新しく農業を始めた人は、何年で辞めていくのか
「新しく農業を始めた人の3割は、5年以内に辞める」
こんな話を、どこかで聞いたことがありました。
採用の記事に使えるかもしれないと思って、出どころを調べてみたんです。
すると、思っていたのとは少し違う数字が出てきました。
辞める人は、思ったより少ない
国の調査を見ると、新しく農業を始めた人が数年のうちに辞める割合は、2.5%から5%ほど。
3割という数字の裏付けは、少なくとも私が調べた範囲では見つかりませんでした。
辞める人は、そこまで多くない。
ここだけ読むと、いい話に聞こえます。
でも、食べていけている人は4割
ただ、別の数字を見ると、印象がかなり変わります。
全国農業会議所の2024年度の調査では、自分で農業を始めた人のうち、農業の収入だけで生活できていると答えたのは41.3%。
つまり、半分以上の人は、農業だけでは食べていけていません。
始めて1〜2年目に限ると、30%まで下がります。
辞めてはいない。でも、生活は成り立っていない。
アルバイトや貯金で補いながら、なんとか続けている人がたくさんいるということです。
中でも実際に周りに多いのが、雪が降るまでは農業、雪が降ったら除雪車で除雪をする仕事などで1年をこなす方もいます。
農林水産省の資料には、もっとはっきりした数字もありました。
農業を始めて6年目の人を比べると、上位3割の売上はおよそ1,900万円。
下位3割は、およそ190万円。
同じ年数を続けていても、10倍の差がついている。
今困っていることとして一番多いのは「資材費の高騰」で59.1%、次が「所得が少ない」で54.3%でした。
同じ調査で、始めるときに苦労したことも聞いています。
農地を見つけること、72.7%。
資金を集めること、71.6%。
栽培の技術を身につけること、56.0%。
土地も、お金も、技術も、全部を一人でそろえてからスタートする。
それが、自分で農業を始めるということなんだと思います。
最初から一人でやらなくていい
この数字を見て考えたのは、いきなり独立するより、まず法人で経験を積むという道のことです。
同じ調査では、農業法人で働いた経験がある人に、何が一番役に立ったかも聞いています。
一番多かった答えは「栽培や加工の技術が身についたこと」で、79.7%でした。
技術は、本や動画だけではなかなか身につきません。
椎茸なら、湿度が少しずれただけで育ち方が変わるし、同じやり方が翌年も通用するとは限らない。
失敗して、原因を考えて、また試す。
その繰り返しを、自分のお金で何年も続けるのは、かなり厳しいと思います。
レンチナスで働けば、農地や設備を自分で用意しなくても、椎茸の現場にすぐ入れます。菌床づくりから、栽培、出荷、加工、販売まで、一つの会社の中で全部見られる。
給料をもらいながら、農業で食べていくための仕組みを内側から学べる。
伊勢社長もよく言っています。
「農業ってすごい儲かるよね、っていうところを見せていきたい」
もちろん、うちも完璧な環境ではありません。
忙しい時期は手取り足取りとはいかないですが、
どうやって経営をしたら良いのか。
借入はどうしたらいいのか。
設備投資は、事業計画は。
など、独立を前提とした育成としてレンチナスを使っていただくことには前向きです。
仲間は絶対に多い方がいいから。
一人で土地と借金を抱えて始めるよりは、失敗できる余地があるのがずっと大きいと思っています。
いつか自分で農業をやりたい。
でも、何から始めればいいか分からない。
そういう人が、最初の数年を過ごす場所としてここを選んでくれたら、こちらとしても本気で向き合いたいと思っています。