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テクノプロ・デザイン社のキャリア採用サイトの「キャリアパス」のページです。テクノプロ・デザイン社で描ける多様なキャリアについて紹介します。
https://www.technopro.com/design/recruit_cp/career/careerpath/
DXソリューション統括部で統括部長を務める横山 英明。戦略顧客である大手自動車部品メーカーのアカウントマネージャーとして大口案件の安定受注を実現し、刈谷事業所の立ち上げにも尽力するなど、とくにモビリティの領域で事業拡大に貢献してきました。入社後を振り返りながら、自身を突き動かしてきた想いについて語ります。
私が、テクノプロに入社したのは、2002年のこと。以後約10年間は、東海エリアの営業を担当し、豊田支店、名古屋支店の支店長を務め、2013年からは東海エリアの統括部長になり、モビリティ業界に注力し始めました。
後に戦略顧客となる大手自動車部品メーカー様との取引が始まったのは、2016年の9月。エアバッグECUの筐体設計のコンペに参加したのがきっかけです。審査は厳しいものでしたが当社湘南開発センターの協力を得て、受注を果たしました。翌年にはそのお客様との取引に注力するため、アカウントマネージャーを担いつつ、現モビリティ統括部に担当部長として着任しました。
当時、お客様から期待されていたのは、“供給力、品質、ロイヤルティ”の3つ。ロイヤルティとは、当社内での優先度を意味します。お客様からは「3年間で300名のリソース不足が見えている、当社にその一端をお願いしたい」と依頼していただきました。「その期待に応えなければ」という想いが強かったです。
まず行ったのは、社内でそのお客様を戦略顧客として認めてもらうための資料作成です。その後、お客様が求める数百名規模の供給力を用意するために動き出しました。当時の私には、なんとしてもこの取引を軌道に乗せたいという想いがありました。
そのころ、テクノプロの事業の9割を派遣ビジネスが占めていました。強みは、供給力にあり、技術領域の強みはまだまだ、といった状況でした。しかし、そのお客様の信頼を勝ち取れれば、自動車の電動化やパワーエレクトロニクスなど、モビリティ領域でのハードウェア開発に強みを発揮できるようになるはず。この取引は、派遣企業からエンジニアリング企業へと成長するための足がかりになる絶好の機会だったんです。
もちろん、課題もありました。東海地区ではエンジニアの人材不足が慢性化していて、全国規模でスカウティングする必要があったんです。印象深かったのは、広島在住の人材をスカウトしたときですね。早朝、名古屋駅から新幹線に飛び乗り、2時間半かけて広島駅へさらに、そこから車で2時間半かけてエンジニアと面会しました。説得して業務の約束を取り付け、とんぼ返りしたのを覚えています。後日、そのエンジニアが今も活躍してくれているのを聞いてとても嬉しい限りでした。
人材を集める上で大切にしていたのは、2つです。チームとして配属することと、テクノプロとして業務を受託できる請負体制を作り、強みを作って他のOEM・サプライヤーへ展開していくことでした。お互いのことを知らないメンバーたちが集まってチームを作り、お客様の期待に応えるという取り組みは、とてもハードルが高く、メンバー間のコミュニケーションのフォローやチームビルディング、人間関係の面では苦労がありました。
(↑ フットサルサークルの仲間と)
チーム体制構築に向けて徐々に人員確保ができつつありましたが、お客様側にはそれだけの人員を受け入れるスペースがありませんでした。そこで、当社が新たに事務所を立ち上げることになったんです。
当時、必要だったのは、5、6名が稼働するためのスペース。コストを抑えるため、はじめは最大で20名ほど収容できる物件を探していました。ところが、将来的な人員増加を見込んで、結果的に50名ほどが稼働できる物件、現在の刈谷事業所を借りることになりました。
投資額が増えたことにより、このプロジェクトの責任がさらに重くなりましたが、より一層「何としてもやり遂げなければいけない」と、気が引き締まる思いでした。お客様にとって、取引を始めたばかりの企業が、新事務所を立ち上げるのは前例がなかったことから、情報セキュリティや安全衛生面、レイアウトなど、克服すべき課題は山積みでした。当社としても、開発センターの新設は、数年ぶり。エンジニアと共に手探りで準備を進め、プレゼンテーションを何度も繰り返しながら、お客様の理解を求めていきました。
紆余曲折を経て、刈谷事業所が完成したのは、2018年の8月。しかしそこで奮闘は終わりません。最も苦労したのが、エンジニアの意識改革です。お客様が求める仕事の水準が高く、どんな仕事をどう進めていくか、エンジニアが積極的に提案していく必要がありました。
