2020年8月、ハッカズークに新たなメンバーがジョインしました!アクセンチュア・アルムナイの實重遊さん(26歳)です。
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スタートアップを中心に転職活動をしたのち、自分で事業を立ち上げようとアクセンチュアを辞めて試行錯誤し、ハッカズークに入社……と、紆余曲折あった實重さん。
「様々な選択肢を考え抜いて、ハッカズークにジョインするしかないと思った」という彼に、ハッカズークに入社するまでの話を聞いてみました!
實重 遊
1994年生まれ、26歳。2016年、新卒でアクセンチュア株式会社に入社し、人事コンサルティングに携わる。2020年3月に同社を退職後、自身で事業を立ち上げようと奮闘するも挫折。同年7月に株式会社ハッカズーク社長の鈴木と役員の山口に出会い、8月に同社に入社。趣味は読書と旅行で、好きな本は司馬遼太郎の『坂の上の雲』。好きな食べ物はカレーライスと寿司。悩みは気をつけているのにコレステロール値の上昇が止まらないこと。
アクセンチュアに入社、起業への挑戦、そして挫折
——まず、實重さんのこれまでの経歴を教えてください。前職のアクセンチュアでは、どんな仕事をしていたんですか?
2016年に新卒でアクセンチュアに入社して以来、約4年間人事コンサルティングをしていました。具体的にはSaaSのHRTechサービスを用いて、グローバルで統一された人事制度・人事プロセスを実現するための支援です。
グローバル規模で人事を変革するさまざまな業界のプロジェクトに携わって、担当者クラスから人事・ITの部長クラスまでの幅広いカウンターパートとの顧客折衝や、海外のオフショアメンバー含むグローバルチームのプロジェクトマネジメントなどさまざまな挑戦をさせてもらいました。
ファーストキャリアとして、アクセンチュアは最高の選択だったと思います。今でも大好きな会社ですね。
(社員の谷口にアクセンチュアの素晴らしさを説明する實重さん)
——そんな大好きな会社を辞めるきっかけは何だったんでしょう?
いつか起業したいという思いが漠然とあって、そのために事業を作る経験を積みたいと考えたんです。20代のうちに「これで生きていくんだ」というものを見つけたい気持ちもありましたし、2019年11月に結婚して「将来を考えたら、挑戦は早い方がいいんじゃないか」と思うようにもなりました。
それで2020年に入ってからスタートアップを中心に転職活動をはじめました。ただ、「何でうちの会社で働きたいの?」という質問に対して「将来的に自分で事業を作るための修行がしたい」と答えていたんですけど、その回答がどうしても腑に落ちなかったんです。
自分が感じていた人事課題を解決するプロダクトに挑戦するべきではないか。そう思って、転職ではなく起業をすることにしました。数社からオファーをいただいて、一緒に働きたいと思える会社もあったんですけど、全部お断りして。アクセンチュアも退職して、2020年4~7月の4カ月間、自分で事業をやろうと模索していました。
転職活動に巻き込んでしまった皆さま、ご迷惑をおかけして本当にごめんなさい。
——思い切りましたね……!結果はどうでしたか?
いろいろな壁にぶち当たりましたね。人事やマネジャーへインタビューをしまくって課題を深堀り、実際にUIの画面を作って、顧客になりそうな会社にアイデアを話しに行ったんですけど……結果はきつかったです。
「あるといいよね」と言われるものの、「予算を取って導入しよう」というところまでは持っていけなかった。そこに大きな壁を感じました。
そうやって事業化を試みる中で、自分に足りていないものにぶつかりました。人事の課題への解像度は低いし、それを解決するためのアイデアの筋も良くなかった。
何より、200%自分のビジョンを信じられていない気がして。いろいろな形で手伝ったり応援してくれたりした方もいるのに、不甲斐ない自分の実力に絶望して悔しくて、のたうち回っていました。
——前職では人事コンサルタントとして、人事担当者と仕事をしていたわけですよね? 多くの人事の方と接してきたのではと思いますが、なぜ課題の解像度が低かったんだと思いますか?
