こんにちは!NTT PARAVITA株式会社広報担当の原田です。厚生労働省の調査によると約8割の人が睡眠について何らかのお悩みを抱えているそうですが、皆さんはぐっすり眠れていますか?「睡眠」を軸とした、多角的なヘルスケアサービスを展開する当社では、ねむりのパーソナルトレーナーがお客様一人一人に寄り添った睡眠改善を行っています。“ねむりのパーソナルトレーナー”のお仕事とはどのようなものなのでしょうか。当社で実際に活躍している寺脇さんに聞いてみました。
寺脇 沙緒里さん
睡眠改善インストラクター/管理栄養士
座右の名は「やらずに後悔するより、やって後悔する」
睡眠という新しい観点から多くの人の健康に貢献したい
-まず寺脇さんがNTT PARAVITAに入社したきっかけを教えてください。
前職では、管理栄養士として特定保健指導を行っていました。2008年度から開始された40歳以上を対象とする特定健診、いわゆる「メタボ健診」では、特定健診の結果「積極的支援」「動機付け支援」と判定された者に対して、3ヶ月以上の間、医師や保健師、管理栄養士から面談等を通じて生活習慣の改善につながる特定保健指導を実施することが義務づけられているのですが、その中で食生活の見直しをはじめ、適度な運動や十分な睡眠を取ることが大切であることを日々感じていました。NTT PARAVITAの求人を見て、睡眠という新しい観点から多くの人の健康に貢献したいと思ったことが、 私が入社を決意した理由です。
-前職では管理栄養士として活躍されていたんですね。これまでの経験が今の仕事に活かされていると感じることはありますか?
管理栄養士として特定保健指導を行っていた時に、対象者の健康状態を把握すること、相手のライフスタイルに寄り添った生活改善を提案することを大切にしていました。その経験は、今の仕事に生きていると感じています。特定保健指導の対象者は、毎日の食事時間がバラバラで夜遅くに食事を摂ることの多い人が比較的多く、肥満になりやすい傾向がありました。不規則な生活で生活リズムが乱れ、体内時計にズレが生じていることで「疲れがなかなか取れない」「寝付けない」といった悩みを抱えていらっしゃる方もおられ、体内時計を整えるためのアドバイスを行っていたことも今の仕事に活かされていると思います。
-人が健康的な生活を送る上で「体内時計」はあらゆる場面に影響があるのですね。そもそも「体内時計」とは何なのでしょうか?
簡単に言うと、人間に本来備わっている1日のリズムのことです。朝日が昇ったら目覚め、夜になったら眠くなる、というように。体内時計は、コロナ禍のリモートワークの影響で、毎日定時に出社することが減った方にも乱れている人がいらっしゃると思います。体内時計が崩れたままにしておくと、様々な不調が生じます。食事が体内時計に影響して睡眠の質を左右することもあるので、体内時計を意識した食生活を心掛けることも良い睡眠をとるためには重要なんです。
これまでの経験を活かして、お客様のライフスタイルに寄り添った伴走型の睡眠改善をご提案
▲睡眠データを見ながら、お客様にオンラインによる睡眠アドバイスを行う風景
-ここからは、ねむりのパーソナルトレーナーとしてどんな仕事をしているのか教えてください。
NTT PARAVITAのサービスの中で私が担当しているのは、睡眠改善で企業の従業員の生産性と健康増進をサポートする企業・団体向け健康経営サービス「ねむりのあれこれ」です。まずお客様には、「ねむりの満足度調査」に回答いただき、ご自身の睡眠度合いを確認いただきます。その後、当社からお配りする睡眠センサーで普段通りの睡眠状況を計測していただき、取得したデータをもとに具体的なアドバイスを行い、睡眠改善をサポートしています。
各回とも睡眠センサーで計測した睡眠データは、「睡眠レポート」にしてお客様と共有し、サービス全体を通して2回実施しているオンラインアドバイス(1回目はサービス開始から3週間後、2回目は7週間後)で、睡眠レポートを確認しながら、お客様の睡眠状況の現状認識をして、必要に応じたアドバイスを行っています。
-睡眠計測を通じて、お客様はどんな気付きが得られるのでしょうか?
一定期間の睡眠状態を確認することで、普段の生活リズムや普段と違う生活をした時の睡眠状況などを把握することが可能です。睡眠の可視化を通して、お客様1人1人の生活リズムに対する気付きが得られます。
▲睡眠改善インストラクター・管理栄養士・看護師・保健師などの資格を持つ者が当社の「ねむりのパーソナルトレーナー」として活躍。写真は、より良いオンラインアドバイスが行えるようにと、定期的に実施している研修風景。
どう行動変容につなげるかは、パーソナルトレーナーがいるからこそできること
-どんな風にアドバイスするのでしょうか?
例えば、お酒が好きで寝る直前まで飲む習慣がある人は夜中に目が覚めやすく、眠りが浅くなりがちです。そういう方には、「お酒は寝る2時間前までにすると良いですよ」「お酒を飲む前にお水をコップ一杯飲むと良いですよ」とアドバイスします。「お酒を飲むのをやめてください」とは言いません。私もお酒が好きなので、飲みたい人の気持ちは分かりますし、毎日の過ごし方をちょっと工夫することで睡眠の質を高めることができるんです。そういったアドバイスをお客様一人一人のライフスタイルに合わせてお伝えしています。
-睡眠データとお客様の生活リズムを照らし合わせて、どう睡眠改善して行動変容につなげていくかを一緒に探っていくんですね。
その通りです。最近は、スマートウォッチなどを使用して睡眠を見える化することがトレンドになりつつありますが、日々の睡眠データを確認した後、どう行動変容できるかはパーソナルトレーナーが伴走するからこそ実現できることだと思っています。
▲最近は企業や介護施設向けに実施しているオンライン睡眠セミナーで講師としても活躍
-お仕事の中で嬉しい瞬間はどんな時ですか?
お客様とのオンラインアドバイスの後、寝付きが良くなった、夜中に目が覚める回数が減ったというお声をいただいた時は、とても嬉しいですね。お客様の睡眠状況や悩みはそれぞれですが、お客様がアドバイスを実践して、改善に向かったことを確認できた時にやりがいを感じます。
-最後に今後の展望について教えてください。
健康の三大要素は、「食事」「運動」「睡眠」と言われ、その重要性を感じていながらも手付かずの人が多い睡眠。裏を返せば、ご自身の睡眠状況を整えることで、日々の生産性やパフォーマンスを高めるとともに、疾病リスクの低下が見込める大きな可能性を秘めているということ。睡眠のスペシャリストとして、今後もお客様一人一人に寄り添ったアドバイスを行っていきたいと考えています。こうした取り組みを通じて、世界中の人々が健康で、自分らしく彩りのある人生を送ってもらうことが私の願いです。