はじめまして!キカガクのプロダクトデザイナーの松田です。 私は2022年10月に、1人目のプロダクトデザイナーになりました。
この記事の目的は、キカガクのデザイナーがどんなことをしているか少しでも興味を持って頂いた方に、「デザイナーとして実際に働いてみて成長を実感したお話」を伝えることです!ぜひご一読ください!
背景
キカガクは100%自社開発のプラットフォームを持ち、開発チームことプラットフォーム部では、主に個人・法人向けの 2 つのプロダクト機能開発を行っています。
■【個人向け】DX人材になるための動画学習プラットフォーム「キカガク」
■【法人向け】キカガク for Business
▼プラットフォームについての詳細は下記のブログをご覧ください!
キカガクのプラットフォームや事業ついて、より詳細に知りたい方は、デザインチームも制作に携わった下記カンパニーデックもぜひご一読ください!
▼カンパニーデックの制作ストーリーはこちらです!
開発チームでは新規事業開発もひかえており、プラットフォームの世界観の統一やユーザビリティの向上、開発しやすい環境整備など、やりたいことが多くある中で十分に着手できていません。デザイン面から整えるべきプラットフォームの課題がキカガクには山ほどあるのです。
今回は「プロダクトデザイナーがキカガクで成長を実感した理由」と題して、開発現場のデザイナーが考えていること、実行したことをご紹介していきたいと思います!
【理由1.主体的にやりたいことが実現できる】
プロダクトデザイナー視点で、キカガクがデザイナーとして成長できる組織であることを実感しています。
キカガクの主軸である「DX・AI」領域の事業は、もの凄いスピードで成長しています。キカガクも、開発「スピード」を担保しなければならなかったフェーズから、開発の「質」も向上するフェーズに移っていき、プラットフォームをレベルアップしていかなければいけません。
■キカガクのプロダクトデザイナーの主な役割として3つあると考えています。
- ユーザー目線でUI/UXの利便性を向上していく
- デザインシステムを整備し、開発スピードを向上する
- CI、VIから考えたキカガクのブランディング
ユーザー目線でUI/UXの利便性を向上していく
私達のプラットフォームは何のために開発しているのでしょうか?それはずばり「ユーザー」の存在です。個人向けにおいては、スクール事業の中で学習体験の向上によって、受講生の自己実現を叶えるためです。そして法人向けにおいては、研修事業の中で企業の人事担当者や管理者、そして研修を受ける受講者の皆様のため、直感的にわかりやすく、必要な機能が揃っているプラットフォームとして、改善を続けていかなければなりません。
しかしスピード感をもった開発現場において、開発都合で目をつぶる機能や仕様がしばしば生じます。まだまだ導入したいけどできない機能や、これから検討すべき要素が沢山あり、優先順位をつけ実装していくことをチームで取り組んでいかなければなりません。プロダクトデザイナーはユーザー目線にたつこと、ユーザー意見の収集の方法を模索しながら、開発チームへ繋ぐ役割があると考えます。
ドメイン知識やユーザー意見などを現場へ取り入れようと下記のような取り組みを行いました。
- 個人向け:スクール事業やコミュニティイベントへの参加
- 法人向け:競合他社リサーチ、法人営業シーンへの同行や、研修への参加
この取り組みによって、ユーザーの解像度が上がり、ドメイン知識の向上に役立っています。どうすればユーザー目線に立てるかを考えながら、開発の現場の外で向かうことを意識し、トライ&エラーを根気よく続けています。
デザインシステムを整備し、開発スピードを向上する
今までのキカガクでは、デザインシステムとしてのアウトプットがありませんでした。デザインシステムがない、ということはデザインシステムが作れるということです。現在キカガクでは、デザインシステムPJを立ち上げ、構築に取り組んでいます。
