※こちらの記事はnoteからの転載です。
こんにちは!
株式会社マツリカ CSM(カスタマーサクセスマネージャー)の岡と申します。
本記事では、BtoB SaaSのCSMとしてお客様との「キックオフミーティング」でやっていることを10個のポイントに絞ってご紹介します!
前提:プロダクトについて
弊社はBtoB SaaSのビジネスモデルで、クラウド営業支援ツールSenses(センシーズ)というSFA/CRM領域のプロダクトを開発・提供しています。
従来のSFA/CRMは「管理者」へのメリットのみが重視されがちで、実際に入力する「現場」の人からすると「入力させられている、面倒だ」と感じるケースや「どう自分たちの役に立つのか、メリットを感じづらい」と感じるケースが多く、その結局「運用に乗らない」「入力されない」という問題が起きていました。
そこで、現場の営業パーソンにとっても、自分たちの営業活動をより豊かにするために、より楽しく、やりがいを持って使えるSFA/CRM、というところにフォーカスしているのが、弊社のプロダクト「Senses(センシーズ)」です。
Sensesは非常に使いやすいSFA/CRMではあるものの、そもそもSFA/CRM自体に
・業務フローにうまく組み込まないと機能しない
・国内では導入率がまだまだ低く、運用に知見のある人材が多くない
という特性があるため、弊社ではカスタマーサクセスによる支援に力を入れています。
キックオフミーティングの重要性
SaaSのサービスを提供する企業にとって、「オンボーディング」は非常に重要です。
この段階でサービスの価値を理解していただき、利用上の不明点を取り除いておくことは、利用率や満足度、LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)を大きく左右する重要なポイントとなります。
(逆にオンボーディングに失敗すると、解約のリスクが高まってしまいます。)
効果的なオンボーディングを実現するために、弊社では「キックオフミーティング」を重視しています。
キックオフミーティングとは
キックオフミーティングとは、受注(成約)後にCSMがお客様と実施する最初のミーティングです。
導入プロジェクトメンバーの役割分担、プロダクトの基礎情報についてのレクチャー、目指す方向性の確認や今後のマイルストーン設定などを行い、成果創出に向けた伴走支援を開始します。
キックオフミーティングでやっていること10選
重要なポイント10個に絞ってご紹介します!
実際に使用している資料も一部公開していますので、ぜひお役立てください。
1. 自己紹介
2. ご契約プランの確認
3. キックオフミーティングのゴール確認
4. 導入プロジェクトメンバーの役割確認
5. スケジュールイメージの確認
6. 課題の整理
7. 将来像・ステップイメージの確認
8. 本格運用開始までのタスク確認
9. 各種サポートツールのご紹介
10. 次回までのタスク整理
1. 自己紹介
自己紹介は(当たり前ですが)みなさん実施されているかと思います。
名刺もいいのですが、昨今はオンライン会議も一般化しつつあるので、「プロフィールシート」を作成するのがおすすめです。
経歴だけでなく、人柄がわかるようにモットーや座右の銘などを記載し、会話のきっかけ作りをすると良いと思います。
キックオフミーティングについてのnoteを書いているのに恐縮ですが、実は一番大事なポイントは「キックオフミーティングを実施する前」に一度プロフィールシートをお客様に共有することです。
アポイント獲得〜商談〜受注(成約)後のフォローをひとりで担当する(従来型の)プロセスと異なり、多くのSaaS企業が導入している「The Model」と呼ばれるプロセスではベンダー側の担当者変更が発生するため、「担当者へのエンゲージメント」が分断されてしまうという欠点があります。
これを補う為に、キックオフミーティングの前段階からCSMのプロフィールシートを送付して「お、なんかすごい人が支援してくれるんだな、楽しみ!」と思っていただける状態を意図して作る(好感や信頼感を醸成する)ことが目的です。
さらに、CSM側としては…キックオフミーティングの際に、アイスブレイクのネタを作りやすくなるという裏メリットもあります。
2. ご契約プランの確認
契約期間やプラン内容、ライセンス数、オプション有無などの基本的な情報に加えて、契約更新/解約の方法などの留意事項も資料に明記し、しっかり伝えることが重要です。
3. キックオフミーティングのゴール確認
有意義な時間にするために、ミーティングのゴールについて確認しています。
弊社の場合は、以下を通じてネクストアクションのイメージをお持ち頂けている状態をゴールとしています。
1. 導入プロジェクトメンバー決定
2. 課題感、目指す方向性の確認
3. 環境設計〜導入スケジュール、タスク確認
4. プロダクトのデータ構造理解
4. 導入プロジェクトメンバーの役割確認
プロダクト導入のプロジェクトチーム(メンバー)を決め、役割や責任の所在を明確化することによって、導入をスムーズに進められます。
弊社では以下の3つの役割を定義しています。
・Project Owner(プロジェクト責任者)
・環境設定推進者
・運用推進者
お客様の規模感によっては、同じ人物が複数の役割を兼ねる場合もあります。
また、CSMだけでなく受注したセールス担当もプロジェクトメンバーに含め、密に連携が取れるような体制を構築しています。
5. スケジュールイメージの確認
プロダクトの導入〜利用定着〜活用までにやるべきことと、大まかなスケジュール感について確認しています。
お客様とCSMが同じ全体像を把握・共有することによって、認識の乖離や手戻り・抜け漏れの発生を防止することができます。
6. 課題の整理
セールス担当が商談時にヒアリングした内容をベースに、
などを改めて整理し、プロジェクトメンバー全員の認識が揃っているか確認しています。
これまでの経験から、「プロダクトの導入目的が不明瞭な状態」で運用をスタートしてしまうと運用定着に失敗しやすい傾向があることがわかっているため、この段階で導入目的を整理・共有することは非常に重要です。
また、一度セールスがヒアリングしたことをCSMが同じように聞き直してしまうと顧客体験が悪くなるので、セールスからCSMへきちんと情報の受け渡しができる仕組みを作っておくことも重要ですね。
7. 将来像・ステップイメージの確認
「課題の整理」パートで確認した目指す方向性に向けて、どのようなステップを踏んでいくのかについてイメージのすり合わせを行います。
いきなりゴールを目指すのではなく、ゴールから逆算したステップをいくつか設け、ステップごとに「小さなサクセス(成功体験)」を積んでいただくことで「これならできそうだ!」と感じていただくことが定着化の鍵となります。
8. 本格運用開始までのタスク確認
プロダクトの運用を開始するまでに必要なタスクを整理し、
を明確にしていきます。
Excel/スプレッドシートでガントチャートのテンプレートをご用意しているので、そちらもあわせてご案内しています。
9. 各種サポートツールのご紹介
設計用テンプレートなど、利用開始するために必要な各種設定をスムーズに実施するためのサポートツールをご案内しています。
オンラインマニュアルなどのご不明点を解消するためのコンテンツも合わせてご案内しています。
「困ったときは何を(どうやって)見ればいいのか」をご理解いただくことで、次回ミーティングまでのタスク進捗がスムーズになります。
10. 次回までのタスク整理
次回のミーティング日程を決め、当日までに
資料に記載しています。
タスクを細分化することはもちろん、進捗報告の日時まで合意できると着実に導入を進めることができます。
キックオフミーティングの型化も大事
キックオフミーティングの内容や使用する資料を型化(標準化)することで、資料作成作業を効率化することができ、その分お客様により良いご提案をすることにリソースを確保することができます。
今回ご紹介した内容は試行錯誤の末たどり着いたものであり、現在もブラッシュアップ中です!
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