2026年10月、宮城大学 平泉拓先生の「臨床心理学」の授業にて、manabyがゲスト講義を行いました。内容は、私たちが学び続けてきた「ダイアローグ」を、学生のみなさんに体験いただくというもの。ダイアローグコンパスをもとに、「違い」に目を向けてみるプログラムを引っ提げて、緑豊かなキャンパスにお邪魔してきました。
2年越し(!)に実現したダイアローグ講義
今回講義をさせていただいたきっかけは、毎年実施している社内イベント「manaby TALK!」の後、平泉さんからいただいたアドバイスでした。ダイアローグコンパスを生かして、福祉の事業所や大学、学校など、社会に向けて対話を広げていけたら楽しそう、一緒にやりましょう、と声をかけていただいたのです。
それから2年、宮城大学の看護学生のみなさんにお伝えできることとなり、社内で対話を実践するメンバーとともに、キャンパスを訪れたのでした。
平泉さんは、manabyの創業まもない頃から、障害福祉の現場の相談に乗ってくださっているほか、従業員の福利厚生として、希望者とのメンタルヘルスの面談を毎月担当してくださっています。
また、ダイアローグの学びについても、これまで学習コンテンツの制作や講演など、いろいろな形でサポートしてくださっています。この講座についても平泉さんと打ち合わせを重ねて、分刻みのプログラム(!)を完成させました。
なぜmanabyが対話を学び、伝えるのか
manabyは、働く私たち自身にとっても、クルー(利用者)さんへの支援においても、一人ひとりの「自分らしさ」を見つめ、自分らしい働き方、生き方を模索するために対話を学び続けてきました。
就職を目指す学生のみなさんにも、自分に合った働き方を見つけるお手伝いをしたいと、これまでも就活生に向けた様々なプログラムを実施しています。
今回参加してくれたのは、1年生のみなさん。新卒採用を担当する佐々木萌さんは、「就活が始まってから初めて自己分析をする学生さんも多いけど、まだ就職活動が始まる前の1年生のうちから、対話を通して自分を知って、悔いのない、納得のいく進路選びをしてほしい」という思いを、以前から持ち続けていました。
「一人ひとりが自分らしく生きられる社会をつくる」を掲げるmanabyとして、学生のみなさんにも対話を知ってもらい、これからの毎日の中で豊かに使ってほしい。そんな想いを込めて、今回の講義に臨みました。
選んで、話して、大爆笑!?熱気にあふれた価値観ワーク
テーマは「ダイアローグを体験しよう 〜『違い』を知ると、自分が見えてくる〜」。manabyでは対話を「お互いの『違い』に目を向けてそれを共有することで理解を深め合うコミュニケーション」と捉えていることをお伝えし、約100名の学生のみなさんと、実際に対話を体験しました。
まずは、これまで熱心に取り組んできたエピソードを書き出し、そこから見える自分の価値観を、約50のキーワードの中から3つ選びます。次にペアになり、一人がエピソードを話し、もう一人が問いかけながら聴いて、感じたことを伝えます。役割を交代して話し終えたら、最初に選んだ価値観をもう一度見つめ直し、何がどうして変わったのかを共有しました。
ワークの講師は、事業所マネージャーの遠藤さん、若山さん、HR部の佐々木さん、畑井さん。それぞれの業務の傍ら、対話を伝える伝道師として社内外で活躍中のメンバーです。
ペアでの対話が始まると、あちこちから大きな笑い声が聞こえ、「わかるー」という声も。なぜか爆笑が響くこともありました。そんな笑えるテーマだったっけ?と思いつつ、こちらまで笑顔に。ビジネスの場、大人同士の対話とはまた違う、まっすぐできらきらした空気に、たくさんのパワーをもらいました。
「知ろうとしてくれることは、うれしいんだ」参加者の声
講義後のアンケートには、たくさんの感想が寄せられました。
・相手から質問してもらったり話を聞いてもらったりすることで、自分でも気づかなかった自分の感情に気づくことができた
・同じ経験をしていても、感じたことやその間の道のりが違って、人によって感じることは違うのだと実感した
・対話はただ共感するだけではなく、相手との違いを知ることが大切だということを実感した。今後、看護師としてただ患者に共感・寄り添うだけでなく対話を行うことも大切にしたい
・たくさん質問を投げかけてくれたため、自分の話にこんなにも関心を持ってくれているのだととてもうれしかった。相手を知るために質問を投げかけることが看護の場面でも重要なのではないかと感じた
同じことを思ってた!わかってもらえた!という喜びだけでなく、違いに目を向けたからこその気づきにも触れているコメントが多かったのが印象的です。
学生のみなさんの笑顔に教わったこと
対話は、日常ではあまり意識しないものです。いざ意識すると、「否定してはいけない」「ちゃんと聞かなきゃ」と、つい構えてしまいます。でも、ほんの少し意識を変えるだけで、自然と質問ができたり、相手への理解が深まったりします。
私自身も、いつもこの姿勢ができているわけではありません。仕事では、議論して結論を出していくことも必要です。それでも、違いに目を向けて相手を知ろうとする時間が、自分と周りの人との関係を、少しずつ豊かにしてくれる。今回、学生のみなさんの笑顔を見ながら、あらためてそう感じました。
貴重な機会をくださった平泉さん、そして全力で向き合ってくださった学生のみなさん、本当にありがとうございました。
またどこかの教室で、学生のみなさんと対話できる日を楽しみにしています。