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直近1年で売上約250%成長、社員数も約2倍と急激に成長しているイングリウッド。
そんなイングリウッドでは、創業以来初めての「決起ツアー」なるものを開催した。
決起ツアーとは何か。何のためのものなのか。
今回は、イングリウッド急成長の裏に隠された一つの危機感に迫る。
なぜ “今” 決起ツアーを開催するのか
「今だからこそ決起ツアーを行うべきなんです。」そう語ってくれたのが、同社でCHRO(最高人事責任者)を務め、今回の決起ツアー発案者である、上河原だ。
事業が急成長し多角化。社員数も、たった1年で2倍以上に。
イングリウッドは、大きく分けると「販売事業本部」・「コンサルティング事業本部」・「AI事業本部」・「管理本部」があり、それぞれの事業部ではさらに細分化されたチームごとに業務を行っている。
売上規模は、2018年度の約40億円から250%伸び、現在では100億円を超える勢いで急拡大している。そんな成長を支えているのが、総勢約90名のイングリウッド社員たちである。だが、実はたった1年前までは、わずか40名程度の社員しかいなかった。
「普段の業務で交差する人、しない人がいるんです。」
「来年には、社員数150名以上を目指している。イングリウッドは、ベンチャーからメガベンチャーへ、さらなるステップアップを目指しています。でも、一方で危機感もあって、昨年から50名も増えた中で、これ以上人が増えると、社員同士のコミュニケーションの機会が減る。そうなると、信頼関係に溝が生まれやすくなるのでは?そう思ったんです。」
彼が感じた焦りは、まさにイングリウッドが直面している成長における重要課題として、経営会議の場でも議題となった。
追い打ちはオフィスの移転。社員同士の距離が物理的に遠くへ。
「ちょうど経営陣でそんな話をしていたタイミングに、オフィス移転が重なりました。6月に前オフィスの3倍もの広さを誇る渋谷ソラスタへ移転し、人と人の物理的な距離が遠くなったことで、これからのコミュニケーション不足を心配する声が社内で強くなったんです。」
「そしてもう一つの焦りは、売上が成長しているまさにその要因が社員たちであること。イングリウッド急成長は、ビジネスモデル以上にそれを結果に結びつけてきた、“社員たちの努力があってこそ実現できた”ことです。そんな彼らが物理的な距離や大量採用によって空中分裂するようなことだけはしたくないと思いました。」
今までは社長や役員、社員みんながすぐそばにいるのがイングリウッドだった。だが、これからは人数が増えるに連れてコミュニケーションは今までよりも、取りづらくなるのではないか。そうなることで、今まで以上の成長も見込めなくなってしまうかもしれない。そのリスクを脱却するために開催されたのが、“決起ツアー”だ。
「決起ツアーがうまくいけば、これからのイングリウッドを支える社員同士が、部署やチームは違えど、社内の人間と話しやすい、接しやすいということをしっかりと認知し、これから新たに加わる未来の仲間とも良好な関係が築くことができるはず。そう思い、実際に決起ツアー準備に取り掛かりました。」
事業部に関係なく集結した運営メンバー達
決起ツアーのテーマは、「部署・チームを越えてまじわる一体感」に。これは、運営メンバーをピックアップする段階から意識された。
決起ツアー開催が決まり、事業部を越えて上河原の声掛けに共感した10名の運営メンバーが集結。彼らは、部署やチームはもちろん、年齢や性別、ポジションも異なる人々が集まった。
普段業務では関わらない人同士が、ツアーの内容を考え、必要な物の手配を行う。通常業務を行いながらのため、会話の時間をうまく取れず、なかなか準備が進まないということもあったようだ。それでも、なんとか協力しあい、無事に決起ツアー当日を迎えた。
『一体感』を作ることを意識した、スケジュール作成!
