クリエイターなら誰でも手軽にポートフォリオを作って発信できるサービス「foriio」。2021年7月時点で登録クリエイターが28,000名を超え、国内最大級のポートフォリオプラットフォームへと成長しつつあります。
foriioを運営する株式会社foriioは、「個のクリエイターをエンパワーメントする。」をミッションとし、企業とクリエイターをマッチングするサービス「foriio match」も展開。クリエイティブのアサインプロセスに変革を起こすべく、ディレクターとしてジョインしたのが綾部エリカです。
Webに関する知識やスキルを独学で身につけ、成長できる環境を選んで腕を磨き続けた綾部。どのような理由でforiioに入社し、どのような未来を見つめているのか。彼女のキャリア変遷と、胸に秘めた野望を伺いました。
綾部 エリカ(あやべ・えりか) ディレクター
高校卒業後、システム開発会社でCADオペレーターやWebサイト制作業務を担当。より高度な技術を身につけるべく、株式会社LIGへ転職。Webディレクターとして多くのサイト制作に携わる。出産を機に仕事から離れたのち、2021年5月よりforiioにジョイン。ディレクターとしてサイト制作を担当する。
「泥臭くものづくりをする」代表の人柄に惹かれた
――綾部さんのこれまでのご経歴を教えてください。
私のキャリアは、地元・栃木県のシステム開発会社から始まります。パソコンやインターネットを専門に学んできたわけではありませんが、その会社ではCADオペレーターやネットワーク設定、Webサイト制作などを担当していました。
Webサイト制作に関しては、ほぼ独学で知識を習得。デザインからコーディング、サーバーサイドの設定まで、全ての工程をひとりで担っていました。
しかし私が勤めていた企業では、高度な技術を使ったサイト制作は必要とされておらず、その環境にもどかしさを感じることが増えていったんです。もっと多様なWebサイトを作ってみたい、と思って転職を決意。東京のWebサイト制作会社へWebディレクターとして入社しました。
転職先では、デザイナーやエンジニアの方々と一緒にさまざまなサイト制作に取り組み、前職にはなかったような経験ができて非常に満足でした。しかし栃木から東京まで遠距離通勤をしていたため、妊娠・出産を機に退職。
子供の保育園入園のタイミングで再び就職先を探していたところ、知人にforiioを紹介してもらい、2021年5月からジョインして今に至ります。
――foriioへの入社の決め手は何だったのでしょう?
決め手は大きく2つありました。ひとつは、転職にあたって私が求めていた条件をすべて満たしていたこと。もうひとつは、代表の山田の人柄に惹かれたことです。
私が求めていた条件は、サービス開発会社であること、Webディレクターとしての経験を活かして入社できること、フルリモートで働けることの3つ。サービス開発会社にこだわったのは、いつかサービス開発に携わりたいという思いを持っていたからです。
そのため、まずは今のスキルを活かして入社でき、サービス開発も行なっている企業に絞って探していました。加えて、栃木で子育てをしていることもあり、通勤不要なフルリモートという条件も必須です。
それらを満たした企業は少なかったものの、2社ほどエントリーを考えていました。foriioから声がかかったのは、ちょうどエントリーの準備に取り掛かろうとしたタイミング。知人につないでいただいたご縁ということもあり、「これは運命だな」と思いました。
――山田さんの人柄については、どのような部分に惹かれたのでしょう?
初めて話したときに感じた、彼の謙虚さや素朴さに惹かれました。もともとスタートアップの経営者に対して、ちょっと格好つけた人のイメージがありました(笑)。でも山田はそうじゃなかった。「泥臭くものづくりをする人が、自分で会社経営をしている」という印象だったんです。
ものづくりが好きで、自分が本当にいいと思うものを作っている。それを世に出して多くの人に使ってもらった結果、世の中がもっと良くなったらいいなと思っている。そういう人でした。私自身、ものを作る人が好きなので、信頼できると感じました。
そして何より、「クリエイターの価値を諦めない」という彼の信念に心を打たれたんです。一方の私は、「クリエイターの収入は労働時間に比例するので、どこかで頭打ちになってしまう」と諦めている部分がありました。
だからこそ、クリエイターでありながらその価値を信じて「クリエイターの価値は本来もっと上がるべき。そのために今の事業に取り組んでいる」と話す山田の姿は、胸に迫るものがありました。
――まさに「個のクリエイターをエンパワーメントする」というforiioのミッションに共感されたわけですね。
役割も肩書きも超えられる。垣根のなさがforiioの魅力
――綾部さんは現在、どのような業務を担当しているんですか?
