートしていたので、「この会社はなんか信用できるかな」となんとなく思ってはいたんです。
たしか当時は営業職を募集していたんですけど、「確定申告ならできます」って自由記述欄に書いて提出したら、面接を経て内定をいただきました。
ーー 十良澤さんは経理ポジションの求人ではないのにもかかわらず、エントリーされたんですね。
十良澤
そうなんですよ。だから落ちるだろうなと思っていました。内定をいただいた後も、東京でうまくいかなかったらすぐ地元に戻れるように一年契約できる物件を探した程度には、当時の僕には自信がありませんでした(笑)。
入社後は自由記述欄に書いた通り、確定申告の入力サポートを担当しました。そこで契約が終わるかなとも思ったんですが、当時のナンバーナインには経理の実務経験者がいなかったこともあって、以降は経理チームとして働いています。
同じ経理でも、スタートアップだからこそ経験できるゼロイチをつくる経理の仕事
ーー 実際に入社して、それぞれいかがですか?
十良澤
楽しいです。年齢的にしんどいことは当然ありますが、仕事が嫌だとはこの5年間の中で本当に感じたことがないくらい充実しています。
佐藤
私も楽しく働いています。前職では改善案を提案しても「昔からこうだから」と言われてしまい、モヤモヤしていたことが多くありました。それに比べるとナンバーナインは良くも悪くもルールがまだ整いきっていないので、制度設計の段階から携われるし、アップデートすることを前提に仕事ができるのが嬉しいですね。
経理ってルーティンワークのように思われがちですが、ナンバーナインの経理はルーティンワークはもちろんありつつも、毎回全く同じ仕事をすることはほぼないですね。経理でありながらゼロからイチを生み出す貴重な経験ができていると思います。
ーー バックオフィスのお仕事って、言ってしまえばどこも同じようなルーティン業務だと思っていたのですが、お二人の話を聞いているとよりクリエイティブな印象を受けますね。入社前後で、ギャップを感じたことはありましたか?
十良澤
ギャップはなかったですね。
佐藤
私もギャップは感じなかったです。入社して、本当にみんな漫画が好きなんだなと思いました。休憩時間に当たり前のように漫画の話が飛び交っているのは、この業界、この会社ならではなんでしょうかね。毎週月曜日の朝はいつも誰かがどこかで(週刊少年)ジャンプの話をしています。
ーー たしかに、漫画ベンチャーならではのエピソードですね。
十良澤
この会社ならではといえば、僕らの仕事の一つに年4回、デジタル配信サービス「ナンバーナイン」を利用している漫画家さんたちに印税を支払う仕事があります。その際に支払い金額や取引先の作家一覧が出るのですが、その額や人数が毎回増えているのが目に見えてわかります。
バックオフィス業務をやりながらもサービスの成長を実感できるというのは、とてもやりがいを感じますね。
ーー 逆に、大変なことはありましたか?
佐藤
ルールの全体周知です。ゼロからルール作りに携われるのは貴重な経験ですが、作ったルールを社員全員に確実に理解し運用してもらうためのコミュニケーションはなかなか難しくて……。新しいことをやると決まった時から導入するまでの時間が短いと余計大変だったりします。
社員のみんなが協力的で対応してくれているとは思いますが、行き違いやトラブルの際の対応もバラバラになってしまうこともあるので、まだまだできることがあると思っています。
急成長企業のバックオフィスで働く醍醐味を、肌で感じてほしい
ーー 現在経理チームのメンバー募集中とのことですが、どんな人が向いていますか?
十良澤
わからないこともあるけど、とりあえずやってみよう!と動ける人ですかね。欲を言えば、うちが掲げるValue(従業員ステートメント)の一つに「<超仮説>主義」というものがあるので、動く前にちゃんと考えて仮説を立てられる人がいいかな。
スタートアップって一日も同じ日がなくて、月次の仕事でも先月と今月でアップデートがあることは日常茶飯事なので、その変化についていけないと厳しいかもしれません。
佐藤
たしかに安定的にルーティンをこなしていきたい人だとスピード感にはついていけなくて悩んでしまうかもしれません。
逆に、今の段階だと会社としてステップアップを狙っているタイミングなので、会社が急成長していく過程に身を置きたい人は向いているかも。
ーー ちなみに、やっぱり漫画好きじゃないとダメなんですかね……?
十良澤
佐藤さんも言っていましたが、社内で当たり前のように漫画の話が飛び交うので、漫画好きに越したことはないです。でも、僕は漫画が一番好きじゃなくてもいいと思います。実際に社内にも漫画が一番じゃないけどエンタメが好き、という人もいるので。
どちらかというと幅広くエンタメが好きで、かつバックオフィスの仕事ではあるものの毎月同じことではなく新しいことをやっていきたい!という人が向いていると思います。
ーー 最後に、ナンバーナインを支える経理チームの今後の目標を教えてください。
十良澤
ナンバーナインは会社としてまだまだ発展途上の段階ですし、さらなる高みを目指しているので、僕たち経理チームも事業部と一緒にそこを目指せるチームでありたいです。だからこそ事業部に寄り添いたい気持ちもありつつ、経理として締める部分をきっちり締めていく必要があると思っています。
このバランスは本当に難しいので「これをやってください」とトップダウンで進めていくのではなく、チームの納得感を持って進めていくことを大切にしていきたいです。
ーー ありがとうございました!
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編集・構成: ころく@ナンバーナインCXO
執筆: Moriya Ayuka