皆さんこんにちは、エレファントストーン経営戦略室の宮坂です!
今回は、比嘉さん、美谷島さんに続き、第3回目のプロデューサー職インタビューです。第3回目にお話を聞いてきたのは、社内メンバーからも「冷静沈着」「精密な仕事をする」と言われている【プロデューサー職/福岡さん】です!
私自身も、「冷静沈着」のイメージが故に、福岡さんはどんな方なんだろう?と未知数な部分もあったのですが、今回お話を聞いていく中で、表には出てこない一面を知ることができたり、お客様とどのように向き合っているのかをお聞きすることができたり、新しい発見がたくさんありました。
余談ですが、自動車、ピアノ、お酒、がお好きとのことで、私からみる福岡さんは嗜好もクールな印象なのですが、実はカバやゆるキャラもお好きらしいです・・・!「いつか、ゆるキャラの映像をプロデュースしたいな〜って思ってますよ」とのことです。福岡さんとゆるキャラの組み合わせを見れる日を楽しみにしてます。
それではどうぞ!
【プロデューサーインタビュー #1】比嘉さんの記事はこちら▼
【プロデューサーインタビュー #2】美谷島さんの記事はこちら▼
【プロデューサー職/福岡 駿也】
1993年、福島県生まれ。上智大学新聞学科にて映像研究のゼミに身を置くも、車好きが高じて卒業後一度は自動車業界に就職。営業企画や広告宣伝に従事していたが、より顧客に寄り添ってイチから作品作りと組織作りを実践できる環境に身を置きたいと思い立ち、2020年エレファントストーンに入社。関係者のこだわりを体現する映像制作を目指す。趣味はテニス、ピアノ。映像作品では「戦場のメリークリスマス」「skyfall」など、時代の苦難と闘う者たちを描いた作品を好む。
※撮影時のみ、マスクを外しています。
『もっとお客様や作り手との距離が近い環境に身を置きたい。』
ーー前職ではどのようなことをされていたのでしょうか?
「ざっくりいうと、自動車部品、用品を取り扱う商社で営業企画、販促企画の業務をしていました。当時は色々と兼務していましたね。本部業務では、その年の自動車業界の流れをキャッチして、全国の営業に対して目標を立てて共有したり、事業企画や進捗状況の確認をしたり。あとは販促業務で映像や広告宣伝物の作成なんかもしていました。」
宮坂「エレファントストーンでいうと経営戦略室の業務内容に近かったということでしょうか・・・」
「そうですね。年間の売り上げ設定もしていましたし、2万行ぐらいのエクセルにひたすら数式組んでいたという日もありました。部品の欠品についてお叱りを受ける日もあったりと本当に様々な業務に携わった日々でした。」
ーーそこから転職しようと考えたきっかけはなんでしょうか?
「より制作現場の近くで、お客様のために企画を考えて、一緒に何かを作る仕事がしたかったというのは記憶にあります。当時の広告系の業務が楽しかったっていうのもあるんですけど、営業をやっていた時に作り手さんの存在が遠いって感じることがあったんですよね。規模が大きい会社だったので、作り手さんとの間に商品企画の担当の方がいて、開発の統括の方がいて、またその先に・・・って。実際にものを作っている方が見えないところにジレンマを感じていました。もっとシームレスに作り手の方やお客様と関われる場所がいいなっていうのは一つ考えていたことですね。
それと、もっと自分の成長スピードを早めて、市場価値を高めていけるベンチャーやコンパクトな組織に行こうって考えてましたね。」
ーー業界にこだわりはあったのでしょうか?
「せっかく転職するなら色々見てみようという気持ちだったので、業界にこだわりなく探していましたが、映像制作会社に落ち着きました。大学時代にたまたま映像のゼミに入っていたのもあるんですが、決められた尺の中で商品や企業の魅力を端的に伝えるCM映像等には特に関心が強かったです。」
ーーエレファントストーンに決めた理由はどこにあったのでしょうか?
「先ほどの内容(成長スピードを早められる環境だったり、作り手さんとの距離が近いことだったり)を自然とやらせてくれそう、できそうだと感じたのが大きいですね。
それとエレファントストーンは、自分たちの作ったものを売り出していこうっていうプロダクトアウトの会社ではなく、マーケットイン思考というか、『お客様の求めているものってなんだろう?』ってところに対して自分たちでできることを考えてやっていく。元々自分がいたのも商社だったということもあって、お客様に応じて形を変えていくっていう、少し商社っぽいところを感じたのでフィットしましたね。」
『プロデューサーは、思いやりや配慮を届ける仕事』
ーー福岡さんにとってプロデューサーの役割はなんだと思いますか?
「お客様に最良の成果物を届けるためのお手伝いをすることだと思います。
プロデューサーをやる上では、お客様のご要望を全て受け止めるだけでも、制作におけるクオリティを追い求めるだけでもだめなんですよ。お客様と社内メンバーとの橋渡し役となって色々な観点からバランスを取るっていう意味合いでは重要な職種なのではないかと思います。」
ーー「バランスを取る」とは具体的にどのようなことなのでしょうか?