デザインシステム構築は、目的やゴールが抽象的になってしまうところを辛抱強く地道な手順をふんで制作を進めています。エンジニアの観点とデザイナーの観点をすり合わせながら、開発スピード向上という目的達成のために、半年間をかけてトークンを整備しました。開発チームの協力しながら、職種が異なる人たちと言葉を合わせて互いへ配慮しながら連携していく難しさと楽しさを味わえ、ヒューマンスキルとしても成長できる点だと感じています。デザインシステムとして整備を始めたことにより、喜んでもらえた時や、役に立ったと実感できることがやりがいを感じて嬉しい点です。
CI、VIから考えたキカガクのブランディング
キカガクはミッションベースで社会に伝えたいメッセージが明確にあるので、他社との差別化・優位性を出すためにも、そのメッセージをしっかり世の中に打ち出していきたいと考えます。キカガクのミッションをCI、VIに落とし込み、一貫したブランドイメージを出して競合他社に負けない企業にする。これはプロダクトデザイナーの領域を少し超えたものでありますが、キカガクが競争優位性を獲得するためにも取り組んでいます。
まずキカガクのデザインに統一性を持たせるために行ったことは「ブランドパーソナリティ」と「コーポレートカラー」の設定です。これはキカガクの全てのデザインを作る上での軸となるものです。浸透を意識し、アンケート調査によって社員意見を取り入れるプロセスをふみましたが、社員の自社への解像度が予想以上に高く、デザイナー側がインスピレーションをもらうきっかけにもなりました。
アンケートを元に情報を整理し、経営企画部メンバーと議論をした上で確定し、周知をしていく段階となりましたが、まだまだガイドライン化すべき点が多くあるという状況です。プロダクトと同様に、組織も一つのプラットフォームにおきかえて、人の心を動かすために何をすべきかデザイン的な観点で取り組むことはデザイナーとして成長できる点だと考えます。
【理由2. プロセスもデザインする】
現状のキカガクのプロダクトデザインプロセスは、大まかに下記のような流れになっています。
デザイナーはPdMとエンジニアとステークホルダーと調整しながら、要件定義から関わっていくこともあります。他業種との連携においては、最適な方法を探りながら進めています。
プロダクトデザインプロセスの課題とアクション
デザインプロセスの課題としては、より拡張性のあるプロダクト開発をするために、要件定義や情報設計、ユーザーヒアリングへの厚みをもたせていくことだと考えています。
様々な状況により、常に丁寧なプロセスを経ているわけではなく、要件定義、ユーザーヒアリング、仮説(検証)、ユーザーフロー、ワイヤーフレームといったフローの基本を実践として落とし込むことが意外に難しいことがあります。その上で、本来必要だと考えるフレームワークをなんとか噛み合わせていったり、参加したい場合は手を上げて行動したりすることを大切にしています。
■実際の開発プロセスの中で、特に効果的だと感じた取り組みは下記です。
- ユーザーフローを可視化して、UIに必要な機能の有無を開発チーム内で確認する
- ユーザーヒアリングへ同席し、一次情報を得たことによるユーザーの解像度向上
- デザイン制作から実装までの各デザインの名称を決めたことによる認識の齟齬のケア(例 実装前:デザインカンプ 実装後:完了デザイン等)
小さな実践の積み重ねがプロダクトの精度をあげることにつながると信じて、周囲も説得しながら行動で示すことが必要だと感じました。プロダクトを良くするための多様なアイデアが業種を超えて飛び交い、即実行できるキカガクの環境を最大限利用し、デザインプロセスの改善にも従事しています。
【理由3. デザインチームの未来像もデザインする】
デザイナーとしてキャリアを積み、成長していくためにキカガクのプロダクトデザインチームが目指す姿を設定しています。
■(デザインチームの目指す姿)「公教育への影響力を持つデザイン集団」となること
■(どんな影響を与える存在なのか)「人の心を動かし、将来を描き実現する力を育てること」社会の中で誰よりも考え、デザインする
■(そのために必要なこと)「証明・実績」「チームビルディング」「パーソナルスキル」
これは、CTO祖父江の「キカガク3.0構想」を受け、将来的な公教育の改革、グローバル化の達成をふまえて考えました。(下記は「キカガク3.0構想」一部抜粋)
成長するために必要なこと