ところが、それまで派遣でやってきたこともあり、すべてのエンジニアがそうしたマインドを持ってはいませんでした。お客様からは、とくに主体性や技術力の評価が期待値に届いておらず、厳しいお叱りの言葉をいただくこともありました。その事態を改善する上でこだわったのが、“チームで仕事をする”ことです。
当時、配属先にいたエンジニアは、それぞれが異なる指揮系統に属していて、お互いが何をしているかさえ知らない状況でした。すると、困った時に、ほかのメンバーに助けを求められないし、また誰かがその人を助けることもできないんです。これを、メンバーが互い支え合い、足りないところを補完し合うチームにしたかった。それが、お客様から会社として評価してもらえることにつながると思っていたからです。
そうやってチームとしてエンジニアを動かす仕組み作りをしたことで、供給力だけでなく、品質やロイヤルティの面でも、お客様に少しずつ認めてもらえるようになったと思っています。結果的に人員も拡大し、私が異動する2019年には、約100名が働くようになり、いくつものチームが立ち上がりました。
現在は、DXソリューション統括部の部長として、データサイエンス事業の拡大やクラウド事業の立ち上げに注力しています。
データサイエンス事業には、今の部署に来る前、刈谷にいたころから携わっていました。当時、モビリティ領域で重視されていたのが、画像や物体を認識する技術。お客様も、ディープラーニングに取り組んでおり、新しい技術を持ったエンジニアのマッチングを頼まれたことがありました。
2017年11月から、当社はデータサイエンティストの育成事業に注力し始めたころでした。そこで育成したエンジニア数名に「刈谷の先進運転支援システム(ADAS)部門に来ないか?」とスカウトして、戦略的にシフトを成功させました。モビリティの領域と、現DXソリューション統括部で取り扱うAIがつながった瞬間でした。
その後、ADAS部門を丸ごと東京へ移すことになり、DXソリューション統括部の部長に私が着任。体制を整え、データサイエンスの領域で初めて、派遣ではなくチームとして、お客様との請負契約の締結に漕ぎ着けました。これによって、テクノプロは自動運転に関わるAIのアルゴリズム開発支援ができる企業になったのです。
最近では、自動運転だけでなく、国内外の学術論文を調査して抽出したアルゴリズムが実装可能かどうか調査したり、新しいAIを動かすための新しいハードウェアを試してみたり。ユニークなところでは、遠隔触診システムの研究など、さまざまな取り組みを行っています。採用や研修に力を入れ、魅力あるパートナーとアライアンスを組むなど、テクノプロではこれまで、最先端の人材を育成する取り組みを積極的に行ってきました。
そうした地道な活動が実を結び、「そういう取り組み、いいね」「そんな仕事をしているエンジニアさんだったらいいよね」という具合に、お客様から評価いただく機会も増えています。テクノプロのさまざまな取り組みを認めていただいていると実感しています。
これまで心が折れそうになる場面は何度もありました。それでも続けてこられたのは、新しいことへの挑戦や変化を恐れてはいけないという想いがあったからです。さらには、自分のコアの部分に成長意欲があり、チャレンジ精神を持ち続けられたからだと思っています。
思い返せば、テクノプロがこのような大企業と接点を持てた背景にも、そんな挑戦の布石がありました。営業時代、人材育成の面で連携ができないかと、大学に共同研究を持ちかけたことがあったんです。当時、そんなことをしている人は周りにはいませんでした。ところが、その取り組みの中から、たまたまオーダーにマッチする優秀なエンジニアが育ち、出向というかたちでお客様先に入ることになったんです。意識してうまくいくことではありませんが、どこで何がどうつながるかはわからないという気持ちはありました。
新しい挑戦が、新しい可能性を生む──その繰り返しが、会社の成長につながる。そう信じていたからこそ、いろいろなことにチャレンジしてこられたと思っています。同じことだけを続けていれば、早晩つまらなくなるものです。自分だけでなく社員たちにも、新しいモチベーション、成長するきっかけを与えてあげたいと考えながら仕事をしてきた結果、今があるのかもしれません。
成し遂げたいと願う、大きな目標は私にはありませんが、エンジニアたちが誇れるような会社にはしたいと思っています。たとえば、DX部門であれば、「お客様のDX推進のために、AIの領域で提案をしています」という具合に、自分が持っているスキルが大きなビジネスにつながる会社にしていけるといいですね。
“お客様を感動させる会社”と換言できるかもしれません。お客様が求める技術を身につけ、課題を解決し、喜んでいただく。青臭い言い方ですが、みんなに感動を与えられる会社にできればと思っています。
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