皆さまこんにちは!今年4月に入社しました、経営戦略室ブランドマネジメント課の佐土です。
今回はエレファントストーンの新卒研修制度についてご紹介します。
エレファントストーンでは、新卒メンバーが入社後の3ヶ月間で様々なチームを回る「ジョブローテーション」を取り入れています。これは、エレファントストーンで活躍するための土台となる知識・マナー・スキルセットを身につけること、そして社内外の様々な立場・役割を持った方々に対する想像力を養うことを目的としています。 この「ジョブローテーション」をさらにアップデートすべく、今年度初めて導入されたのが「クエストカード」です。新卒メンバーがクリアすべき業務が一覧化されたこのカードは、研修のあり方を大きく変えました。
今回は、このクエストカードを「設計した側」「実際に使った新卒側」「指導したOJT側」の各メンバーにインタビュー。
それぞれの視点から、エレファントストーンのリアルな研修の裏側をお届けします!
ゲーム感覚で成長を可視化!「クエストカード」とは?
今回の新卒研修から導入された「クエストカード」。これは、新卒メンバーがビジネスパーソン、そしてアシスタントとしての土台を築くためにクリアすべきタスクが網羅されたスプレッドシートです。
※画像はイメージです
クエストカードでは、以下のような多様なタスクが一覧化されています。
- 実践系
- 「概算の見積もりを作成する」
- 「TikTok向けのショート動画を作成する」
- 「撮影現場で基本的なアシスタント業務を実施する」
- マナー・共通スキル系
- 「自分の言葉で会社紹介をする」
- 「名刺交換のマナーを理解し、実践する」
- 「封筒に正しく宛名を記載する」
- 座学系
- 「制作フローを理解し、レポートにまとめて提出する」
- 「ビジネスメールや電話応対に関する講座を受講し、振り返りテストを受験する」
この制度の最大の特徴は、教える側も教わる側も「次に何をすれば良いか」「今どのスキル・知識が足りていないか」が一目で分かる仕組みになっている点です。達成数は数値で表示され、クリア状況に応じて色分けされるなど進捗がリアルタイムで可視化されるため、まるでゲームのクエストを一つずつ攻略していくような感覚で研修を進めることができます。
しかし、その中身は決して簡単なものではありません。登録されているクエストは合計164個。難易度が高く、しっかりと主体的かつ計画的に取り組まないとクリアできない圧倒的なボリュームになっています。
では、実際に新卒メンバーはどのように立ち向かったのでしょうか? ここからは、クエストカード誕生の舞台裏と、この3ヶ月を乗り越えたメンバーたちのリアルな体験談をお届けします!
※研修期間や内容は、その年によって変動する場合があります
【設計側インタビュー】「ちょっと背伸びして届く目標」を仕掛ける。クエストカード誕生の裏側
まずは、クエストカードの設計を担当されたブランドマネジメント課の秋山さん、窪田さんにお話を伺いました。
右:ブランドマネジメント課の秋山さん
──まずは、この「クエストカード」が生まれた背景について教えてください。なぜ従来の研修方法から「クエスト」というカタチに変えることになったのでしょうか?
窪田:もともと24卒からジョブローテーションを開始していて、当初は半年間の研修期間を設けていました。ただ、私が中途入社したタイミングで26卒の育成設計を改めて検討することになり、「本当に半年の研修期間が必要なのか?」「どうすれば質の高い研修になるか?」「ゴールは何か?」と抜本的な見直しを行ったんです。
秋山:そこで、23卒〜25卒の先輩や指導メンバー約40名にヒアリングを実施して、これまでのジョブローテーションの課題を徹底的に洗い出したんですよね。
窪田:そうなんです。すると、「受け入れチームによって教える内容や基準がバラバラ」「何をどのレベルまでできれば合格なのかが曖昧」という課題が見えてきました。教えるOJT側も「何をどこまで教えたらいいか」迷ってしまう状態でした。
そうした「統一された指導基準」が必要だという課題感があった時に、取締役CHRO(最高人事責任者)の宍戸さんから「クエスト形式にして、ゲーム感覚で確実に研修を進められるようにしたら面白いのではないか」というアイデアをいただいたのが、始まりでした。
──なるほど!「基準の統一」と「ゲーム感覚」を掛け合わせたのですね。実際のクエストをつくるにあたっては、どんなゴールや共通基準を設けたのでしょうか?
