こんにちは。木村優斗です。
2023年の年末に、新卒からお世話になったCDI(経営コンサルティング会社)を離れ、ハウスケープ(住宅領域のスタートアップ)の取締役COOに着任しました。
アルバイトに明け暮れていた学生時代
「作って残せる」人がカッコよかった
私は小さいころ、建築家になりたいと思っていました。
父が建築学科を卒業していたことがきっかけですが、私自身、手を動かして何かを作ることが好きでしたし、何より自分の子どもに「あの建物を作ったのお父さんなんだよ」って言えたらかっこいいなと思っていました。
ただ、行きたかった大学には浪人をしても合格できず、別の大学で経済を専攻することにしました。
週5で働いていた和食のアルバイト
大学に入るとろくに勉強もせず、アルバイトばかりしていました。その時に和食料理のお店で一緒にアルバイトをしていたのが、いまハウスケープの代表をしている明正(メイショウ)です。
明正は私より年齢が一つ下なのですが、それを感じさせないくらい気さく(生意気?)でした。明正も私もアルバイトばかりしていたこともあり、すぐに仲良くなりました。
夜、日付が変わる頃にアルバイトが終わると、明正は私の家に泊まりに来て、二人で色んな話をしていました。将来起業するなら何をしたいか、みたいな話もよくしていたのを覚えています。
CDIで学んだこと
大学3年生の頃、周りに合わせて就活を始めましたが特にやりたいこともなく、「なんか普通じゃなくてかっこいいし、食いぶちには困らなさそう」くらいのノリで、経営コンサルティング業界を受けはじめました。
そんな中、ご縁があってCDI(コーポレイトディレクション)というコンサルティングファームから内定をいただくことができました。
CDIでは「徒弟制採用」といって、1人の師匠(パートナー)が1〜2人の弟子(学生)を採用する形をとっています。
私の師匠にあたる藤本さんという方とお話をする中で、「会社の看板ではなく自分の名前で仕事をしている」ことがとてもカッコよく見えて、自分もそうなりたいと思ってCDIへの入社を決めました。
仕事が変わった今でもその思いは変わっていませんし、ハウスケープに入ってきてくださる方々にも、「自分の名前で勝負する」意識を持っていていただきたいなと思っています。
また入社後の数年間では、一人で粘って深く考え抜くことを叩き込まれ、それをチームやクライアントに伝えて、みんなで考えを発展させていく面白さを教えていただきました。
スピードが命のスタートアップではありますが、本当に大切なポイントについては、これまで通り深く、複眼的に考え抜くことにこだわりたいと思っています。
CDIは個性的で誠実な人ばかりで、そういった人たちと議論を重ねた時間は、私の価値観にも強く影響しています。
いつかこのご恩をお返しできるように、精進します。
ハウスケープのメンバーと、新しい文化を作りたい
1年半で事業の土台を作り上げた明正
CDIに入社して4〜5年ほど経った頃から、またちょこちょこ明正と話すようになりました。明正は社会人になる前から「社会人を5年やったら起業する」と決めていて、そのための準備を進めている中で僕に相談をしてくれていたのです。
その時に明正が考えていたアイデアを聞きながら、事業の構想について二人で話していたことが、いまハウスケープが掲げるビジョンの骨格になっています。
そのタイミングでも「一緒に会社をやろうよ」と声をかけてもらっていたのですが、当時私はCDIでマネージャーという職位になったばかりでコンサルタントとしてはこれからというところだったので、一度はお断りをしました。
そこから1年半ほどが経ち、状況も変わり、まずは業務委託という形でハウスケープの仕事をお手伝いすることになったのですが、その間に明正は一人で会社を興し、ビジョンの実現に向けた試行錯誤を進めていました。
サービスのプロトタイプを作り、業界内の著名な方々にサービスを使っていただきながら、事業の土台を作っていたのです。
たったの1年半でここまで事業が出来ているのかと、とても驚いたことを覚えています。
自分でハンドルを握って、事業と組織を作りたい
ハウスケープでの仕事は、コンサルティングの仕事とは違う面白さがあります。
集まっているメンバーはそれぞれバックグラウンドも異なり、専門性があって優秀で、気持ちの良い人たちばかりでした。また、自分たちでハンドルを握ってサービスや組織を作れることは、とても魅力的でした。
・経営をする側になって、社会に対して直接的に価値を作りたい
・経営的な視点を持ちながら、事業と組織を「自分で作れる」人になりたい
という思いが段々と強くなっていき、CDIの仕事を続けていきたい気持ちとの間で悩む時間が増えていきました。
カッコいい屋根屋さんの役に立ちたい
そんな中で、ハウスケープに入社する決め手となったのは、ハウスケープの「ユーザー会」でした。
ハウスケープのお客様は「住宅の専門施工業者」の方々で、その中でも現在は屋根屋さん(主には屋根の設計・施工をする方々)に特化したサービスを開発しています。
2023年の春に、ハウスケープとして初めてユーザー会を実施したのですが、それまで私はほとんど屋根屋さんと話した経験がありませんでした。
正直にいうと、私は屋根屋さんに対して何となく「古臭い」イメージを持っていました。
ですが、ユーザー会でお会いした屋根屋さんは前向きな挑戦をされている方ばかりで、衝撃を受けました。
例えば、ある中国地方の屋根屋さんは、屋根の展示場に併設する形でコワーキングスペース事業を始めようとされていました。起業家も集うコワーキング施設で、屋根業界だけでなく地方経済までもを盛り上げようとされていたのです。
他にも、フランスのアーティストとコラボして板金で工芸品を作ってらっしゃる屋根屋さんもいます。その方は建築家の隈研吾さんともコラボして、東京都の東村山市で空き家をリノベーションし、街興しをされています。
新しい屋根工事業のビジネスモデルを作っている屋根屋さんや、瓦や板金の魅力を伝えるために発信や制作に注力している屋根屋さんなど、精力的に挑戦をされている屋根屋さんは他にもいらっしゃいます。
そういった方々とお話しさせていただいて、(良くない表現になってしまい恐縮ですが、)建設業界はまだまだ”オワコン”じゃないと思いました。
私たちのサービスが施工業者さんの収益力向上に寄与できれば、もっと多くの「素晴らしい技術を持った施工業者さん」が新たな挑戦に投資できるようになり、結果としてユーザー会でお会いしたような「業界のイノベーター」が増えていくだろう、と確信しました。
カッコいい屋根屋さんとお話しできたことで、(ハウスケープのビジョンだけでなく、)ビジョンの実現に向けて足元で開発しているサービスの意味を体感的に理解することができ、ハウスケープに腰を据える決断ができました。
まずは事業開発に全力で取り組む
それからハウスケープではメンバーが増え、現時点ではありがたいことに役30人のチームになっています。(業務委託含め)
振り返ってみると、まだまだ私はできないことだらけです。
経営コンサルタント時代は経営者の課題に向き合ってきましたが、自分が主体者となって意思決定をした経験はありません。デザイナーさんやエンジニアさんと主体的に連携しながらサービスを作りきったわけでもありません。営業をして売上を立てたことも、がっつり組織作りをしたこともありません。
それでも、ハウスケープに腰を据えて、事業と組織を作っていきたいと思っています。それが、ハウスケープのビジョン(いえの情報が可視化され、新しい「住文化」ができること)の実現に通じていると信じています。
まずは、屋根屋さん向けのサービス開発に全力を注ぎます。
引き続き、様々な方のお力をお貸しいただく形になると思いますが、どうぞよろしくお願いいたします!