1
/
5

朝日新聞掲載記事内容から自分自身のファーストキャリアを振り返る

2024年5月25日土曜日の朝日新聞夕刊と朝日新聞デジタルに取材記事を掲載いただきました!

起業家に聞く「辞め方改革」 退職者は会社の「裏切り者」ですか?:朝日新聞デジタル
かつて、いったん就職した会社を辞めることに何か後ろめたい感じを持つ人もいた。でも、いまや転職は当たり前。正社員で働く人のうち、半数が転職経験者との調査もある。最初から転職を視野に入れて就職活動する若...
https://www.asahi.com/articles/ASS5Q1W59S5QTNLL006M.html

私たちハッカズークは、「アルムナイとの関係構築で、退職で終わらない企業と個人の新しい関係を実現して、退職による損失を無くす」をビジョンに、アルムナイ領域でSaaS「Official-Alumni.com」やプロフェッショナルサービスを提供しています。

今回の記事では、今まであまり触れたれたことがなかった私自身のファーストキャリアについて一文だけですが触れていただきました。まさにこの私自身の体験こそが、退職時に会社に対してネガティブな印象を持っていたアルムナイが時間を経てさまざまな経験をするとその印象が変わることがあるという事例なので、これについて少し書いてみたいと思います。

私がカナダの大学を卒業する時、そのままカナダで就職をするか、日本車のパーツを輸入してアメリカやカナダで販売するという個人でやっていたせどりビジネスを真面目にやってみるか、日本に帰って就職をする、という3つのオプションがありました。もともと最終的には海外でビジネスをしたいと考えていた当時の私は、日本の商習慣やビジネスマナーなど何も知らないままでは日本人ビジネスマンとしての強みを生かしきれないと考え、「ザ・日本企業」に就職することを決めました。就職活動の結果、海外でも強いブランド力を持つ日系の自動車関連メーカーに就職しました。

せっかく入社させてもらったのですが、当時カナダから帰国したばかりで”外国かぶれ”していた私は、何か自分の思う通りにならないことがあると「これは日本企業の良くないところだ」とか、「海外ではこれはあり得ない」などと言って自分を正当化しようとしていました。結果、いろいろな教育の機会をいただいたにも関わらず1年弱で退職をしてしまい、その頃お世話になった皆さんには本当にご迷惑をおかけしました。

当時IPO直後だったベンチャー企業のグループに転職した私は、自分を正当化したい気持ちもあり、「やっぱり大企業とは全然違うな」とか言ったりしていました。その転職から12年の間に、グアムで30人くらいのチームのマネジメントをしたり、日本で複数のプロジェクトチームをマネジメントしたり、東南アジアで1人で立ち上げた後にチームを作ったりという経験を経て、2017年に2人で設立したハッカズークは、日本とフィリピンを合わせて50名のチームになりました。

数名や数十名の規模でも、チームをリードする時に「どうやってミッション・ビジョンを浸透させるか」「どうやって全社での一体感を出すか」というのはとても難しい課題です。さまざまな取り組みの一つとして、今回の朝日新聞の記事にもある通り、ハッカズークでは多くのメンバーが「#辞め方改革」と書いてあるTシャツを着て仕事をしています。他にも、日本チームとフィリピンチームで隔週で「Win session」という「ビジョン実現に貢献したような出来事や、テンションがあがったWinをシェアするMTG」をやったり、過去にはオフィスでみんなで運動をしたり、といろいろなことをやっています。

最近では若い社員は会社の飲み会に参加したくない、なんてニュースも多い一方で、社会的に働き方改革が進み、会社全体で一体感を出すことが難しくなってきている昨今、社内旅行やシェアハウス的な社員寮などが改めて復活してきているという動きもあります。朝日新聞の記事内にある「社歌の練習」に関しても、日本を代表する作曲家の方とお話をした際に「最近は新興企業からも社歌を作る相談などが増えてきている」と聞きました。ハッカズークはまだ小さな会社ですが、ミッションやビジョンを浸透させたり、社内のコミュニケーションを増やしたり、一体感を強めるためのそのような取り組みの必要性は、経営者としてとてもよく理解ができます。

私が新卒で入社した会社は国内で数千名、グローバルで1万数千人の社員がいました。その規模の会社で社員全員が一体感を持つことは非常に難しく、その中で経営陣が試行錯誤しながらあのような取り組みに投資をしてくれていたことが、その会社を退職してからの20年の間でさまざまな経験をすることで段々とわかるようになり、今となっては感謝と当時の自分の未熟さに対して申し訳ない気持ちでいっぱいです。

他にも、入社したばかりで何も知らない時に「こんなことは無駄な仕事だ」などと言ったり、プロセスを飛ばしたりして上司に怒られていました。

ハッカズークはまだ数十名しかいないですが、さまざまなルール化や業務の平準化などの必要性が強くなってきて、数名の時と比べると正直「仕事の効率が悪くなるな」ということもあります。でも会社を成長させるうえでは必要なことなので、そういったことにも日々向き合っています。数千人の会社でそのようなルールなどが必要なことなど当たり前なのに、そんなことに気付く前に退職してしまった私が偉そうに文句を言っていたことも恥ずかしくなりました。

さらにいうと、冒頭に書いた私の目的は以下の通りで、日本企業らしさを知りたいと考えながらミスマッチを会社のせいにしているところがありました。

もともと最終的には海外でビジネスをしたいと考えていた当時の私は、日本の商習慣やビジネスマナーなど何も知らないままでは日本人ビジネスマンとしての強みを生かしきれないと考え、「ザ・日本企業」に就職することを決めました

などなど、振り返ってみるとめちゃくちゃなのですが、私自身のファーストキャリアの会社に対する気持ちは当時から180度変わっています。

もちろん誰もが私のような不義理をしているわけでも、誰もが同じように感じるわけではありませんが、退職をした後にさまざまな経験をすることで、退職した会社に対する見方が変わり、会社に対する気持ちや印象がネガティブなものからポジティブなものに変わったり、ポジティブな気持ちや印象がさらに強くなったりすることはよくあることです。

私たちハッカズークではアルムナイの事業を通じて、このような気持ちや印象の変化があった人と会社をつないだり、会社とアルムナイをつなぐことでこのような変化をもっともっとたくさん作っていきたいと考えています。ご興味をお持ちいただけた方は、ぜひカジュアルにお話しさせてください!

Invitation from 株式会社ハッカズーク
If this story triggered your interest, have a chat with the team?
株式会社ハッカズーク's job postings
11 Likes
11 Likes

チーム

Weekly ranking

Show other rankings
Like Hitoshi Suzuki's Story
Let Hitoshi Suzuki's company know you're interested in their content