稼ぐことは、相手の欲を満たすこと
都農町内外で超人気のうどん屋さんの言葉。
自分がやりたいことより、相手の求めていることを考える
相手の欲を満たして、それを自分の好きにする。
今年で5年目、都農中学校の総合学習「つの未来学」
これまでは、2年生で24時間「地域課題の解決案」を考え、3年生で24時間、実現の準備をして「みちくさ市」を開催、30万円近く稼いできました。
常にアップデート!を目指し、今年から「稼ぐ」にフォーカス!!
都農町の現場で稼いでいる人たちから、職場体験的な講話ではなく、「どうやって稼ぐか?」リアルなコツを伝授いただくことに。
中学生を対象に企画している授業ですが、内容は大人の研修で使ってるものも混ぜてあり、もはや年齢を超えて伝えたいことです。
1.稼ぐってなんだろう
最初に中学生たちに話した内容。
うどん屋さんがいう「欲」を満たせば「価値」に。
野菜だけでは価値はないから稼げないけど、
新鮮な野菜なら価値があるから稼げる。
ここは、地方のまちづくりに関わる大人たちにも声を大にして伝えたい。
ぼくのまわりを見てる限りでも、
支える人が多すぎの感あり。
移住して早々の頃、宮崎では学校の成績がよい大卒の人で戻って就職するとしたら「行政」「メディア」「金融」の3つが多いんだよね、と教えてもらいました。
そして、この3つはいずれも「支える仕事」で、大切な仕事ではあるんだけど、自らは何かを産み出すわけではない
大卒=仕事できるわけじゃないけど、一般的に知識の多い人たちが支える側になるとどうなるか?
稼ぐ人が、支えてほしいとお願いしても、知識量からリスクを感じ、断られたり、という矛盾の構造も起きがち。
ということで
稼ぐ人を増やさないと!
なのです。
2.稼ぐ人が減っている!!
都農町のデータを見る限り、
稼ぐ人たち(農業・お店・会社)はいずれも激減中。
ただでさえ、稼ぐ人が減っている中で、
あたらしく稼ぐことに挑戦する人はいるんだろうか?
これは都農町に限らず、
そもそも日本は世界と比べて「挑戦する人」が少ないのが現状。
中学生に聞いてみました。
4.2%って、クラスに何人だと思う?
1クラス30人なので
1人か2人!?
アメリカだと5人か6人いる。(5人に1人ぐらい)
3.稼ぐと儲かるの違い
稼ぐだけではお金が残りません。
「稼ぐ」と「儲かる」は違う
会社の中でもちゃんと理解できていない人もいるのでは?
稼ぐだけでは続かないし、
儲かることありきだと応援されず、うまくいきません。
稼ぐ話は、中学生以上に先生たちが盛り上がってたかもw。
産官学連携していく上でも、
「稼ぐ」と「儲かる」の認識は揃えておきたいですね!
4.カセギくんゲーム
昨年まで3年生が「みちくさ市」で実際に商品を仕入れて販売するための事前学習フォーマットがこちら。
今年からは2年生の最初に「稼ぐ」を一緒に考える。
よりわかりやすく、楽しむために「カセギくんゲーム」即興版作成
都農町にある小さな「つのカフェ」が現場
1日の客数は10人、平均客単価100円、月の営業日は25日
中学生たちは、6チームにわかれて2時間で3つのミッションを
「売上=客数×客単価」
であることを理解し、まずは客数アップの作戦会議!
ヒントも出しましたが、中学生からはどんどんアイデアが!
次は客単価アップ!の作戦会議
客数と客単価のアップ作戦が出たところで、組み合わせて、
いったい、いくら売上が増えるか?計算しました。
面白いことに、6チームそれぞれ、数字が異なります。
客数100人とか、客単価1,000円とか、
強気のチームも出てきて売上の合計額にバラつきが。
「稼ぐ=売上」のシミュレーションの次は、
「儲かる=利益」のために必要な経費の検討。
普段、中学生でも行くのでイメージしやすいコンビニや飲食店を事例に出しながら、削りやすそうな経費を各チームで検討。
優先順位の高い経費について、具体的な削減アイデア出し
中学生たちなりにイメージできる経費削減アイデアを発表
最後に、各チームで計算した売上から経費を引いて利益を発表!
先生たちに聞く限り、普段の授業では全然話きかない中学生たちも、熱心に計算したり、聞いてないようでいてポツリといいアイデア出してきたり。
「稼ぐ」は学校の勉強とまた少し違う脳みそ使えて、何より考えたらお金が手に入る!というわかりやすいゴールイメージもあるので、これからもどんどん「稼ぎ方」伝授していきます!