保険業界のDXをリードするInsurTech企業、株式会社hokan。
事業の急成長に伴い、マルチプロダクト戦略が加速する今、その成否を握るのが「プロダクトマネージャー(以下:PdM)」だ。
hokanのPdMは、単なる機能開発の進行役ではない。
明確なプロダクトビジョンと、現場から吸い上げられる無数の要望を「体系化」しながら、事業の成長にダイレクトにコミットする存在である。
BtoB SaaSのPdMとしてプロダクトの立ち上げや改善を経験してきた人なら、「次はスケールフェーズで挑戦したい」と思う瞬間があるはずだ。
今回は、前職のBtoB SaaSで0→1フェーズを経験してきた鈴木さんに、hokanでのPdMとしてのリアルなやりがいと挑戦を伺った。
【鈴木智弘さん プロフィール】
防衛大学校を卒業後、陸上自衛隊幹部として勤務。その後、スタートアップの受託開発企業に転職し、営業からプロジェクトマネジメント(以下:PM)まで幅広く経験。
さらなるスキルアップを目指し、金融系SaaS企業ではPdMとして新規プロダクトの0→1立ち上げを牽引。
事業と市場の将来性をキャリアの軸に据え、2024年6月にhokanへ入社。
現在は入出金管理プロダクト「hokan 出納」のプロダクト責任者をはじめ、複数プロダクトのPdMを担う。
「グロース(10→100)」と「新規創出(0→1)」。両軸で挑むキャリアをhokanに決めた理由
ーー前職の金融SaaSでは、PdMとして0→1の立ち上げを経験されたそうですね。なぜ転職を考え始めたのですか?
前職では、スタートアップ向けの経営管理SaaSを手がけ、PdMとして新規プロダクトの立ち上げ(0→1)を主導しました。少人数で試行錯誤を重ねながら0→1で形にしていくプロセスは刺激的で、貴重な経験でした。
しかし、プロダクトの価値とは裏腹に、スケールを考えると「お金を払って使ってもらえる市場が限られている」という現実に直面しました。
この経験を通して、「良いプロダクトをつくること」と「事業としてスケールさせ、成り立つこと」の両立が大切だという実感を持ちました。
「価値のあるプロダクトに対して正当な対価が支払われる、そんな大きな市場で挑戦したい」。それが次のキャリアを考える上での明確な軸となりました。
ーー数ある企業の中で、hokanに興味を持ったのはなぜだったのでしょうか?
まず、保険業界は、47兆円とも言われる巨大な市場です。
その中で、hokanが独自のポジションを築いている点に大きな魅力を感じました。
選考過程で「競合製品がほとんどない」と伺ったときは半信半疑でしたが、選考を進める中で、確かにそう言えるだけの理由があるのだと感じました。同時に、なぜそれが実現できているのか、その背景に強く興味を持つようになりました。
そしてもう一つ、大きな魅力を感じたのは、プロダクトのフェーズです。
すでに市場で一定の評価を得ており、エンタープライズ企業への導入も進む「10→100」の段階。
プロダクトがさらにスケールしていく過程に自分も貢献できますし、マルチプロダクト化も進めているため、新たな0→1の挑戦も経験できます。
ただ、ここで言う0→1は、まったく白紙から生み出すというより、既存の顧客課題や事業構造を踏まえて新たな価値を再構成する「事業としての創出」に近いものです。
こうした、グロースと新規創出両方のフェーズに関われる環境にも強く惹かれました。
ーー最終的にhokanに入社を決めた、一番の理由は何でしたか?
hokanは当時、CPOの阿部がほぼ一人でPdM機能を担い、このプロダクトを成功させてきていました。「なぜ成功しているのか理由を解明したい。そしてその要因を間近で体験し、自らも成功の一翼を担いたい」と強く感じました。
また、阿部との面談も大きな決め手です。選考という短い時間の中でも理想論ではなく、現状の課題や具体的な業務のすり合わせができ、入社後のイメージが明確になりました。
加えて、私自身、プロダクトオーナーの仕事は理屈だけではないと考えており、明確なビジョンで推進する組織で働くことに強い興味を抱きました。
0→1フェーズを経験した自分にとって、マルチプロダクト化を進めるhokanは、「グロース(10→100)」と「新たな創出(0→1)」の両方を経験できる理想的なステージでした。さらにプロダクトだけでなく組織の仕組みづくりにも深く携われる。
これほど裁量を持って、プロダクトと組織の両面に向き合える環境は他にないと考えました。
入社して見えた、hokanのPdMのリアル
ーー入社前と入社後のギャップはありましたか?
