kintone(キントーン)の定番開発サービス「システム39」 | 株式会社ジョイゾー
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こんにちは!ジョイゾーHR担当の内川です。
本日は、ジョイゾー代表四宮が語る【SIerの本質】です。
私たちの会社が、SIerとして何を大切にしているのか。ぜひご一読ください!
SIerの役割は単なる「システムを作る」会社ではない
お客様の顔が見えない多重下請け構造
発注者と受注者の間にある謎の上下関係
工数ベースの価格設定で真の価値が蔑ろに
大規模案件でも譲れないポリシーを大切に!
私たちジョイゾーは、SIerです。SIerとは、「システムインテグレーター」という言葉を略したもので、システムの統合や構築を担う専門企業を指します。
一般的にSIerは「システム開発会社」と認識されることが多く、「こんなシステムを作りたい」というお客様の要望に基づき、システムの設計、開発、納品、さらには保守までを手掛けるとされています。
しかし、SIerの役割は単なる「依頼通りのシステムを作る会社」ではありません。真の価値は、お客様の課題を深く理解し、最適なソリューションを提供することにあります。
SIerを取り巻く環境には、さまざまな課題が存在します。
その中でも特によく言われるのが「多重下請け構造の問題」です。多くの中小規模のSIerは、お客様と直接契約を結ぶのではなく、間に別の会社を挟む形で仕事を受けています。いわゆる2次請けや3次請けと呼ばれる構造です。
このような構造では、エンドユーザーであるお客様の課題やニーズを直接把握することが難しくなります。元請けやさらにその先の会社から伝えられる設計通りにシステムを作り、納品するだけの形になりがちです。
また、長期間にわたって下請けとしての業務に従事していると、お客様の企業文化やシステムを実際に使う人たちの特性を理解する機会が少なくなり、結果として「お客様の課題を解決する」という視点が薄れてしまいます。
本来、SIerの役割はただ設計通りにシステムを作るだけではありません。
「なぜこの設計が必要なのか?」「この機能は本当に業務や課題解決に役立つのか?」といった背景を理解しながら、最適なシステムを提案・構築することが求められます。
お客様と直接コミュニケーションを取り、その要望や課題の根本を深く理解することこそが、SIerとしての本質的な価値だと考えています。
2つ目の課題として挙げられるのが、発注者と受注者の間に生じる「上下関係意識」です。発注企業が上で、受注するSIerが下という認識を、双方が無意識のうちに持ってしまうケースが多いように感じます。
私は新卒からSI業界でキャリアを積んできましたが、これまでの経験の中で、以下のようなシーンを何度も目にしてきました。
「要望通りのシステムができていない。この機能がなければ意味がない!」と発注者側からクレームが入る。SIer側は、その機能が本当に必要かを検証することなく、明らかに当初の要望に含まれていない追加機能であっても、発注者側の圧力に押されて徹夜で開発を進める……。
こうした状況は、SI業界では珍しいことではありません。
本来であれば、発注企業は業務のプロ、SIerはITのプロとして、お互いが1つのチームとなり、業務課題の解決に向けて協力することが理想です。そこに「上下関係」という概念が介在するべきではありません。
私が以前から問題視しているのが、システム開発における「人月」という見積もり方法です。「人月」とは、業務に必要な稼働時間を単位化したもので、「1人のエンジニアが1日8時間、1カ月稼働すると○○円」という形で計算されます。
たとえば、あるシステム開発を「月100万のエンジニアひとりが3ヶ月で開発する」場合と、「月100万のエンジニア3人が1ヶ月で開発する」場合、見積もり金額は300万円となります。このように一見シンプルな方法に思えますが、ここに大きな課題が隠されています。
仮に「月200万円の熟練エンジニアが1人で1カ月」で完成するシステムと、「月60万円の初心者エンジニア3人が3カ月」で完成するシステムがあったとします。前者の費用は200万円、後者は540万円になりますが、出来上がるシステムの品質には大きな差が生まれるでしょう。
このように、エンジニアのスキルや経験を考慮しない「人月」計算では、質が高く効率的な開発が安価に見え、質が低く時間のかかる開発が高額になるという逆転現象が起きてしまいます。さらに、この仕組みでは「工数が増えるほど収益が上がる」構造になり、場合によっては効率化や高品質な開発が軽視されるリスクも生じます。
もちろん、すべてのSIerがこのような状況に陥っているわけではありません。しかし、「人月」という仕組み自体が、業界全体に影響を及ぼしていることも事実です。
私たちジョイゾーは、「人月」に依存しない料金体系を採用しています。お客様に提供するのは、システムの価値そのものに基づいた提案です。たとえば、弊社の提供する「システム39」というサービスでは、39万円で1回2時間の対面開発を3回行う形を取っています。また、初回の2時間は無償で提供しており、その場で実際に動作するシステムを開発します。
これにより、お客様は以下のようなポイントを直接確認できます。
システム開発は目に見えないサービスであるがゆえに、その価値を判断しづらいものです。システム39では、開発したシステムを目の前で動かし、触れていただくことで、その価値を納得して判断していただける仕組みを整えています。
「価値に対してお金をいただく」という考えは、創業当初から大切にしてきたポリシーです。
創業間もない頃、こんな出来事がありました。
お客様は誰もが知っている大手企業で、見積額は当時の月間売上の3ヶ月分に相当する大きな金額でした。
もちろん、見積もりの際には人月ベースでは算出していませんでしたが、契約窓口となる企業から「社内稟議を通すために、人月計算で見積もりを出してほしい」と言われました。
また「見積もり内容を人月計算に置き換えて提出してほしい」という依頼も受けました。
業界の慣例であったとしても、仮に計算方法を置き換えるだけであっても、人月で見積もりを提示した時点で、「価値に対してお金をいただく」というポリシーに反してしまいます。そのため、私は人月ベースでの提示をお断りしました。
結果として、案件は失注しました。(経営的に少し悩んだのは正直なところです。笑)
数百万円規模の案件を、見積もりの方法の違いだけで失いました。
しかし今振り返ると、お断りして本当に良かったと感じています。現在、ジョイゾーのポリシーに共感して入社してくれた優秀な仲間が多くいます。もしあの時、人月ベースで見積もりを提示していたら、仲間に対して言い訳をすることになっていたでしょう。笑
繰り返しますが、システム開発やプログラミングを単に行うことがSIerの本質ではありません。
お客様の課題を、ITのプロとして共に解決し、価値あるシステムを提供することこそが、SIer本来の姿であると私は考えています。
その考えに共感した仲間が、共に働いています!
いかがでしたか、SIer会社の社長が語る【SIerの本質】
ジョイゾーのSIerして大切にしているポリシーを、少しでも感じていただけたなら幸いです。
引き続き投稿では、「楽しく働く」という私たちの理念を実現するための挑戦や、その裏側にあるエピソードをたっぷりご紹介します。楽しみにしていてくださいね!