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日本全国の中小・ベンチャー企業の成長支援をデジタルマーケティング、テクノロジー、HRの領域で展開している「ソウルドアウト」のグループ会社である株式会社グロウスギア。独自の採用メソッド「デジタル・ハンティング」サービスを強みに、人材エージェントとして活躍しています。
今回、GIGでは同社が2018年9月にリリースした『採用BOOSTER』の開発をお手伝いいたしました。
『採用BOOSTER』は、2分でUIに優れた採用サイトをかんたんに構築、運用できる採用マーケティングツール。求人検索エンジン『Indeed』とも簡単に連携でき、採用活動を加速させることができます。
今回は、グロウスギアが採用マーケティングツール開発に着手した背景やGIGとプロジェクトを進めてみた感想について、グロウスギア代表取締役社長・細井康平さんとGIGの中水利久、藁科憲佑、土屋宏樹が振り返ります。
△右からGIG中水、グロウスギア細井さん、GIG藁科、GIG土屋
人事サイドに採用マーケティング力を
GIG藁科:あらためまして、『採用BOOSTER』をリリースしようと考えたキッカケから教えてください。
細井さん:元々人材エージェントとして事業を展開していましたが、2017年からオウンドメディアリクルーティングの領域に着手していました。ただ、実際に取り掛かってみると、今あるものだけでは、お客様の根本的な課題解決が出来ないことに気付いたんです。
そこで、企業の人事担当者にもデータを用いて採用マーケティングの強化を行なってほしいと思い、採用BOOSTERの構想に至りました。企業が簡単に採用サイトを構築でき、CMS的に管理できる。かつIndeedとも連携できれば、きっと課題を解決できるだろうと。
GIG藁科:なるほど。ちなみに、求人広告や人材エージェントがマネーゲームに近い発想で人を集める中、なぜ採用側がマーケティング力を強化しなければならないと思ったのでしょうか。
細井さん:いい会社って実はたくさんあるんですよ。これは、我々が人材エージェントを営んでいるからこそ理解していることです。ただ、その素晴らしさが求職者にはなかなか伝わっていません。そのため、大手企業やメガベンチャーに転職者は集まりがちです。さらに現在、少子化を含めて労働力の確保が非常に困難な状況が続いていますよね。より採用難易度が上がっている時代だからこそ、企業側の採用マーケティング力の強化が必要だと考えました。
GIG中水:中長期を見据えて、企業の採用課題に向き合った結果、採用マーケティング力の強化が必要だという結論にたどり着いたんですね。では、『採用BOOSTER』のコンセプトをお聞かせください。
細井さん:まずは今の採用業界ですが、10数年前くらいのインターネットマーケティングに類似している印象があるんです。一番分かりやすいポイントは『Indeed』の台頭ですね。『Indeed』はリスティング広告と同じ検索連動型なんですよ。アメリカでも検索連動型の『Google for Jobs』や、スカウト型の『LinkedIn』がマーケットを席巻しています。
そういった流れを背景として、これからの日本は『Indeed』を主軸に、コストを抑えつつデータを蓄積できる採用モデルが主流になっていくのではないかと、我々は考えたわけです。
GIG中水:そこに『採用BOOSTER』が登場するわけですね。
細井さん:そうです。そして、『Indeed』を軸に考えると、採用サイトの設計が肝になってきます。
GIG藁科:これから知名度が上がっていく企業さんの場合、採用ページを作ったとしても「社名で検索」されるケースはレアですよね。『Indeed』の場合は地名や条件が検索にヒットする要件になってくるので、この点をしっかり踏まえた採用ページを作らなければいけないと。
細井さん:企業の採用ページに自然と人が集まってくるための土壌を整えることが、これからの採用には必要なことだと思うんですよね。採用に対してコストを掛けてきた時代から、低コストでありながらもそれぞれの企業の魅力で勝負する時代が訪れると私は思います。
要件定義に2ヶ月、開発に2.5ヶ月
GIG土屋:今回開発パートナーにGIGを選んだ理由をお教えいただいてもよろしいですか?
細井さん:色々な条件を加味しつつ、4社ほど開発コンペを開催させていただいた中から、GIGさんにお願いしました。理由は3つあります。まず、クリエイティブの質と実績。次に、対応スピードの速さ。最後に費用です(笑)。
GIG藁科:新規事業を行っていく上で、企業さまとのコミュニケーションは、迅速に対応するよう努めていますね。
GIG土屋:費用については開発側でカラクリがあるんですよ。これまでGIGが開発してきたナレッジがベースにあるので、機能単位で転用できるものも多いんです。これが、開発工数や費用を抑えられる秘訣になっています。オーダーによっては一般的な開発会社の半分くらいの期間で高品質なシステムを開発することができるんです。
細井さん:ちなみに『採用BOOSTER』のコンセプトをはじめて聞いた時はどう思いました?
