Leafeaの代表としてメンバーを率いる森田渉さん。森田さんは、多くの人が経済的な不安を抱え、将来に希望を持てない状況を目の当たりにし、この問題を構造的に支えられる仕組みの必要性を感じたことが福利厚生事業を始めるきっかけだったといいます。「代表の思いに共感して」と入社するメンバーも多いLeafea。森田さんにその思いと業績の勢いの源を聞きました。
目次
世の中を1%でも変えられたら
暮らしを豊かにする福利厚生を目指して
関わるメンバーが報われること
今だからこそ感じられる熱量
世の中を1%でも変えられたら
ー 元々は、広告代理店や転職支援の会社、IT・SaaS会社などで働いていた森田さん。世の中を見渡してみると、結婚や子どもを産み育てることを考えづらかったり、60歳を過ぎても貯蓄がなく働かざるをえなかったりする人が増え、未来に希望を持てない情報ばかりあふれていた。それらの問題を根本的に変えられるものがあればと思ったことが、今の福利厚生の事業を始めるきっかけになったという。
既に市場には競合他社もあったけれど、自分たちならもっといいものをつくれるという自信もあった。試しに1ヶ月ほど広告を打ってみると、90件ほどの資料請求があった。一般的にSaaS企業は、資料請求のうち30〜35%が商談の機会をつくれ、 契約までに至るのは10〜30%という。それが成り立てば売り上げも一定規模つくることができると判断した。その自信はどこからきたのだろう?
森田渉さん(以下、森田) 「既存の福利厚生サービスは、1990年代頃につくられたサービスだったので、現代的なデザインや思想のようなものはどうしても少なく感じたんです。デザイン面や利便性を時代に合わせ、アプリ特化でやっていけばいけるだろうと考えていました。また、既存のサービスで使える割引の店舗は大手チェーン店ばかりだったんです。地方の金融機関と連携できれば、個人店舗でも使えるようになるのではと思い、そのような観点や改善の余地が色々見つかり、さらにいいものをつくれるチャンスがあると考えました。」
ー Leafeaの方々に入社動機を聞くと、口を揃えて出てくるのが、「仲間に入りたかった」という言葉。そんな仲間たちとは森田さんから見るとどんな人たちなんだろう?
森田 「とにかく熱量がすごい人たちばかりです。特に、福利厚生自体の人を支える仕組みに共感して入られる方が多いです。例えば、元はアプリやゲームなどのエンタメをつくっていたエンジニアの人が言うには、エンタメは、そのサービスがなくなっても他で新しいエンタメを探せるから代替の可能性が高いうえに、世の中にインパクトや意義を残せているかというと、そこもあまり見出せなかったそうです。その点、この福利厚生事業は、毎月利用料をいただきながら、企業は採用強化につながり、従業員さんは幸せになれます。このような、自分自身にとって意義を生み出すことに繋がる事業の仕組み自体に共感して入られる方もいます。」
ー 働く仲間について、「それぞれが自律している」と語るメンバーも多い。代表の考えるLeafeaでいう自律とは?
森田 「誰か1人に任せられて、それをやり切るというワークスタイルが多いです。"今はこれが必要で、こういうアプローチを取ればいけると思うからやってみて"というように、責任と共に渡す仕事の振り方が多いんです。そうすると、自分自身でやりきらなきゃと追求して、もっといいものつくろうとしたり、責任を持ってやりきらなきゃいけないからこそ人を巻き込みながらやっていこうという考えになっていたりする人は多いです。
この福利厚生の仕組みがちゃんと世の中に広まれば、人生かけてやり切ったと言えるぐらいのことにはなるんじゃないかなと思っています。仕事の意義としてはそこがすごく大きいと個人的には思っています。
どうせやるからには、世の中を1%でも変えれるようなことを成しとげたいという思いがあります。それをやり切ったと言えるようになりたい人には合うのかなと思います。良くも悪くもすごく難しい事業ではあります。そもそも福利厚生を金融機関経由や IT 企業経由で推進しているので、ステークホルダーが多い中で戦略的に考えてやることは難しいけれど、それって面白くない? と思えるような人には合うと思います。」
ー 責任を与えることで生まれている自律。実力ある人を仲間に迎え入れているからこその文化かもしれない。壁にぶつかったりした時のフォローはどのようにされているのだろう?