「例えば、社内でリソースが確保できていなければクオリティの高い映像をお届けできないですし、かといってたくさん時間をかけて制作できるかと言われればそういうわけでもない。納期や予算といったあらゆる制限があるなかで最良の成果物をお届けするために、お客様のご要望を全てを受け止めるだけではなく、社内リソースなども加味して、その中で可能な限りクオリティを高められる提案をしていく、ということです。
つまり、あらゆる条件の中で、その時できる最高の映像づくりをしていくためにはどうするべきかを考えることですかね。」
宮坂「ご要望にお応えすることももちろん大切ですが、全てのご要望を受け止めて上手くいかなかったら本末転倒になってしまうということですね。」
「そうですね。あとバランスっていうところで言うと、限られた時間の中で自分の時間をお客様に対してどう配分して使っていくか、っていう部分もあるかな。
自分にできる限りの『思いやりや配慮』を一人のお客様に続けていくことはそんなに難しくないと思っていて、それをいかに多くのお客様に届けることができるか。そういった思考を他の社内メンバーにも広げていって、結果的に思いやりや配慮を届けられるお客様を増やしていくっていうところですね。
この『思いやりや配慮を届ける』っていうことはプロデューサーだけじゃなく制作メンバーにも求められる部分ではあると思いますが、まずはお客様に対して先頭に立ってやりとりしていく自分たちプロデューサーが積極的にやるべきだと考えてます。」
宮坂「確かに、関わる相手に対して『思いやりや配慮を届ける、考える』という点は、エレファントストーンの社員全員に求められていることですね。」
ーープロデューサーの皆さんは多種多様な業界・業種のお客様と関わると思うのですが、普段はどのように対応されているのでしょうか?
「お客様によって臨機応変に対応させていただいています。企画を一緒に考えていきたいっていう方や、基本エレファントストーン側で進めて欲しいっていう方。後者の方に対しても、出来上がった作品にズレがないように、こまめに連絡したり、確認のスケジュールを少し多めにとったりします。さっき言ったような、思いやりや配慮として、そういった小さな工夫をすることで円滑な制作に繋がると思っています。」
ーーその中で、大変なことはありましたか?
「いつかの案件で、予定していたカットを撮りきれなくて大変なことになったことはあります。お客様からお伝えいただいたことを全て受け止めて、『この内容をこの時間で撮り切れる』って判断してスケジュールを組んでしまったんですよね。撮影当日は想定よりも時間がかかって、結局いくつかのカットは撮れずに終わってしまい、映像としてはちゃんと出来上がったのですが不完全燃焼のような感じでした。
その案件が、先ほどお話した『お客様のご要望には全て応える』っていう視点だけで、言われたことを全て受け止めるだけではよくないって気づいたタイミングでもあるかな。なので、お客様が「こうしたい!」と仰っても、現実的な予算や時間などの状況によってクオリティが見合わないようだったら、プロデューサーとしてしっかり最善の案を提案していくことも大切だと思っています。今は双方に無理のないスケジュールを引くようにしているので順調に進むことが多いですけど。」
『強みは“外堀を固める力”と“胆力”』
ーー案件を進行させる時に、どのような基準でディレクター/エディターをアサインされていますか?
「『お客さんの求めるテイストに近い作品を作ってくれそう』といった基準もありますが、ディレクターさんの趣味嗜好に合わせて、本人が特に意欲的に取り組んでくれそうなジャンルかどうかなども検討材料にしています。
その中で、プロデューサーがディレクターに要望を出すだけでなく、ディレクターさんから企画に対してより高い要求を出してきたり、お客様からのご要望の斜め上をいった提案をしてきたりする時もあります。『本当にこの企画でいけるのかな・・・』っていう提案でも、やってみたいと思わされるというか。今までなかった提案をしてきてくれるクリエイターの方は、お客様にとってはもちろんですが、自分にとっても勉強になるし新しい発見なので一緒に仕事をしていて楽しいですね。」
ーー他にプロデューサーの仕事をしていて楽しいと感じるタイミングはどのような時でしょうか?
「映像のフィニッシュはどちらかというとディレクターにお願いしているので、プロデューサーとしては、自信を持って提案できそうな内容が仕上がった時、でしょうか。
映像の目的だったり方向性だったりが生煮えの状態で仕事を受けて問題が起こるのが嫌だなって思うので、しっかりと企画も作り込んで『任せてもらえたらいい提案します』って自信を持って言える時ですかね。」
ーー福岡さんの強みである「外堀を固める力」という点にも繋がっている部分なのでしょうか?