結局、アクセンチュアというブランドと、グローバル規模で展開している強力なHRTechのプロダクトの力を借りていたんだと思います。
それに自分が入るのはデリバリーの部分が多く、あくまで決定後だから、その手前の課題を掴んで予算を取ってもらうところはあまり携わっていなかった。それでも最初からお客さんは僕を信頼してくれて、パートナーという位置付けでやりとりができていました。
だからゼロから立ち上げるには、「あったらいいな」ではなく「絶対に必要だ」っていうところまで持っていかないと、ビジネスにはつながらないことを痛感しましたね。
そういう意味だと、ハッカズークの「Official-Alumni.com」はないと企業活動が完全に停止するような領域ではなく、一見「あったらいいな」というプロダクト。でも、「ないといけないものだ」というところまで押し上げてビジネスができている。まさに自分が突破できないと痛感した壁を突破しているんですよね。
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自分で一度事業をやろうとしたからこそ、そのすごさがわかって。スクラッチでやる難しさを体感したぶん、ハンパねぇなって思いました。
ハッカズークとの出会いと入社の意思決定
——ハッカズークとはどうやって出会ったんですか?
別のスタートアップで働いている人からのリファラル採用です。Yenta経由でプロダクトのアイデアを相談した人の一人から、「もし修行するのであればこの会社がいいんじゃないですか?」と教えてもらいました。
——ハッカズークの第一印象はどうでした?
話を聞いてみて、改めてアルムナイは必要だし、意義があると思いました。アクセンチュアにはアルムナイネットワークがありますし、もともとアルムナイという考え方には共感していたんです。
特に、ハッカズークの掲げる「辞め方改革」には今すぐに取り組みたいと思いました。元々、退職時の体験によって企業と退職者の関係性が急激に悪化してしまうことに、強い危機意識を持っていたんです。
多くの日本企業の根底には、今だに「退職者=裏切り者」という価値観があります。そのためオフボーディング(※)が人事プロセスとして設計されていない。この課題に対してアプローチできるのは大きな意義があると感じました。
※退職の意思を表明した際の対応や退職面談、引き継ぎ対応などを含む、退職エクスペリエンスを高めるための一連の施策のこと
——ハッカズークの「人」への印象はどうでした?
最初に会ったのは執行役員の山口さんで、賢そうな人だなと思いました(「賢そうじゃない、賢いの」とヤジを飛ばす山口)。
社長の鈴木さんはいかつい印象でしたね。フィジカル的にパワーが強そうな人だなぁと。
(實重さんと大学生インターンに腕立て伏せでフィジカルの強さを見せつける鈴木)
でも最初の面接で一番印象に残っているのは、鈴木さんから「こういうところが弱いんじゃない?」とフィードバックを受けたこと。
面接でそこまで突っ込まれたのも初めてでしたし、その指摘が自分がプロダクトを検討する中で実感していたことと全く一緒で。めちゃくちゃその通りだと思って、驚きましたね。
——鈴木の指摘がドンピシャだったわけですね。
さらにその後入社までにランチとディナーに行ったんですけど、会うたびにフィードバックがアップデートされていって。人に対する解像度をどうしてこんなに高めることができるんだろうと思ったんですよ。
僕が感じていた「企業の課題への解像度が低い」というのも、突き詰めていけば結局人なんですよね。会社は人の集合体で、対話を通じて相手の考えを探り、相手への解像度を高めていくことと同義なわけで。根本的なスキルとして重要だと認識していたタイミングでもあったので、なおさらすごいと思いました。
組織としてもまだ不完全で、一つの職種にはまらずに、もがきながらいろいろなことをやっていかなければならない環境がある。何でも挑戦できるフェーズにあって、自分にとってすごいチャンスだとも思いましたね。
あとは、“大人スタートアップ”なこともいいなと思った理由の一つ。ハッカズークは代表の鈴木さんが40歳で、スタートアップの割には年齢層が高めなんです。
若くて経験が浅くても突破していける人もいると思うんですけど、僕は勢いタイプではないから、経験豊富で地に足がついている人の近くで仕事ができた方がいい気がして。本質的なところを考えて、一つ一つ積み上げていくやり方で経験を積むことが今の自分には必要だし、性格的に合ってるだろうとも思いました。
ハッカズーク入社とこれから
——8月に入社して、実際に仕事をしてみてどうですか?