秋山:私たちはこの研修を、「アシスタントになるための土台づくりの期間」として設計しました。特に重視したのは、「自主性」「分からない時の対処力」「自分でどうにかする力」です。3ヶ月で実務のすべてを教えきることは不可能ですが、だからこそ、「最低限知っていてほしいこと」や「アシスタントとしてここができていれば助かる」という実務的なポイントに加え、服装や言葉遣いといったビジネスパーソンの共通マナーをゴールとして設定しました。
──イチからクエストカードを設計するのは、かなり骨が折れる作業だったのではないでしょうか?
窪田:「難易度の設定」が一番苦労したポイントでしたね。簡単すぎても研修になりませんし、難しすぎると諦めてしまいます。目指したのは「ちょっと背伸びしてようやく届くくらいの目標」でした。
最初は宍戸さんと私との間でも難易度の認識にズレがあって調整が必要でしたし、OJT担当メンバーからも「難易度が高すぎて3ヶ月では終わらないのでは」という意見が出て、何度も何度もすり合わせと微調整を重ねました。また、判定する側と挑戦する新卒側の双方が納得できるよう、判断基準の「記載粒度」を調整するのも本当に難しかったです。
──実際に導入してみて、社内の反応や手応えはいかがでしたか?
秋山:スキルの向上だけでなく、コミュニケーションツールとしてもポジティブな効果がありました!クエストにある「合格をもらいにいく」というルールのおかげで、新卒と先輩社員の会話が増えていましたね。普段なかなか話す機会の少ないメンバーからもフィードバックをもらう機会が自然と生まれていました。
窪田:社内全体で「クエスト」という言葉がカルチャーとして浸透したのはすごく嬉しかったです。レイアウト面でも、進捗状況が数字や色で見えるよう工夫を重ねたので、ゲームを進めるようなワクワク感を出せたのかなと思います。
──一方で、実際に運用したからこそ見えてきた「これからの課題」はありますか?
窪田:やはり、現場のOJT担当やマネージャーにすべてのクエスト内容を浸透させるのには時間がかかりました。「業務との優先順位をどうつけるか」「実務とクエストのバランスをどう取るか」など、全社的な基準を統一していくことはこれからの課題です。
──ありがとうございます。それでは最後に、これから入社し、クエストに挑むことになる「27卒」のメンバーに向けてメッセージをお願いします!
窪田:このクエストカードは、設計側も、そして現場の受け入れ側も、非常に膨大な時間をかけて準備しています。研修が用意されていることを当たり前だと思わず、ぜひ積極的な気持ちで取り組んでほしいなと思います。覚悟を持って挑まないと終わらないレベルになっています!
秋山:クリアすることが目的ではなく、その先の現場で皆さんが活躍するためのゴールとして設計されています。入社して最初の数ヶ月は特に、いろいろなことに無邪気に飛び込んでいける、人生で一度きりの「ボーナス期間」です。ぜひ覚悟を持って、全力で楽しんでクエストに挑戦してください!
妥協のない難易度調整や、運用におけるリアルな葛藤。そのすべての裏には、新卒メンバーの自立を心から願う、設計側の熱く温かい期待があるのだと伝わるインタビューでした。同じ新卒の立場である私自身も、この恵まれた研修環境に対する感謝の気持ちがより一層強まりました。
【26卒インタビュー】「100個以上のクエストに唖然……」新卒2名が語る、苦労の3ヶ月と突破のリアル
続いて、26卒メンバーの内田さん、小倉さんにインタビュー。同期同士だからこそ、共感し合いながら率直な感想を共有することができました。
──設計側の秋山さん、窪田さんからは「簡単にはクリアできない、覚悟のいるレベルにした」というお話がありましたが、最初にクエストカードを渡された時、正直どう思いましたか?
内田:最初は100個以上の項目がずらりと並んでいるのを見て、正直「これ、3ヶ月で本当に終わるのかな……」と絶望に近い不安を感じました(笑)。
小倉:僕もあまりのボリュームに「どう管理していけばいいんだろう」と頭を抱えましたね。ただ、それと同時に、クエストカードがないとそもそも自分が「何を知らないのかすら分からない」状態だったと思うので、自分が身につけるべきスキルがリストで明確に可視化されたのは、すごくありがたいなとも感じました。
内田:それは本当に同感!「ここをクリアすれば、アシスタントとしての土台ができるんだ」という明確なロードマップになっていたので、迷わずに進められましたね。
26卒内田さん
──実際に進めていく中で、モチベーションはどう維持していたのでしょうか?