主に、Webサイト制作のディレクションを担当しています。今は、企業のコーポレートサイト制作やイベントのHP制作などが多いですね。
ただ、エンタメ業界のクリエイティブ制作ができる点は、前職と異なる経験であり、面白さを感じる部分でもあります。以前は、商品を良く見せるためのプロモーション映像を作ることはあったのですが、foriioでは見て楽しむことを目的とした映像制作にも携わることができています。
――入社後にギャップを感じることはありましたか?
一社員が関わることのできる領域の広さに驚きました。例えば、私が入社してすぐに行われた社員合宿では、メンバー全員で経営戦略を考えたんです。「今期の売上をどう伸ばすか?」なんて、まるで経営合宿ですよね。デザイナーもエンジニアも全員巻き込んで会社のコアとなる部分を考える。この垣根のなさが非常に新鮮でした。
役割の範囲内にとどまらず、望めばどこまでも任せてもらえます。「ディレクターだから」「デザイナーだから」と、自分の仕事の範囲を限定しなくていい。そのような裁量の大きさは、想定していなかった。いい意味でのギャップでした。
――現在はフルリモートで勤務されていますが、仕事をするうえで意識していることがあれば教えてください。
ウェットなコミュニケーションを心がけています。ひとりの人間として親しみを込めた声がけをしたり、絵文字を使ったテキストのやりとりをするなど、「話しかけやすい人」と思ってもらえるよう工夫しています。
リモートで仕事をしていると、つい素っ気ない返答をしてしまいがちなんですよね。でも私の場合、子育てをしていて勤務時間も限られるので、いつか迷惑をかけるかもしれない。そうなったときに頼れるよう、普段から頼ってもらえる人になりたいと思っています。
foriioから世の中に「もっと楽しい」を届けたい
――今後、foriioで実現したいことや挑戦したいことはありますか?
サービス開発を行う会社にジョインした醍醐味として、サービスをスケールさせる経験をしたいと考えています。foriioのユーザー数が増えて影響力が大きくなっていくところを、後ろで支えたいですね。私が考えたプランや施策でサービスをスケールさせてみたいという思いもあります。
個人的には、「世の中に必須ではないけれど、あったら世の中がもっと楽しくなるもの」を作りたいと思っています。まだ誰も「欲しい」とは言っていない、でも実はみんなが欲しがっていた……そんなものを見つけて形にしてみたい。
きっと、これまで経験してきた「必要としている誰かのために、求められたものを作る」という受託業務とは違った大変さがあると思います。でも、それに勝る面白さもあるのではないかと、私の好奇心がうずくんです。そんな人生の野望を、foriioで実現していきたいですね。
――綾部さんの野望、聞いているだけでワクワクします。foriioでは、どのような人と一緒に働きたいですか?
自分の枠を決めない人がいいですね。先ほどお話しした社員合宿のように、foriioは、役割にとらわれず全員で事業の成長にコミットする会社です。どんな仕事も、「自分の職種には関係ない」と思わずチャレンジできる人が、弊社にマッチすると思います。限定的な働き方を望むなら、別の道を選んだほうがいいかもしれません。
もちろん、「何かの道でプロフェッショナルになりたい」という思いを持っていても構いません。しかし、「エンジニアだけどセールスも担う」「デザイナーだけどPRもする」というように、職域を超えて仕事ができる人は、foriioで働く日々を楽しめると思いますよ。
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取材・分:矢野 由起、写真:ご本人提供