こんなに一つ一つのことに頭を使って向き合っているんだなぁと。大企業と比べてリソースが有限なぶん、一つ一つの玉数に全力で向き合って、考えた上で仮説検証をまわしている。
スタートアップは考えるよりも行動して、とにかく数を撃ちまくるイメージがあったんですけど、同時にめちゃくちゃ頭を使っていることに驚きました。
(鈴木に触発されてなぜか体も鍛えようとする實重さんと大学生インターン。※大人スタートアップなので普段はこんなことしません)
あとは早速、スタートアップならではの柔軟性も感じています。ハッカズークは週3出社、週2リモートの体制を取っていたので、入社して即リモートになることが少し不安だったんですよ。
でも、僕が入社してしばらくは毎日出社に切り替えてくれて。まさに先述した「一つ一つのことに対して何がベストなのを考える」ですよね。
(「めっちゃ適当に決まったけどね。『とりあえず2週間ぐらい出社しようか、みんな来週から出社ね〜』みたいな感じだったよ」とせっかくのいい話に横槍を入れる山口)
——これからハッカズークではどんな仕事をやる予定でしょう?
一応カスタマーサクセスとして入社していますけど、営業やマーケティング、アライアンスにも携わるなど、とにかく幅広く取り組ませてもらう予定です。他に、元々問題意識を持っていて入社のきっかけにもなった「オフボーディング 」については、主担当として設計やプロジェクトを推進します。
編集後記:こちら、なんと早速株式会社ディプレさんとオフボーディングワークショップを共同開発し、プレスリリースを出しました!
ほぼ全部がやったことのない業務なので、まずはいろいろ挑戦してみて、その上でディスカッションしながら適正に応じて仕事内容を絞っていきたいです。
スタートアップに来たからにはそうしないと意味ないというのは鈴木さんからも言われていますけど、組織が小さい今のフェーズだからこそできること。本当に恵まれた環境だと思いますね。
(社員の谷口、築山と仕事を進める實重さん)
——ハッカズークで、アクセンチュアで得たどんな経験を生かしていきたいですか?
アクセンチュアで叩き込まれたのは、「現場に出たらプロである」ということ。
僕がどんなキャリアを描こうとしているかなんて目の前のお客さんには全く関係ありませんし、入社間もなかろうと、お客さんにとって僕はアルムナイのプロ。お客さんの期待値を考えて続けて、プレッシャーを持って挑みたいです。
そこはアクセンチュアのアルムナイとして恥ずかしくないように、これからも変わらず意識しなくてはいけないと思っています。
——アクセンチュアはアルムナイに関して先進企業ですし、實重さんがアクセンチュアのアルムナイネットワークで得た知見もハッカズークでの仕事に生かせそうですね。
そうですね。最近はあまり活発にアルムナイネットワークが動いていないようなので、アルムナイのプロとして動かしていきたいです。
——最後に、これからの意気込みをお願いします!
僕は比較的大きな組織を経て、いろいろな選択肢を検討し、最終的にスタートアップで働く選択をしましたが、その際に従ったのは、岡本太郎さんの言葉でした。
「ほんとうに生きるということは、自分で自分を崖から突き落とし、自分自身と闘って、運命をきりひらいていくことなんだ。」(『自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間”を捨てられるか』より)
僕は「アルムナイ」に関する施策は、雇用の流動化を受けて、今すぐスタートするべき取り組みだと信じています。
再雇用や副業人材としての採用、口コミによるブランディング向上、退職者がクライアントサイドに転職した際の協業……。企業がアルムナイと良好な関係性を築くことには、さまざまな可能性がある。
逆に言えば、退職エクスペリエンスが悪かったり、アルムナイとの関係構築に取り組まなかったりすることで失う可能性は、あまりに大きいものです。
今はまだ入社して日が浅いですが、早速オフボーディングに関するアライアンスを進めているところ。これからハッカズークで一緒にお仕事をしてくださる方たちと一緒に、成功事例をつくっていきたいです。
また、キャリアについて考えている方、スタートアップに働くことが興味ある方とも、ぜひお話したいですね。自分自身が転職にあたって試行錯誤したからこそ、同じように悩んでいる方とカジュアルにディスカッションができたらなと思います。WantedlyでもFacebookからでも、お気軽にご連絡ください!
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