GIG藁科:『Indeed』を主軸に置いた採用にいち早く取り組むのは面白いと思いましたね。IT業界以外の採用でも有用だということは知らなかったです。ですので、『採用BOOSTER』の可能性を感じました。
細井さん:GIGさんが開発で特にこだわったのはどのようなポイントなのでしょうか?
GIG土屋:企業側が使う管理画面のUIはこだわりましたね。いろいろな業界・業種の方が使用するサービスとのことだったので、利用するすべての方の利便性を考えました。
例えば、柔軟なフォームはこだわったポイントの一例です。企業側で簡単にカスタマイズできるよう努めました。いろいろな人を巻き込んで開発をしたので印象に残っています。
また、インフラではAWSを使用しています。今回はWebアプリケーションの開発から設定までを行いました。これは、特定の企業にアクセスが集中して負荷が掛かった場合でも捌けるようにするためですね。
GIG中水:今回は開発に入る前の印象も強いです。要件定義をがっつりしましたよね。
細井さん:そうですね。とは言っても開発フェーズになると色々ご相談させていただきましたけど(笑)。
GIG藁科:プロジェクトのスタートは2018年5月の半ばでした。要件定義に2ヶ月くらい掛けてからの開発スタートでした。
GIG土屋:(GitHubを見ながら)最初のPushが7月11日でしたよ。
GIG中水:作り始めてからは早かったですね。結構ハイスピード。
細井さん:普段のGIGさんも要件定義に時間を掛けることは多いんですか?
GIG土屋:要件定義に時間を取ることは多いですね。細かい部分はアジャイルで作ることが多いですけど。
GIG中水:今回のプロジェクトは大規模だったので、要件定義でコケると変更や修正に時間が掛かるので、慎重に進めた印象がありますね。
GIG藁科:機能開発は順調だったんですけど、ロゴとLPがギリギリだったんですよね。
細井さん:そうでした(笑)。ギリギリのタイミングでやっぱり違うパターンがいいとご依頼しちゃって。LPについても本当に数日前に完成という感じでしたよね。その節はありがとうございました。
将来的には機械学習の要素を導入したい
GIG藁科:実際に『採用BOOSTER』の仕上がりを見ていかがでしたか?
細井さん:ようやくできたなと(笑)。プレスリリースを配信したり、グループ会社に共有した際にとてもいい反応が届いたので、徐々に実感が湧いてきていますね。
実際、 問い合わせもたくさん届いていて、導入を検討いただく機会も多いので好スタートを切った印象があります。機能追加についてのお話のオーダーも多いですよ。
GIG中水:ちょこちょこ伺っております。
細井さん:僕も『採用BOOSTER』はこれから進化させていきたいんですよね。例えば機械学習を導入してみたりとか。
GIG中水:『採用BOOSTER』はコンバージョンが命なので、採用ページに非同期でA/Bテストを行ったり、機械学習がレポートを分析してくれるような仕組みを将来的には作っていきたいですね。
分析は個人差があると思いますが、定量化できるようになると分析効率が向上しますね。また、採用のニュースを解析して、企業側に提案ができるようになってくると面白いと思います。
相互にパフォーマンスが出せる体制を
GIG藁科:では最後に、プロジェクトを振り返ってみての感想をお聞かせください。
細井さん:GIGさんとは、これからもパートナーとして一緒にサービスを開発していきたいです。普段は営業に力を入れているので、先程の新しい提案もできるようになるといいなと。今後は世の中の採用を変えていきたいですね。折角の機会なので、中水さん、藁科さん、土屋さんの意気込みも教えてください。
GIG中水:週1リリースだったり、中3、4日だったりと、開発のスピードを上げていきたいですね。効果が出れば継続して、マイナスに作用すればすぐに取り下げる。そんなフットワークの軽い開発をGIGとしてご提供したいと思っています。
GIG土屋:今回のプロジェクトでは、大きな遅延もなくスケジュール通りにリリースできた達成感があります。この達成感を活かして、『採用BOOSTER』をドンドンより良いものにしていきたいです。私の隠れた野望としては、採用に関するビックデータを収集し、機械学習で効率化していくようなサービスを一緒に作っていきたいです。細かな要望に答えつつも未来への挑戦的な事例が作れると、技術者として嬉しいです。
GIG藁科:今回、スピード感を持って開発することができました。このスピード感をそのままにどんどん『採用BOOSTER』をブラッシュアップしていきたいです。先程から話題に出ている機械学習は僕たち自身もチャレンジしたい領域なのでこれからが楽しみです。
細井さん:期待してます!
中水・藁科・土屋:ありがとうございました!