小倉:やっぱり、進捗が数字で見えたり、「合格」の印をもらえたりする喜びは大きかったです。
内田:先輩やOJT担当の方から「合格!」と直接肯定してもらえるのが、純粋にめちゃくちゃ嬉しかったよね。それに、クエストという「共通の口実」があるおかげで、OJT担当以外の先輩にもすごく話しかけやすくなりました。コミュニケーションを取るのが少し苦手な人や、話しかけるきっかけを掴みにくい人にとっても、最強のツールだと思います。
──数あるクエストの中で、特に「これは大変だった!」という印象深いクエストはありますか?
内田:私は「*実行予算書」の作成クエストです! 修正が何度も何度も戻ってきて、本当に心が折れそうでした。実写とアニメーションで注目すべき予算のポイントが全然違って、それを一気に理解するのがすごく難しくて……。先輩たちが同じ作業を1〜2時間で終わらせると聞いた時は、自分の実力不足に本気で絶望しました(笑)。
小倉:僕は「ブリーフィングシート」の作成クエストですね。ブリーフィングシートは、タイのオフィスで働くメンバーに案件の詳細を伝えるものなのですが、とにかく言語化の難しさを痛感しました。映像制作における言葉選びの解像度を、このクエストでグッと引き上げてもらいました。
*実行予算書=映像制作にかかる社内外の工数や原価を整理し、見積書を作成するための土台として活用する資料
──確かに、とても難しいクエストでしたね(涙)。ジョブローテーションの期間が短かったり、レポート課題が重なったりと、スケジュール的にもハードでしたよね。
小倉:そうなんです。特に僕たちのチームはジョブローテーションの関係で、重たいレポート課題が3つ一気に重なってしまった時期があって、そこは本当に大変でした。ただ、先延ばしにせず極力早めに終わらせるようにして、後半に実践系の作業に集中できるようスケジュールを工夫しました。
──そんな超過密スケジュールをどうやって突破しましたか?
内田:当時の私のOJT担当は深津さんだったのですが、撮影で不在にされていることが多かったんです。そこで、「朝の段階で、今日、もしくは今週中にやりたいクエストを3つに絞って相談する」というルールを自分で決めていました。深津さんの時間がない時でも、「30秒でいいので、今ここでフィードバックをください!」と強気に食らいついて、その場で合格をもぎ取っていましたね。
小倉:すごい(笑)。
内田:深津さんだけに頼るのも限界があったので、気付けば合計4〜5人の先輩方を巻き込んで助けていただいていました。あとは、クエストの座学部分(アカデミー動画視聴)の使い方も工夫しました。最初に動画だけ見てもイメージが湧かないので、「まずは文章で内容を確認する」→「実務で失敗を経験する」→「その後に動画を復習教材として見直す」という順序で進めると、知識がスポンジのように吸収できることに気付きました。
小倉:僕は、自分で完結できるアカデミー視聴はとにかく隙間時間に早く終わらせるようにしていました。あと、日報に進捗をこまめに書き残しておくことで、OJTの廣田さんが状況を把握してサポートしてくれたのも本当に助かりましたね。
26卒小倉さん
──お二人とも、自分なりの「攻略法」を見つけて泥臭く動いていたのですね。研修期間を終えて配属された今、クエストカードの効果を感じる瞬間はありますか?
内田:めちゃくちゃあります!例えば、ビジネスツールの「rakumo」で会議予定を入れる作業なんかは、今や1分以内でできるようになりました。クエストで基礎を叩き込まれたおかげで、配属された今も、まるで「クエストの延長戦」のようなスムーズな感覚で、日々の業務に取り組めています。
──貴重な体験談、ありがとうございます。それでは最後に、これからクエストに挑むことになる「27卒」の後輩たちへ、攻略のアドバイスをお願いします!
小倉:先輩にチェックしてもらう必要があるクエストは、「先に予定を確保しておくこと」を強くおすすめします。お互いに心の準備ができますし、自分で期限を設けた方が、圧倒的に動きやすくなりますよ!
内田:本当に大変な研修ですが、楽々クリアした先輩は一人もいないので安心してください。最初はやり方が分からなかったり、ローテーションで受け入れてもらうチームが忙しくて戸惑ったりする瞬間もあるかもしれません。でも、そこで立ち止まらずに、「どれだけ強気に食らいつけるか」が勝負です。失敗を恐れず、全力で先輩たちを頼って突き進んでください!