大きなギャップはありませんでした。
1ヶ月のオンボーディング期間を経て、その後半年間はプロダクトオーナーとエンジニアの間に立ち、コミュニケーションを円滑にする橋渡し役を担いました。
入社から1年半ほど経った現在は、入出金管理プロダクト「hokan 出納」のプロダクト責任者として、要件定義から意思決定まで一貫して担っています。
この他にもアプリや、CRM(顧客・契約管理システム)の一部機能も担当しています。
ーープロダクトの方向性はどのように決まっていくのでしょうか?
hokanはバーティカルSaaSであることから、セールスやカスタマーサクセスなど顧客接点が強く、「誰のどんな課題を解決するか」が明確です。この顧客理解の深さと、明確なプロダクトビジョンが、意思決定の軸となっています。
一方で、hokanの顧客層は非常に幅が広く、中小規模の保険代理店から、大手企業の企業内代理店、さらには保険会社まで、それぞれ異なる業務フローや課題を抱えています。
そのため、顧客からの要望やフィードバックも多岐にわたるため、それを「顧客の汎用性」と「価値の再現性」の観点で整理し、優先順位付けの作業を仕組み化することが、私の主なミッションです。
特に「hokan 出納」は、hokan CRMに比べてユーザー数はまだ少ないですが、導入されている企業のほとんどが大手企業です。
顧客の多様な課題を整理し、共通構造を見抜くことこそ、hokanのPdMに求められるスキルだと感じています。
受託PMの「引き出し」が活きる瞬間。法改正対応の最前線に立つ「事業の手触り感」
ーーこの仕事で一番面白い瞬間はどのような時ですか?
やはり、自分が企画した機能が世の中に出て、顧客のペインが解消されたとフィードバックをもらえた時です。
最近では、保険業法改正に伴う意向把握機能(※1)の大幅アップデートも進行しているのですが、こうした法改正の最前線で、保険代理店の業務や顧客の安心に直結するプロダクトを手がけているという「事業の手触り感」は、非常に大きいと感じます。
※1:意向把握機能=消費者のニーズと保険商品の内容が合致しているかを確認するための、保険代理店向けのシステム・機能のこと。この機能は、顧客の意向確認、比較推奨、意向確認のプロセスをシステム上で電子化し、金融庁が推奨する「顧客本位の業務運営」と、保険業法に基づいた適正な募集活動の実現を支援する。
ーー鈴木さんのこれまでの経験が活きていると感じる瞬間はありますか?
前職の受託開発の経験が、今の業務に直結しています。アプリからECまで多種多様な案件をPMとして担当したことで、技術的な「引き出し」の数が圧倒的に増えました。
その時に培った経験からエンジニアと仕様をすり合わせする際も勘所が働き、工数感の見立ても立てやすくなりました。また、日々のスピーディーな意思決定や計画の精度にも直結していると感じています。
ーー逆に、hokanのPdMならではの難しさや、挑戦だと感じていることは何ですか?
hokanの現在のメインプロダクトのPdMは、「ゼロから何かを生み出すクリエイティブな作業をしたい」という方にはミスマッチかもしれません。膨大な要望に対して優先順位をつける業務が圧倒的に多いため、この優先順位を汎用性や影響度からロジカルに考えられる方には、非常に向いていると思います。
特に、大手企業に向けたアプローチを強化している重要なフェーズです。グロースしているプロダクトだからこそ直面する、このフェーズならではの複雑な課題解決に取り組めることは、貴重な経験として自分の中に蓄積されています。
今後はPdMとしてだけではなく、プロダクトオーナーとして、プロダクトチームの組織づくりにも挑戦していきたいです。
自主自立し、支え合えるチームへ
ーー今後、PdMチームをどのような組織にしていきたいですか?
それぞれが責任範囲を明確に持った上で、フラットに相談・議論ができる組織にしたいです。自立したメンバー同士が、お互いのプロダクトや顧客に真摯に向き合い、支え合えるチームが理想です。
ーー最後に、この記事を読んでくれている未来の仲間に向けてメッセージをお願いします。
ご自身のプロダクトとして自主性を持って取り組める方や、ただ待つのではなく、自分の考えを持って周囲を積極的に巻き込みながら推進していける方と、ぜひご一緒できたら嬉しいです。
hokanのPdMは、事業の最前線に立ちながら、スケールと変化の両方を経験できるポジションです。
この記事を読んで、hokanという環境に少しでも興味を持っていただけたら、ぜひ一度カジュアルにお話しできればと思います。
「事業を動かしている実感」を得ながら、複雑な課題解決と組織づくりに一緒に挑戦できることを楽しみにしています。