「そうですね。一つの映像を作るまでに色々な提出物や確認がある中で、順調に進んでいくと嬉しいです。ゴールに向かってちゃんと進んでるな〜って思いますね。」
宮坂「他のメンバーの皆さんから『精密な仕事をする』と言われている部分の根底には、そういった『外堀を固める力』が背景にあるんですね。」
「ふわっとしている案件を自分で調べて手入れしていって、『こういったものできるんで任せてください!』って自信持って提案して実行していくのが好きですね。自分の場合はどちらかとういうと『なんとかなる』より『なんとかしてやる!』っていう感じかな。先回りしてリスクヘッジしていく感じですね。それに対する『胆力』もあると自負しています。」
『お客様に喜ばれる“プラスαの提案”をする』
ーー実際にお客様にとのやりとりで大切にしていることはなんでしょうか?
「近頃は成果物のクオリティだけではなく、制作するプロセスに対しても価値を見出す風潮が強いように思いますので、スムーズなやり取りや意思疎通に気をつけています。
自分も以前は物事のクオリティに価値を感じていたことが多かったんですけど、最近は相手がどういう人かも気にするようになってきましたね。プロデューサーっていう職種についたからっていうのもあるのかもしれないけど。
社会的にも、「今」の視点でどういった豊かな時間を過ごしていくかっていうマーケット思考になっているので、広告の担当者の方もそういった“プロセスに価値をおく”という視点で決めてくれることが多くなっていると思います。なので、お互い気持ちよく仕事ができるようにスムーズさなどを意識していますね。」
ーーその上で、普段お客様からどんな点が評価されていると感じますか?
「基本的な応対が丁寧、発注者の気持ちを大事にしてくれる、頼んでないプラスαの提案もしてくれるといった言葉はいただくことがあります。」
ーー「頼んでないプラスαの提案」とは具体的にどういった提案をされるのでしょうか?
「相談される場合、見積とスケジュールを教えてくださいというパターンが多いですけど、それに対して『作ろうとしてるのってどんなイメージですか?』っていう部分も聞いてみてます。その上で『お客様に置き換えたらこんな感じですかね?』とか、『演出はこんなものがありますよ』とかの提案をしています。そういった提案をした時に『相談段階で色々と提案をしてくれたのがよかった』って言ってもらえましたね。」
宮坂「相談段階の時にそこまで準備されるんですね・・・」
「最近は与件がしっかりと決まりきっていないケースが多いので、ご相談いただいた時になるべく具体的な形にして返すようにしています。成案するか分からないけど、時間を区切ってリサーチ、準備しますね。使いすぎない程度に、時間をしっかり使う。」
宮坂「担当の方がそこまで考えてくれると、お客様もきっと安心しますし嬉しいと思います!」
ーーこれまでお客様から言われて嬉しかった言葉はありますか?
「シンプルにお礼を言われた時は嬉しいです。『周りの人もクオリティ高くてすごく喜んでます』って伝えてくれることが、冗談じゃなく結構あるんですよ。前職の時はほとんど言われたことがなかったので、『こんなこと起こるんだ・・・ドラマか漫画の夢物語かな?』って思いましたね(笑)会社としても褒められているということなので、そういった言葉はやっぱり嬉しいですね。」
宮坂「夢物語(笑)たしかに周りの皆さんの声も伝えていただけるのはとても嬉しいですね!」
『大切にしていることは、常に最良の道を探し続けること』
ーー福岡さんの中で大切にされている信念(ポリシー)はありますか?
「これ!っていうポリシーみたいなのはないけど、『どうしたら現状からよくなるか』っていうのは常に考えています。何かに取り組もうとしている時に、今担当している仕事についてはもちろんだけど、会社のことについてとかも。こうすれば絶対によくなるだろうなっていうのを思い描いている感じですね。つまづいたときに立ち止まらないためにも、思考を止めないことは大事にしています。」
ーー今後、どのような映像制作をしていきたいですか?野望があれば教えてください。
「いろんな人が力を合わせて作るような、結束力のある仕事を生み出したいですね。
アーティストが『自分たちは売れてる曲より実は影に隠れてるけどこの曲の方が思い出深くて好き』っていうような感じに近いですかね。効果や結果が出るのももちろん大切ですが、いろんな人の想いとか頑張りが集結して、その時その場でしか生まれないようなことがあるなと思っていて、そういう後から思い返した時にお客様も自分たちも関わった人全員が『印象深い仕事だった』となれるような作品を作り続けたいですね。」
福岡さん、ありがとうございました!
今回のインタビューを通じて、福岡さんの冷静さや精密な仕事の背景には、お客様や制作メンバーなど、関わる相手のことを考えて常に最良の道を探し続けている、というお考えがあるということを知ることができました。
その思いやりの深さや、相手に向き合う姿勢、そのために自分がどう動くべきなのか、まさに私たちの行動指針の一つでもある『想像力を、ホスピタリティにも活かそう。』が体現されていますね。今後、福岡さんの仕事や相手に対する姿勢に、私もたくさん学んでいきます!
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