初めての取り組みに、スケジュール管理や実務に苦戦しつつも、自分なりの攻略法を見つけて突き進む。そんなリアルな葛藤がひしひしと伝わるインタビューでした。では、こうした新卒たちの奮闘を、受け入れる側のOJTはどのような眼差しで見守っていたのでしょうか。
【OJTインタビュー】「何を教えればいいか」が明確に。指導側が感じたクエストカードの意義と、成長を加速させる仕組み
最後に、実際に指導・評価を担当されたOJTの髙澤さん、廣田さんにお話を伺いました。
OJT担当の髙澤さん、廣田さん
──最初にこの「クエストカード」を導入すると聞いた時、率直にどう思われましたか?
髙澤:昨年までの研修は、ここまで具体的な項目に落とし込んでいなかったため、どうしても教える側にとっても「行き当たりばったり」になってしまう部分がありました。それに比べると、今回は「何を教えればいいか」「新卒に今何が足りていないか」が最初から明確だったので、教える側としても進めやすくなったな、というのが初見の印象でした。
廣田:確かに指導する側の指針としてはすごく分かりやすかったですよね。ただ、全体の項目が非常に多かったので、「指導する側として、これだけのボリュームをどうやって把握し、管理していけばいいんだろう」という戸惑いも少しありました。
──実際に日々の業務の中で、このクエストカードをどのように活用されていたのでしょうか?
髙澤:特に「1on1(定期面談)」ではコミュニケーションツールとして活用していましたね。クエストカードがあるおかげで、「今どこまで進んでいるか」の達成状況の確認や、「次にどのタスクに挑戦するか」といった具体的な相談がとてもスムーズに進められました。
廣田:目の前にクエストという具体的な課題があることで、先輩に質問や相談をしにいくハードルが下がり、コミュニケーションを取るきっかけになっていたと思います。私たちから見ても、誰がどこで立ち止まっているのか一目で把握できるのは助かりました。
──指導側から見て、クエストに挑んでいた26卒メンバーの様子はいかがでしたか?
廣田:「合格」という共通の目標があるからこそ、26卒同士の一体感はかなり強くなっていたと感じました。難しいクエストをクリアするために、お互いに助け合っているのが伝わってきましたね。
髙澤:リアクションが早かったり、分からないことを質問したり、頑張っているなと感じる場面はたくさんありました。ただ、OJT側としての本音を言えば、「もっともっと積極性を持ってほしい」と思っていました。26卒たちの自立を促すために、あえて私からは話しかけないようにして、彼らが自分からどう動くかを見守っていた部分もありましたね。
──一方で、実際に現場で運用・評価してみて、「ここはもっと改善できる」と感じた点はありますか?
髙澤:「どこまでできたら合格なのか」という基準の判断が少し難しかったですね。各マネージャーやチーム間で評価基準にブレが出ないよう、今後はより統一した基準を事前にすり合わせておく必要があると感じています。また、基礎的な部分はジョブローテーションの前半に期限を設定するなど、段階的な期限設定にできるとより良くなりそうです。
──様々なご意見をありがとうございます。それでは最後に、これからこのクエストカードに挑む「27卒」の未来のメンバーに向けて、OJT側からのメッセージをお願いします!
廣田:自分の得意なことややりたいことを見つけて、どんどん周りの人たちにアピールしてください。せっかくの研修期間なので、遠慮せず、自分の可能性を広げていってほしいなと思います!
髙澤:とにかく、分からないことはどんどん質問して、自分から積極的に先輩たちに話しかけてほしいです! 「誰かが教えてくれる」と待っているのではなく、主体的に行動する姿勢こそが、成長への一番の近道になります。
──次世代への期待が込められた素晴らしいお話でした。ありがとうございました!
今回、「クエストカード」という新卒研修制度について、「設計した側」「実際に使った新卒側」「指導したOJT側」の3つの視点からそれぞれの本音を聞いてきました。
インタビューを通して改めて感じたのは、164個のクエストの裏にある、先輩方の温かいサポートと大きな期待です。同じ新卒の立場として、これほど時間とエネルギーを割いて育成してもらえる環境は当たり前ではないと、周囲への感謝の気持ちがより一層強まりました。
3ヶ月間の研修期間は終わりましたが、ここで身につけた「アシスタントとしての土台」を武器に、これからは一人のプロとして会社に貢献できるよう、26卒一同さらに成長していきます。
最後までお読みいただきありがとうございました!