就労移行支援事業部 小山琢です。
1. 空間デザイン業界で培ったロジカルシンキング力
私のキャリアのスタートは、およそ「福祉」や「教育」とはかけ離れた世界にありました。名古屋大学大学院で人文系(西洋史)を専攻した私が新卒で飛び込んだのは、空間デザイン業界。オフィス内装や展示会の施工管理、営業をワンストップで担当する、泥臭い現場でした。
納期、予算、そして、クライアントや協力会社など多数のステークホルダー 。網の目のように複雑に絡み合う利害関係の中で、約2年半、私はひたすら現場を走り回りました。そこで磨かれたのは、先行きが不透明な未知の事態に直面したとき、それをタスクへと細かく「分解」し、1ミリの狂いもない工程表へと落とし込むロジックの力でした。
2年半の現場で得たものは、混沌とした状況を論理的に整理し、解決策を導き出すロジカルシンキング力でした。この泥臭い経験が、今の私の支援の土台となっています。
2.私を突き動かした「人間の未来をデザインすること」への情熱
「人間の未来をデザインすること」
空間デザイン業界での仕事、特にオフィス内装の仕事には大きなやりがいを感じていました。「働く人の生きづらさ」を、空間や環境というアプローチから解決できると信じていたからです。しかし、いくつもの洗練されたオフィスを手がけるうちに、私の中に一つの違和感が生まれていました。
「どんなに素晴らしいオフィスを作っても、そこで働く人の心が消耗していては意味がない。自分は空間をデザインするのではなく、その中で活動する『人』そのものを支援したいのではないか」。
空間や環境に対するアプローチではなく、個人の働きづらさ、生きづらさそのものにアプローチできる仕事がしたい。そう思ったとき、脳裏に浮かんだのが「キズキ」でした。実は大学院時代、キズキの横浜校でアルバイトをしていた経験があり、「何度でもやり直せる社会をつくる」という理念が、ずっと胸の奥底に残り続けていたのです。振り返れば、私が空間デザインの仕事を通じて本当にやりたかったのは、「働く人の困りごとを解決すること」でした。
しかし、抱える課題や生きづらさは人によって全く異なります。空間デザインという環境を整えるアプローチではなく、一人ひとりの課題に直接向き合い、働きづらさを紐解いていく。それこそが、直接的に個人の困りごとを解決できるアプローチだと確信しました。そして、この想いが実現できるのがまさにキズキビジネスカレッジ(KBC)が行う「就労移行支援」でした。私は迷わずKBCへの転職を決めました。
3. 寄り添いで終わらせない「ファクト・ロジック志向」の支援
KBCに入社した当初は、面談での対応に戸惑いや葛藤もありました。利用者の皆さんにどうすれば安心感を与えられるか、毎日が試行錯誤の連続でした。その中で見出した私の最大の強みは、前職で培った「課題抽出能力」です。
一般的に、福祉の現場では「利用者に寄り添うこと」が最優先されます。しかし、私はあえてその常識を疑います。形式通りの面談や、ただ共感するだけの時間は、時にただの「おしゃべり」で終わってしまう。私の役割は、利用者の目線に立ちながらも、決して共感しすぎないこと。絡まり合った不安の糸を解きほぐす、客観的な存在でありたいのです。
利用者が自分自身でも気づいていない違和感や、問題の本質はどこにあるのか。対話を通じて客観的な事実である「ファクト」を収集し、「ロジック」で整理・言語化していく。この課題抽出のアプローチが、私の面談のスタンスであり、同時にKBCが最も大切にしている強みそのものでもあります。私たちがカリキュラムを通じて提供するのは、表面的なスキルの習得ではなく、ビジネスの現場で即戦力として通用する 「本質的なビジネススキル」です。
私が担当しているExcel講座やWebライティング講座も、操作方法や記事の書き方を覚えること自体がゴールではありません。Excel講座では「実務における業務効率化の思考プロセス」を、Webライティング講座では「ターゲットに届けるための戦略的なマーケティング思考」を学びます。これらはすべて、実務で直面する課題を自力で解決するための訓練なのです。
このように、企業が真に求めている「本質的なビジネススキル」を身につけていただくからこそ、KBCは他事業所を大きく上回る「一般雇用率58%」という高い実績を誇っています。
個人の強みを徹底的に分析し、未来のキャリアを見据えた支援を行うこと。そして、卒業後にどのような職場でも自分を支え続けてくれる「一生の武器」を提供すること。これこそが、KBCが提供する真の価値です。
4. 生きづらさを抱えた人が社会の「主役」になる構造をつくる
私が今後KBCで歩みたいキャリアは、単に「目の前の人を支援する」という枠に留まりません。生きづらさを抱えた人たちが、その特性や個性をむしろエッジのある「強み」に変え、ビジネスの最前線で活躍できるような社会の構造そのものを作っていきたいと考えています。
福祉は、傷ついた人を守るためだけのシェルターではありません。社会へもう一度打って出るための、いわば「ブートキャンプ」であるべきです。利用者の皆さんがKBCで論理的思考や実践的なスキルを身につけ、社会で羽ばたいていく。そんな未来を、属人化させず再現性をもって確実に生み出せるような支援の仕組みを、キズキの中で構築していきたいです。
5. KBCは「冷たい頭」x「温かい心」の支援が両立できる環境
KBCへのエントリーを検討しているあなたへ、伝えたいメッセージがあります。
「誰かを救いたい」「社会の生きづらさを解消したい」という熱い想いは、もちろん素晴らしいものです。しかし、その想いを形にし、誰かの人生を実際に動かすためには、冷静に思考をする「冷たい頭」も必要なのです。
優しさだけでは人は救えない。しかし、論理だけでも人は動きません。KBCは、その両方が高い次元で統合されている環境です。
あなたがこれまでのビジネスの現場で培ってきた、ロジカルに分析するスキルあるいはメンバーをマネジメントしてきた経験。一見、福祉とは無関係に思えるそのすべてのキャリアが、KBCでは誰かの明日を照らす力になります。異業種で磨いたあなたのスキルを、今度は「人間の未来をデザインする」ために活かしてみませんか?。一緒に、新しい福祉のスタンダードを作りましょう。