Adobe Analytics 初学者だった私が約3ヶ月で実務に入ることができた研修について振り返ります!
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みなさん、こんにちは。BIエンジニア(データ環境の設計/開発/運用やBIダッシュボードの開発を担当)の上原です。
私はニジボックスに入社する前、SIerでデジタルマーケティング領域に携わっていました。その時にGoogle アナリティクス(以下GA)の設計構築を手掛けてはいたのですが、現在主にあつかっているアクセス解析ツールはAdobe Analytics(以下AA)です。分析の基礎については共通する部分もありますが、基本的にはまったくの初学者としてのスタートになりました。そんな私が入社2ヶ月目には実務デビューを果たし、3ヶ月目からは周囲のサポートを得ながらも独り立ちできたのは、きめ細かくて手厚い研修プログラムのおかげです。今回はそんな研修について体験談を交えながら紹介したいと思います。
現在の仕事
私はBIエンジニアという括りの中でも特にアクセス解析エンジニアという立ち位置で、リクルートグループのSaaS領域におけるAAに関するお問い合わせ対応を担当しています。具体的にはAAに関するリクルートグループの問い合わせ窓口に届く質問に回答するというもの。プロダクトとしては『Airレジ』や『Airキャッシュ』に代表される「Air ビジネスツールズ」全般になります。問い合わせの種類はさまざまで、AAでの流入に関する質問が多い印象ですが、その他にもAAの使い方から、トラブルシューティング。さらに、新規サービスへのAA導入や、他のアクセス解析ツールと比較検討したいといったご相談を受けることもあります。
入社翌日から研修がスタート!
では、私が入社後に受講した研修について、順を追ってご紹介していきたいと思います。冒頭でもお伝えしましたが私はGAの経験はあってもAAはまったくの未経験。しかも前職ではOJTだったので体系的に学んできたわけではありませんでした。ニジボックスでは面接の時点で研修がある旨は教えていただいていました。その時はどの程度の内容や期間なのかは具体的にイメージしていなかったのですが、入社翌日に『[AA]初級_アクセス解析技術者育成カリキュラム』というプログラムをいただき、当初想定した以上に高密度な研修が受けられることが分かりました。プログラムは初級編だけで全工程4週間とあり、入社前は研修といっても1~2週間ぐらいかな? と思っていたので、シンプルに驚くとともに、「がっちりインプットするぞ〜!」とモチベーションもとても刺激されました。
※実際のカリキュラム画面より一部抜粋
研修1週目は参画先の環境に慣れるところからスタート!
そこからどんどんAAに特化した課題に進んでいき、実装に関する内容などを始め難易度が徐々に上がっていく流れです。
2週目からはクイズに答えるスタイルでアウトプットを作っていきました。同時にリモートでメンターからサブクイズという課題を出されたのですが、こちらはさらに難易度が高く、自ら関連情報を調べながら答えを導き出す力が求められます。
研修のポイントは、「ヒント」を提示することによって、答えの導き方や考える道筋を示してくれる点にあります。そうすることで自分の頭で考えることはもちろん、適切に調査するアプローチに慣れることで、現場に出たときに慌てたり迷ったりせずに落ち着いて取り組む習慣が身につきます。
研修は業務同様すべてリモートですが、困りごとや不明点はすぐに上司に聞けますし、コミュニケーションの機会も豊富にあります。また「よもやま」という何でも話せる場が用意されているので、考えた果てに答えにたどり着けなかった場合は相談に乗ってもらっていました。学びの成熟度に従って設計されたカリキュラムのおかげで知識がより自分のものになったと感じています。
中級から上級、より実践的な内容へ
初級のカリキュラム開始から1ヶ月が経過し、後半からは中級にあたる「アクセス解析技術習得プログラム」も始まりました。中級から先は研修の内容もかなり実践的になります。
たとえば実際の問い合わせにデモで回答してみる、というものがありました。自分なりに回答をシミュレートしてみて、実際に使用された回答と比較したうえで考え方の流れなどを学ぶというものです。
回答の答え合わせで生じた差異を上司に見ていただきながら、より正確で効率のよい調べ方などをレクチャーしてもらうこともよくありました。また、デモ実施に際してはあらかじめ必要な時間を計測、質問内容によってバラつきはあるものの平均時間を算出、現場で問い合わせが集中してもパンクしないようにしていました。このあたりの研修は実践的な学びになりました。分からない専門用語も頻出しましたが、すべてメモに残し、後で調べて1つずつクリアにしていきました。このように書くとバタバタしていそうですが、しっかりと研修時間と期間が確保されていたので、個人的には焦ることなく確実に先に進めている実感がありました。
動画は初学者に最適な研修ツール
ニジボックスの研修でもうひとつ特徴的だったのは動画の活用です。複数のコンテンツが用意されていて、すべて視聴すれば初級から中級の最初の部分ぐらいまではカバーできると思いました。動画はとっつきやすく、私のような初学者にはうってつけでした。動画で触りをつかみ、テキストで深く理解するイメージです。さらにおさらいとしてテストにチャレンジします。基準に達していなければあらためて復習する機会を設け、クリアできるまで伴走してもらえるんです。この一連の学習サイクルのおかげで進捗が明確になり、結果として、当初設定した目標を思っていたより早く達成できました。研修の内容も豊富なんですが、それに加えてひとつひとつの知識をしっかりと身につけることができる仕組みが整っていることもありがたかったです。
座学によって基礎的な知識が身についてくると今度は実際に手を動かしたくなるものですが、その点も細かく考えられていて、たとえばAPI(Application Programming Interface)などは実装研修が用意されています。初級の時点でも4週目の課題で実装を行う内容がありましたし、中級ではケーススタディで要件定義演習や実装のトラブルシューティングをはじめ、より実践的な課題に挑戦できました。
知識が蓄積されていく実感
入社直後から約2ヶ月、全プログラム修了まで3ヶ月という長期間の研修によって、知識が蓄積されていく実感が得られました。独り立ちまでの研修はこれで一区切りとなりますが、修了後も学ぶ機会は用意されていて、今度はアプリの実装というテーマのカリキュラムがはじまる予定です。
現在は実務にも携わっていますが、あらためて感じることは、研修を真面目にやってきて本当に良かったということです。何かあるとすぐに研修での学びに立ち返ることができますし、引き出しが増えたことも心強い限りです。
まとめ
振り返ってみると、個人的に研修でいちばん良かったのは冒頭でも書いた「主体的に問題を解決する」経験です。このことで、自分の頭で考えて答えを導き出すことをしっかりと身につけることができたと思います。
キャリアチェンジを伴った転職について不安に思う方もいると思います。私も当初不安でしたが、今回ご紹介した研修に日々取り組む中ですぐに払拭されました。なかなかここまで専門職域での実務を想定したプログラムはないと思うので、新しく入社される方にも私と同じような驚きと学ぶ喜び、実践で生かせる楽しさを味わってほしいと思います!