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新しい時代の研修とは

学びは、点でもなく、線でもなく、”旅” 。

数年の前のATDカンファレンス(世界の人材・組織開発をリードするアメリカの非営利団体Association for Talent Developmentが主催する世界会議)で『ラーニングジャーニー』が発表されて以来、人材育成の世界では、ちょっとしたバズワードになっています。

従来の研修は、単発的な実施で、イベント的な位置づけになっている場合も多くありました。

しかし近年では、研修の前後のフォローから、日常に中でいかに学びを継続していけるか、といった長期的な視点に変化していっているのです。

この傾向は、コロナの影響で加速したとも言えます。

今回は、『ラーニングジャーニー』の背景や中身について書きたいと思います。


70:20:10 Model

70:20:10の法則とは、アメリカの教育機関の調査研究結果で、人材育成の領域でよく言及される法則です。

企業のエグゼクティブリーダーを対象に、「成長したと感じる要因」を調査しています。

結果として、

  • 70%は、仕事上の困難な課題ややりがいのある調整
  • 20%は、他者との関わりやフィードバック
  • 10%は、研修

といった割合で回答が得られたようです。

やはり、現場や実際の業務を通して、学び・成長していくということはかなり重要なポイントであると言えます。

しかし、この結果から、研修は効果が薄いと結論づけてしまうのは、少々安易です。

仮に年間の労働時間を2000時間だとすると、その10%は200時間に及びます。

エグゼクティブリーダーの成長の要因として、研修が10%ということは、研修も非常に重要な役割を果たしていたと言えるのではないでしょうか。

今回の『ラーニングジャーニー』の視点で考えると、70:20:10を分断して捉えるのではなく、上手くミックスしていくことが効果を最大化していくということです。

点から旅へ

従来の研修は、当日一回のみの “イベント型” が主流でした。

そこから、”研修転移型” と呼ばれる、研修の事前・事後のフォローを入れることで研修の効果を上げていくという形が出てきました。

近年では、”研修転移型” を更に発展させ、日常の中に学べる仕組みや環境を設計し、学習者が旅をするように学びを深め成長していくという ”ジャーニー型” という形になってきました。

”ジャーニー型” のポイントは、日常の中で学ぶための仕組みや環境です。

インターネット環境やスマートフォンなどのデバイスで使用できる『学習プラットフォーム』をベースに、スキマ時間を上手く利用できる『マイクロラーニング』が注目されています。

マイクロラーニング

マイクロラーニングとは、動画や音声などのコンテンツを使い、1~5分程度の短時間で学習を行うスタイルのことを言います。

『ラーニングジャーニー』の発展に伴い、『マイクロラーニング』が注目されるようになってきた理由はいくつかあるようですが、大きくは「人の学習行動や仕事の進め方自体が変化している」という点です。

様々な観点で言えるのですが、

▼ 業務上の観点

  • 研修に長い時間を割けない
  • 効率化が求められている

▼ 受講者の観点

  • 集中力が長続きしない
  • 手軽に学べることを好む

▼ 教育担当者の観点

  • プログラムの経年劣化スピード早い
  • プログラムを即時提供する必要

▼ 学習環境の観点

  • インターネット環境の拡充
  • スマートフォンの普及

上記のような理由が上げられそうです。

『ラーニングジャーニー』の設計には、目的を元に、俯瞰的に組織や社会を見ていくことが求められます。EECでは、創業当初より『オーダーメイド』の研修設計を行っています。

また近年では、体験型オンライ研修にも力を入れており、オフラインとオンラインの『ブレンデット(https://e-ec.co.jp/column-29/)』も行っています。

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