森田 「仕事を渡して、後はやっといてという感じではなく、何のために今これが必要なのかという話をしてからどういうアプローチでやっていくのか、その目標とやり方をすり合わせてスタートしてくので、まずはそのやり方に理解がある状態をつくるところでのフォローが大きいと思っています。
日報も毎日提出していて、わからなかったことはそこでサポートをするようにはしています。全メンバーが入っている日報で、 "やったこと、やること、詰まっていること、一言" の4つを書くようになっていて、そこにいろんな人からの返信が来るようになっています。」
Leafeaでは1人1人に役割や責任はありつつも相談や連携は密にコミュニケーションをとり、ワンチームで事業を推進
暮らしを豊かにする福利厚生を目指して
ー"福利厚生"と聞いて、はたして積極的に活用している会社員がどれほどいるのだろうと疑問に思うところもある。しかし森田さんの話を聞いてると、それは社会、ひいては人の暮らしを変えることもできるものなのだと思えてくる。
森田 「これからの構想としては福利厚生アプリの中に、ストレスチェックや社内ポータルなどの機能を実装し、企業や従業員がより使いやすいかつ使われるものにしていきたいと思っています。
ユーザーの声として"よく使う飲食店のクーポンがあって食費の助けになっている"や"会社からギフトが届いて明日からまた頑張ろうと思えた"という声を聞いたりしました。いろんな人の生活を想像しながら自分たちのつくった福利厚生のアプリを使っているシーンを垣間見れたのはいい経験でした。」
ー人々の日常生活の中に自社の福利厚生システムが組み込まれ、ちょっとでもその人の暮らしが豊かになる。今後、仲間が増えていくことでチャレンジできること、してみたいことはさらに広がると森田さんは言う。
森田 「僕らが最終的に見なきゃいけないのはユーザーである従業員さんなので、そのデザイン体験の改善をおこなっていきたいと思っています。
例えば、各地方にある有名な地域密着型の大型スーパーやドラッグストアで割引が受けられるようにしたり、ユーザーさんにとっていいものをつくっていったりするところはまだまだ手が及んでない部分があります。本当に素敵な世界観を作っていくには、もっともっとメンバーが集まって、それぞれコミットしてやっていくことでようやくそこにたどり着けると思っています。」
ー そのために今、必要としているのはどんな人材なのだろう?
森田 「飛び込んで挑戦していただける方を募集しています。会社自体は伸びているので、よくもわるくも組織のポストポジションが空き続けると思っています!やりきるほどどんどん成長できる環境もありますし、販売チャネルの多様性やプロダクトアーキテクチャの難易度もとても面白いので、ぜひタフに頑張ろうという方にお越しいただけると嬉しいです。」
関わるメンバーが報われること
ー 仲間が増えてできることが広がり、世の中にもっと福利厚生が浸透していったとして、私たちの暮らしはどんな風になるのだろう?
森田 「お金の部分とそうじゃないところで話すと、まずお金の部分では、毎月の出費を少しでも減らすことはできると考えています。例えば引っ越しにかかる費用を5〜10万くらいは減らせたり、スーツや眼鏡を買う費用も何千円かは減らすことができます。毎月1万円でも出費を減らすことができれば、その1万円を確定拠出年金に入れて20代から毎年1万円ずつを運用に回せば、老後には2000万ぐらい貯まると思うんです。そうすると、老後に必要な資金の8割ぐらいを自然に貯蓄できて、将来への不安がなく安心して生活できるようになる。そんな世の中にできたらいいと思っています。
お金じゃない部分でもたくさんあります。例えば、シフトを変わってあげた人とか、夜勤に出勤してくれるような人達は会社にとってすごく重要な存在です。そういう人がいないと、押し付け合ったりギスギスした文化になったりしてしまいます。しかしそういう人たちは、働いてお給料はもらうけれど他の報いは特に何もないというのが現状だと思います。
今進めようとしているのは、例えば勤怠ツールと連携して、夜勤を交代してあげた人には、勤務が終わったタイミングで「交代してくれたおかげで助かりました。ありがとうございます」というような、コンビニでも使えるギフトを届けるなどすれば、今まで報われなかった人がちゃんと報われて、ちょっとした不満とか、押し付けられている気持ちとか、会社を辞めたいと思うきっかけを解消することにつながるものをつくれると思うんです。
部署内の人が全員経費精算を完了したらギフトが届くようにすると経費精算の完了率も上がると思います。育休に入る人や有休を消化する人に対して、こういうのを使ったらどうですかとサジェストしてあげることもできます。人事の担当者が運用するにはちょっと負担がかかるけれど福利厚生アプリならできます。隅々まで行き届いたコミュニケーションほど、人には喜ばれるんじゃないかと思うんです。」
ー充実した福利厚生が社内のコミュニケーションを円滑にし、それが離職率を下げることにもつながる。そんな環境が実現すれば理想ではあるけれど、振り返ってみて森田さんにとって今いる社員はどんな存在なんだろう?