目指す姿から現在とのGAPを補うために必要なことを2つ設定しました。
1. 教育プロダクトとしての価値を最大化し、より良いユーザー体験を提供するノウハウと実践(デジタルスキル標準のスキルセットを持ち、AIの活用の知見を磨くことでデザイナーとしての価値提供の最大化を実現する)
キカガクがDX領域で事業拡大を進めていくことを受け、先端領域の知見をわかりやすく伝える方法としてデザインをいかすこと、そしてその先端領域の知見をデザインに取り入れるスキルを学び、成長することが必要であると感じています。
2. ビジネス視点とデータ視点を持つこと(収益や定性・定量評価に焦点を当てていく)
キカガクが世の中に対して説得力を持つためにも、ビジネスを拡大できる収益性が大事。デザインがビジネスの領域でインパクトを出すために「デザイン経営」の考えを参考しながら、デザインによるインパクトで、企業価値と収益の向上につなげていきたいと考えます。
デジタルスキル標準とは、経済産業省が掲げる「全てのビジネスパーソンが身につけるべき能力・スキルの標準」と、 「DXを推進する人材の役割や習得すべきスキルの標準をあわせた指針」です。今後デザイナーとしてキャリアを積む中で抑えておく点が明示されています。
(参考資料:経済産業省 IPA デジタルスキル標準)
デジタルスキル標準内の「デザイナー」のスキルに+αとして、「ビジネスアーキテクト」と「データサイエンティスト」のビジネス視点とデータ視点のスキルをあわせるようにロードマップを設定しています。
▼デザインチームのロードマップ▼
そしてこのロードマップを参考に、より具体的なタスク設定や目標管理をしていくような流れにしていきたいと考えています。このロードマップはこれからキカガクのデザインチームに参画してくださるメンバーと一緒にバーションアップしていきます。常に変化が激しい市場性も加味し、それぞれのメンバーが考えることと向き合って、チームでレベルアップしていきたいと考えています。
求める人物像
キカガクのプロダクトデザイナーに求める人物像としては、「デザインでやりたいけどできていないこと」「デザインチーム立ち上げを担えるヒューマンスキル」の中で、共感するものがある方であると考えます。
■やりたいけどまだできていないこと
- プラットフォーム、サービス全体を通してデザインの統一
- ユーザー視点をふまえたプロダクトデザイン改善
- データ分析結果をふまえたデザイン改善
- OOUIをふまえたUI改善
- フロントエンドのコーディング連携を行いやすいデザイン作成
- 複数サービスにまたがる共通コンポーネント管理(デザインシステムの構築)
- CI、VIから構築した企業ブランディング などなど…
■デザインチーム立ち上げを担えるヒューマンスキル
- デザインチーム立ち上げの中で、進む道を考え自ら実行できる主体性
- チームを主語にして開発チームの機能向上に取り組める姿勢
挑戦したいことや、チームで達成した(したい)ことがある方と、ぜひともに働きたいと考えています!
キカガクのデザイナーの魅力
デザインチームは立ち上げフェーズですが、優秀なエンジニアチームとともにプロダクトデザインのクオリティを向上するために注力できる環境です。私自身キカガクで働くことができて、本当に良かったと感じています。結びとして、キカガクのデザイナーとして働く魅力を上げてみました。
■キカガクのデザイナーとして働く魅力
- AIなど先端領域のドメインにふれ、教育業界を牽引するプラットフォームに携われること
- チームを主語にしながらも個人の意思を尊重し、自分自身の取り組みたいことにスピード感を持って挑戦できる環境
- 個人向け、法人向け双方のプロダクトに関わり、その両者を統一した世界観に構築することや新規事業開発に携われること
ぜひプロダクトデザインチームの未来の方向性を考え、楽しみながら挑戦してくださるデザイナーと一緒に働けると嬉しいです。そして「教育」や「教育業界」についてデザインができることを考え、チーム全体で実行していきたいと思います!
ここまでご一読くださりありがとうございました!
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