決起ツアーでは、今回「社員旅行」や「慰安旅行」など、「旅行」という言葉は一切使われなかった。あくまでもコミュニケーションロスや信頼関係の再構築をテーマとした社を挙げた一大イベントだからである。
とはいえ、オフィスを離れ、自然に楽しみながらコミュニケーションが取れるよう、ツアー内で行われる催し物には一つ一つ目的を持たせ、社員同士の絆が深められるようにという思いが込められた。
BBQや宴会、運動会と盛りだくさんの2泊3日。
決起ツアーは、2019年7月5日〜7日までの2泊3日、熱海で行われた。初日の朝、会社に集合した面々はバスに乗り込み、まずは小田原へ。
小田原ではBBQランチを楽しみ、ホテルのある熱海に向かった。
気負わず美味しいランチを楽しみながら、自然に会話を楽しむことができる時間からスタートさせたおかげで、あらゆる場面で積極的にコミュニケーションを取ろうとする参加者の姿を見ることができた。
『一体感』をより強く感じられるように!運動会を開催
2日目には、運営メンバーの肝いり企画として“運動会”が開催された。
これは、個別のランチなどで挙がっていた「もっとみんなと交流を深めたい」「あの人と喋ってみたい」という声を踏まえての企画だったという。
運動会の内容は、体を動かす競技や、“人探しゲーム”という自然と会話が生まれるものを取り入れ、徹底的にコミュニケーションが取りやすい時間作りを意識。
さらに、仕事とは違った一面が見られるよう、誰でも受賞できる可能性のある賞を用意するなど、随所に工夫を凝らせた。
決起ツアーを終えて。運営メンバーと参加者のリアルな感想
決起ツアーを終えて、運営メンバーが掲げた目的は果たされたのか…!?参加メンバーの感想とあわせて少しご紹介しましょう。
運営メンバーの目的は果たされたのか…!
結論からいうと「Yes」だ。
決起ツアーの目的は事前に伝えられていたため、組織の一体感を高めたいとする発案者&運営メンバーの思いも参加者全員が理解できていた。
そのため、各催し物はどれもとても盛り上がり、どんなシーンでもみな周りの人と積極的にコミュニケーションを取ろうとしていたという。
また、一体感を作るための“ヒント”として、
①「IG一体感」というフレーズをたくさん会話で使ってください!
②「IGポーズ」で集合写真をたくさん撮影してください!
③「IGハイタッチ」を盛り上がったらたくさんしてみてください!
この3ポイントを常に意識してもらった。
些細なことかもしれないが、目的と手段を明確にすることで、決起ツアーを意味あるイベントとすることができた。
これが参加メンバーのリアルな声
では、実際に決起ツアーに参加した人のリアルな感想はどうだろう?
運営メンバーと同じように、“一体感”を感じて、普段やり取りのない人とコミュニケーションが取れたと感じているのだろうか。
決起ツアー後に行われたアンケートの一部はこちら。
【感想①女性社員A】
『一体感』というのを具現化したように1つの目標に向かって皆で力を出し合って楽しめたように思います。スポーツや飲み会、色々なことを通じて事業部の垣根、役職の垣根を超えて交流できました。
【感想②女性社員B】
「決起ツアーとても楽しかったです!普段部署が違う人と話さないことも話せてとてもいい機会になりました!運動会は本当に盛り上がり、別の部署の人と関われて、みんなを知れるいい機会になったと思います!」
【感想③男性社員C】
「今回の決起ツアーの趣旨にそった良いツアーでした。ただ、単純にお酒が飲めたらもっと楽しかったのではないかなとは思いました。」
アンケート結果は、「一体感が高まった」・「普段話さない人としゃべることができた」という意見が多かった。
中には、「お酒が飲めない人でも楽しめる宴会や二次会があったら、さらに一体感が高められたかもしれない」という、次回への課題となる意見もあったが、みな一様に「一体感」を楽しみながら感じることができたようだ。
これからも“イングリウッド”は、コミュニケーションの質が高い組織作りを続ける
決起ツアーの意図や目的を通して、イングリウッドで常に注力されている“コミュニケーションの質”について、知っていただけただろうか。
どんな大きな組織になっても、コミュニケーションに重きをおいていれば組織の成長は止まらない。
ただ、イングリウッドが掲げる“一体感”とは単純にみなが右向け右で、同じ方向を見続けることではない。
「一人ひとりの個性が際立っていていい。その個性を、お互いが理解し『ビジョン・ミッション・行動指針・チームワーク』で結びつけていきたい。そして、それを会社の競争力に変えていきたいんです」と、上河原は話す。
イングリウッドはこれからも決起ツアーのように、社員同士が自然とコミュニケーションが取れる場所・時間作りを欠かさない。
またこうして、人と人の繋がりを大切にするメンバーによって、様々な人(多様性)を受け入れることができる組織はこれからも作り続けられるだろう。
このような組織作り・施策を欠かさない姿勢に共感できる方にぜひ、イングリウッドへジョインして欲しい。