森田 「この会社を作って最終的に何を実現したいのか、あえて絞って考えてみたことがあるんです。一つは世の中を1% でも変えていいものにしたいということです。もう一つは、関わってくれるメンバーがしっかり報われることです。これはいわゆるストックオプションのような形になると思うんですが、いい世界観をつくってちゃんと売上もできたからこそ、最後に自分に返ってくるようにしたいと思っています。
性格診断をすると私は、マザーテレサとかネルソンマンデラとかキング牧師とか、そっち側なんですよ。 個人的に感じているのは、この資本主義に割と強制的に参加させられてしまっている中で、昔は高度経済成長でそれでも楽しくやれていたと思うんですが、今はちょっとずつ合わなくなってきていると思うんです。インフラをつくる時はいいかもしれませんが、今の時代は売らなきゃいけないから売ってしまうような世界観になってきていて、生きるために人との関わりをなんとか成立させなきゃいけないようなところがあると思っています。
そういう心理的負担がかかっている人たちが多い中で、ストレスを解消できたりするサスティナブルな仕組みを世の中につくっていきたいし、そういう思いをメンバーにはさせないために誰も損をしない仕組みのものを世の中に展開していくチームであり続けたいと思っています。」
今だからこそ感じられる熱量
ーLeafeaがスタートアップでありながら、月数百件の企業が導入していたり、大手企業とも提携できているのには、思いを持った提案力だけでなく、一緒にやっていきたいと思わせる何かがあるようだ。
森田 「大手企業との提携でいうと追求力だと思っています。福利厚生は難しい商材です。どういう風に山に登ってうまく成立するか鮮明に描いて提案できているのがうちの強みだと思っています。
例えば、”金融機関の業界はこれから金利が鍵を握るので、金利をうまく活用するには預金額を上げてうまく運用することが大事です。預金を取るにはこういう手法があります。福利厚生は、アプリを使ってもらうことで従業員とのデジタルな接点がつくれて、かつギフトのおかげで毎月必ず見てもらえます。今後NISAやiDeCo、ふるさと納税などの気運が高まったタイミングでプッシュ通知をすれば、あなた方のところでつくってもらえます。そうすると、口座をつくらなきゃとなって預金が増えて金利が上がって、地方でも勝ち続けられる金融機関になります” というふうに業界改革型のような提案までしています。
IT 企業のスタートアップがなんでこんなことまで言ってくるんだという感じには思われるんですが、” 金融機関がハブになってこの土地をうまく活用して地域を盛り上げていかないと、おそらくシュリンクし続けて結果的に海外の方ばかり来て、皆さんが理想とするような地域にはならないと思います。それを解決する取り組みを一緒にスタートさせて欲しいです” というようなプレゼンをしています。
これらを実現するためのプロダクトチームもしっかりついてきてやっているので、”今は働き方改革だうんぬんで、そんな提案を持ってくる人なんて社内にはいない。ぜひやらせてくれ” と言われたりもしました。
自分たちの金融機関とか、地域社会のことをビジョンとして掲げて話せているかどうかの差はあると思っています。大手企業に行くと、向こう10年をどういう社会にしたいかとか、そういう話を振られることもあります。そういう視座でしっかり話をすることがすごく大事だと思います。その中で福利厚生はこういう役割を果たせる、じゃあ提携してやっていこうという話になっていきます。」
ー最後に、今まさにLeafeaの門を叩こうか迷っている人への誘い文句をお願いしてみた。
森田 「この仕事を通じてできることは、世の中の人の一人一人のちょっとした不満を解消したり、ポジティブなマインドに切り替えるきっかけになれるようなプロダクトをつくることでもあります。このプロダクトを今このタイミングで全国隅々まで届けることで、次の世代にいいものを残すことができればと思っています。
事業が最終的に残せるものは思想だと思っているんです。例えばライトは、昔は夜中にロウソクの明かりで勉強していたような状況を、もう少し見やすくなって欲しいと思って研究されて形になったものだったりしますよね。そういう思いを持ったメンバーがつくったものが、福利厚生として温かい思想と一緒に後世に残せていけると思いますし、ここでしかできないことの一つだと思っています。
みんな熱量を持って仕事をしています。2年半で7万社ぐらいまで導入されて、僕の感覚ではこのここからの6ヶ月、1年でさらに急成長すると思っています。それだけ導入数が増える中で必要になることはたくさんありますが、確実に伸びて世の中の人に届いてるし、やりたいことが進んでいると実感し続けられます。でもそれは、スタートアップの初期の段階の今でしか感じられないことでもあります。
仕事が楽しかったり順調だと私生活も楽しくなってきます。そんな環境で刺激を受けながらワクワク仕事ができるのはいいことなのかなと思っています。」
様々なバックグラウンドを持ったメンバーが集うLeafea!いままさにT2D3真っ只中で事業成長を加速している
ー次の世代に何を残せるか。温かい思いと熱量を持って働く仲間に入って、自分は何を残せるかチャレンジしてみるのもいいかもしれない。